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トップコラム山脇唯「2SEE MORE」「2 SEE MORE #1」ゲスト:バッファロー吾郎A

 SEE MORE #1」ゲスト:バッファロー吾郎A

「2 SEE MORE #1」ゲスト:バッファロー吾郎A

2016.10.03

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 記念すべき第1回のゲストは、みんなの頼れる先輩、バッファロー吾郎A先生。優しくって少しシャイなA先生の素顔に迫る世間話。(撮影/PANORAMA FAMILY)
 
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「え、この曲を、この人がライブで歌ってたんや」っていうのが好き

 
山脇:聞きたいことをいろいろ聞いていこうと思うんですけど。
 
A先生:これは、どれくらい、あれなの?
 
山脇:え?
 
A先生:あるやん、ふざけ具合が。たとえば芸歴何年ですかーて聞かれて……
 
山脇:100年とか答えるやつですか?
 
A先生:そう、マイナス5年とか。
 
山脇:ふざけてる方が……いいかな? ふざけすぎてもあれですけど
 
A先生:まあ、100年とかは言わへんけどね。
 
山脇:あんまり真面目すぎるよりは、そうですねえ。普段通りで。
 
A先生:わかった。
 
山脇:まず、音楽……、いつも、コントライブだとオープニング曲やブリッジ(コントとコントの間に流れる曲)はA先生が選んでくださるんですけど、普段はどういう音楽を聴いてますか?
 
A先生:今はなんやろう、中島みゆき(笑)。中島みゆき、吉田拓郎。あとは、このジャンル、っていうよりは、誰かがカバーで歌ってる、みたいなやつを聴いてる。
 
山脇:カバーというと、徳永英明とか……?
 
A先生:わかりやすくいうと、そう。でもそれ以外で、正規で音源として出てないやつもあるやんか。ライブで歌っただけのとか、ラジオだけで歌った曲とか。YouTubeでファーっと曲探してる時にそういうのを見つけて、「え、この曲を、この人がライブで歌ってたんや」っていう、あの感じのカバーが好きで聴いてる。
 
山脇:もともと、若い時から吉田拓郎、中島みゆきが好きやったんですか。
 
A先生:ううん、最近。高校のときは長渕剛、浜田省吾が好きやったよ。サザンも好きやし。ゆず好きだったこともあるし。
 
山脇:え! ゆず、いつ頃ですか。
 
A先生:結婚するくらいの時。
 
山脇:おいくつで結婚されたんですか。
 
A先生:31、2歳くらい。その時ゆず好きやった。
 
山脇:『夏色』くらいのときのゆずですか?
 
A先生:かなあ。
 
山脇:わりとじゃあ、どういうジャンルが好き、っていうと。
 
A先生:フォーク、ってことになるんやと、思うよ。昔の言い方でいう、ニューミュージック。
 

基本的にはそれこそライブ用の曲探すために聴いてるところがある

 
山脇:この曲好きだなーって思うときのポイントはあるんですか?
 
A先生:最近気づいたんやけど、もう伴奏で決まってる。
 
山脇:伴奏で?
 
A先生:そう、伴奏で決まる。
 
山脇:心が動く伴奏があるんですか……伴奏? ……前奏?
 
A先生:そうや、ごめん、前奏。イントロ。
 
山脇:さいしょの、イントロ。
 
A先生:で、うん。そこから静かに歌いだすのもあれば、ガーッて歌うのもあれば、色々やけど。
 
山脇:イントロでグッときて。
 
A先生:うん。
 
山脇:曲調って言うよりも、魅かれる、ひきこまれるイントロ、ってことですかね。長かろうが、短かろうが。
 
A先生:そうやね。もちろん好きで中島みゆきや吉田拓郎も聴いてるけど、基本的にはそれこそライブ用の曲探すために聴いてるところがあるから。
 
山脇:玉子が先か、みたいな。ライブ用に聴いてて好きになったり、好きで聴いててライブで使ったり。
 
A先生:そう。だから、全然詳しくないけど、洋楽も聴く。
 
山脇:あ、こないだ、レディガガの琴バージョン流してましたね、ライブのブリッジで。
 
A先生:そう、あの時は、アップテンポの曲がほしいけど、歌詞があると意味が出てしまうから歌詞なしで探しとって。何のコントの前やったかな、和の雰囲気もある曲が良くて、って探してて。それこそ蕎麦屋で流れてる琴バージョンを探してる時に見つけて。
 
山脇:あれ、変で面白かったです。あと、前回の『すいているのに相席4』のオープニングは……?
 
A先生:あれは、The Homesicks。
 
山脇:あれは、どこから?
 
A先生:『東京ゾンビ』やったかな。哀川翔さんと浅野忠信さんの映画があって。それを観てたら、The Homesicksがかかってて。それで聴いてて、みたいな。
 
山脇:誰だろう、って思ってました。
 

思春期に観て記憶に残った映画はありますか?

 
A先生:だからもう今は、音楽は趣味でも聴くけど、作業しながら聴いたりもするし。
 
山脇:あとはライブありき、というか、ライブで使えるかなあ、と。
 
A先生:細かいライブちょこちょこやってるから、客入れ(開場中のBGM)で曲が必要なこともあるし。
 
山脇:じゃあ、今、客入れの曲を、演者で1曲持ちよりで、ってなって1曲選ぶとしたら?
 
A先生:今やったら、尾崎豊の『風に歌えば』。
 
山脇:え、ぱっと浮かばないや……どんなのですか?
 
A先生:あんま有名じゃないねんな。(歌って)「何億マイルも~走り続ける~」
 
山脇:あー!
 
A先生:めっちゃ『シェリー』に似てるねん。
 
山脇:あ、知ってると思ったけんですけど、知ってるのはそっちだ(笑)。知らない曲でした。
 
A先生:『シェリー』に似てるけどもっと後にできた曲で、尾崎豊のなかでは、そんなに有名じゃないやつ。こないだ観た市川準監督の『大阪物語』で流れてて。
 
山脇:映画の『大阪物語』。
 
A先生:池脇千鶴ちゃんの出てるやつ。吉本がつくってる。
 
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山脇:映画は結構観られるんですか?
 
A先生:映画館行ったりはあんまりせんけど、気になるやつはWOWWOWでやってたら録画して観るくらい。こないだ、富田靖子さんの『BU SU』がめっちゃよか
って。それで『大阪物語』も観たくて、調べたらDVDないからTSUTAYAでVHS借りて。それもよかった。
 
山脇:思春期に観てギャギャーンってなった映画ありますか?
 
A先生:えー、なんやろう……
 
山脇:『バックトゥザフューチャー』だと、ちょっと上の世代になるのかな。
 
A先生:『バックトゥザフューチャー2』は養成所の頃に観にいってるから、芸人なるかならんかくらいかなあ。『1』はもう絶対に金曜ロードショーで観てるは
ずやし。
 
山脇:A先生、芸人になったのは何歳ですか?
 
A先生:18、19歳。高校卒業してから。
 
山脇:『バックトゥザフューチャー』やってた頃に、そのぐらいの年齢。
 
A先生:そう。『2』観にいったらもう『3』の予告編やる、みたいな。
 
山脇:なるほどー
 

おしゃれに興味は一切ない。今ももう興味がない

 
A先生:思春期って高校くらいってことでしょ?
 
山脇:はい。
 
A先生:映画あんまり観てなかったんよね。あ、でも中学ぐらいで武田鉄矢さんの『刑事物語』とかは、好きやったよ。
 
山脇:え、どんな感じの中高生だったんですか?
 
A先生:よくある、テレビでひょうきん族とかドリフやってたら、次の日ワーってまねする、みたいな。今やったらありえへん高校生。
 
山脇:(笑)ひょうきんものだったんですね。
 
A先生:そう、ひょうきんもの。コメディやってたら観にいく、みたいなね。
 
山脇:お洒落に目覚めたのは……?
 
A先生:一切ない。今ももう、全く興味がない。
 
山脇:全く、興味がない?
 
A先生:かっこいい、と思うものはあるけど「これはお洒落やから買おうかな」は、ない。バーンてくるから、これ買う、とかはあるけど。
 
山脇:どういうのにバーンってくるんですか?
 
A先生:えー、そういうの全然ない。共通性はないと思う。
 
山脇:これは何年代っぽいから、とか、何の雰囲気だから、とかではなく。
 
A先生:ない。あと、もう年齢のこと考えるから、「あれめっちゃええけど、あれを俺が着たらあかんやろな」ぐらいの、まあまあ、そんな感じ。
 
山脇:そういえば、去年の冬に、しずるの村上さんがチェスターコート着てて「いいな、でも俺は着られへんな」っておっしゃってましたよね。
 
A先生:そうそう(笑)。あれは村上は似合うけど、おれはあかん……よなあ、みたいなので決めるくらいやから。だから「俺ぜったいこれは」っていう芯があって、っていうのはない。
 
山脇:『MEN'S NON-NO』とかを読んだり、とかは?
 
A先生:読もうとして立ち読みしたことあったけど、もう全然。
 
山脇:『POPEYE』で、たまに、A先生すごくフィーチャーされてますよね。
 
A先生:(笑)あれは、せきしろさんとスチャダラのボーズさんがやってるから。共通の知り合いがやってるから。それでやね。
 
山脇:一度、原宿のお洒落なところ(VACANT)でPOPEYEのイベントがあって、ボーズさんとせきしろさんとA先生が出てらして。めっちゃお洒落な男の子達がハイネケン片手に聴いてる前で、A先生やせきしろさんがロフトプラスワンに出てるのと変わらないトークしてるのが、すごい面白かったです。「シティボーイはたくさん食べなきゃだめだぞ」とか。
 
A先生:言うとくけど、多分、芸人の中で一番おしゃれな場所に住んでるの俺やからね(笑)、原宿の。綾部が裏原とかいうてるけど、あそこも観光地みたいなもんやし。俺も前は竹下通り住んどったから、あれも観光地やけど。いま住んでるのは大人のところ。周りはデザイン事務所ばっかりやし。
 
山脇:ロンハーマンが近くにあるんですよね。
 
A先生:ロンハーマン近くやし、ビームスもあるし、ディーゼルもあるし。そこを、ぶらぶら歩くよ、俺は。
 
山脇:すごい、かっこいい(笑)。そういうときに、パッとみていいのがあったら買う、みたいな?
 
A先生:まあまあ。あ、でも、大人になってからは、勉強のために色んな店には入るようにしてた。原宿に引っ越して何年かの間は、わざと。言ったら散歩圏内やから値段知らんところとかも入るようにして。見るだけやから買わへんけど。全部じゃないけど、こんなんやー、っていうのは見てみたりは、した。
 
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10年前、変化の30代

 
山脇:A先生はおいくつになられたんですか
 
A先生:(時計をみて)えー、よん……
 
山脇:なんで時計みたんですか。
 
A先生:や、関係ない。全然関係ない。
 
山脇:日付が変わったら誕生日とかかと思いました。
 
A先生:全然違う(笑)。えーとね、46歳。まだ45やけど、46歳の年。
 
山脇:1970年生まれ。私と11歳違う。
 
A先生:一回り近く。
 
山脇:ってことは10年前は36歳……当たり前か。東京に出たのはいつですか?
 
A先生:8年前。
 
山脇:じゃあ10年前、36歳のときは、まだ関西に拠点が。
 
A先生:そうそう。微妙に行ったり来たり。結婚してたから、もちろん大阪が拠点やったけど。東京用の住まいを、作家と一緒に、シェアっていうの? するかせえへんか、の頃。
 
山脇:それが、10年前。
 
A先生:そう。で、大阪拠点ありつつ、東京でシェア、いうのを1、2年くらい、やったから。
 
山脇:で、東京の仕事が多くなったから、引っ越した方がいいな、と……?
 
A先生:や、離婚したから(笑)。
 
山脇:あっ。
 
A先生:それと、キングオブコントがあったから、それ優勝して。それが8年前くらい。
 
山脇:2008年。で、優勝して。え、で。離婚されたのが……。
 
A先生:2008か9。
 
山脇:優勝と同じ頃に……
 
A先生:そうそう、(優勝と離婚は)同時進行。
 
山脇:同時進行。
 
A先生:コントの大会出る前には話決まってたから。
 
山脇:激動の30代、いろいろ、変化があったんですね。
 
A先生:そうやね。
 
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山脇:あ、じゃあ、わたしもこれから30代後半に入るので、何かアドバイスを……。
 
A先生:動けるもので、やっとかなあかんことはあるんやったら、絶対やっといたほうがいい、というのは言える。ホンマによく言われる事やけど、40越えて、体調とか全部がグワーン落ちたから。30代の頃、3つ4つ違うぐらいの先輩方がそう言ってるの聞いて「そんな急激に変わるわけないやん40を境に」って思ってたけど、ホンマに「え? お?!」ってなる。
 
山脇:動ける、ていうのはもう肉体的に。
 
A先生:肉体的に。
 
山脇:今、わりとセーブしてて、遅くまで起きてられないな、って午前1時2時には帰るんですけど、頑張れば3時4時までいけるんだったら、まだいった方が良い……とかですかね。
 
A先生:それが必要な3時4時やったら、多分いってる方がええかも。あとは、スポーツ習いたいとかやったら、やってる方が良いと思う。ほんまにもう、無理。40越えた人の意見がめっちゃわかる。
 
山脇:30歳のときはわかんなかったことが?
 
A先生:そう、それこそ20歳から30歳の変化は、そんなにやんか。「確かに体力落ちたな、おっさんなったな」くらいやけど、ほんまに40歳は、ドーン!
 
山脇:今でもじわじわ落ちてきてるな、って思うんですけど……そんなもんじゃない?
 
A先生:うん、うん。びっくりするよ。
 
山脇:次の日をすごい気にするようになったし、気にしてても、翌朝お酒が残ったりするようになってるんですけど。
 
A先生:あ、じゃあもっともっと。
 

「やっといてよかったなー」特にない

 
山脇:もっともっと……そっか……えーじゃあ、30代のうちに「やっといてよかったなー」はありますか?
 
A先生:「やっといてよかったなー」は……今の感じで言うと、ない、俺は。
 
山脇:えっ。拠点をかえるとか、引っ越しとかは?
 
A先生:あれも、別に。優勝したりしてなかったら、ずっと大阪いるつもりやったん……かな? あ、ちゃうか。その前に東京でシェアハウスしたりしてるくらいやから、それはまた、ちゃうか。
 
山脇:でもじゃあ、30代のうちに東京に、とかってのはなくて。
 
A先生:あー、関係ない、全然関係ない。それは早い方がいいやろうし、別に50過ぎたってええし。
 
山脇:そうなんですね。
 
A先生:でも、その頃すごい良かったんは、結婚してる大阪の家と、作家とシェアしてる東京の家があって。その時が一番気持ちが落ち着いてた。気分転換できて。
 
山脇:ちょこちょこ行き来して。
 
A先生:大阪の家が息詰まるとかではなかったけどね。
 
山脇:モードが切り替わる?
 
A先生:すごい楽やってん。そんなにめっちゃ忙しくなかったけど、逆に忙しくないから、例えば「今日明日休みです。3日後にルミネの出番が東京であります」てなったら”1日2日早く東京行って、向こうの知り合いに会う、もしくは観たいもんあったら観る”ができるし。関西から東京やと3時間以上前に家出なあかんやんか、そんで午前中の仕事あったら、下手したら大阪から始発でいかなあかん、とかがあるけど、先に東京おったらそういうのも気にせんでええから、気持ちが楽。
 
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山脇:(ヨーロッパ企画の)上田さんと一緒にしゃぶしゃぶ連れてってもらったのその頃ですかね。
 
A先生:ブラック企業のしゃぶしゃぶやろ? あちこちに店出してる。
 
山脇:(笑)ブラック企業かはわかんないですけど、なんか野菜をたくさん食べられるお店。
 
A先生:そう、すごいブラック企業で飯食ったんや。名前でてこおへんけど。あれは東京に引っ越したくらいの、そんな時期やね。でもホンマにめっちゃ楽やったから、今もワンルームでええから大阪に部屋借りたいくらい。
 

たいしたこと言ってへんやん。普通の世間話やで。

 
山脇:いま、関西のホテル高くなってるし部屋とれないですもんね。
 
A先生:そうなんよ。
 
山脇:一度、それでラブホテルにお一人で泊まったって。泊まるとこなくて。
 
A先生:泊まったよ。大阪でホテルないから調べたら”外出自由です。1人で泊まれます”っていうビジネスホテルのシステムでラブホテルに泊まれる、っていうサービスがあって。ビジネスホテルが満室になりはじめてから、そういうの始めたみたい。
 
山脇:いま京都帰ろうって思ったら部屋ないんですよ。
 
A先生:すごいやんか、もう金額も。
 
山脇:高いですね。
 
A先生:京都の方がなおさらなんかな。
 
山脇:京都ないから、むしろ大阪で探そうってくらいです。
 
A先生:そやねんなー、やっぱ日本で観光っていうたら京都なんやなー。
 
山脇:ちょっと前に比べて、京都市内のホテルは高くなってる気がしますねえ。
 
A先生:女の子1人ではラブホテル泊まられへんもんね、いくらそのシステムがあっても。
 
山脇:そうですね、いやですね。
 
A先生:女の子同士やったらラブホテル泊まってるひと多いみたいね、ジャニーズコンサートやEXILEコンサートの帰りとかに。ホテル側もオッケーしてて、女性2人やったら泊まれる。
 
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山脇:でも、関西に家があったらいいですもんねえ(iPhoneをみる)
 
A先生:どうしたの?
 
山脇:や、もうだいぶ録れたな、って。録れ高を。
 
A先生:たいしたこと言ってへん。普通の世間話やで。
 
山脇:でも先生の服、何処で買うとか聞いたことなかったんで。
 
A先生:だって今はもうもらいもんばっかりやもん、今着てるのも連載してる雑誌のやし。
 
山脇:KAMINOGE。プロレスの。
 
A先生:あとはAVメーカーのやつやし。
 
山脇:私、先生からAVメーカーのTシャツもらったことありますよね。おすそわけしていただいて。
 
A先生:どんなやつやっけ? どれ?
 
山脇:黒字に白で模様が書いてあって。よくみたら、ちょっといやらしい言葉が柄の中に、ローマ字で。HAMEDOR……みたいな。
 
A先生:あ、あれは、今一番勢いあるとこのやつよ。もちろんエロでもあるけど、それこそゆうばり国際に出品したりしてるとこのTシャツやから。お洒落をメインにしてて、そんな露骨なチンチンの絵とかは描いてないで。
 
山脇:はい。ぱっと見わかんないし、素材が良くて着心地すごい良いんで稽古で着てます。
 
A先生:そう。女の子が着れるように、っていう。
 
山脇:先生もTシャツつくってますよね。
 
A先生:そう。Tシャツもらうから、俺もお返しに、みたいな感じで監督さんに渡したら、監督さん俺のTシャツ着て撮影してて。俺、それをめっちゃ観るんやけど(笑)。嬉しいような照れくさいようなっていう。
 
山脇:(笑)Tシャツコミュニケーション。
 

ズボンとかなおさら無理やわー。

 
A先生:逆に山脇さんどこで服買うてんの?
 
山脇:え、それこそルミネとか……
 
A先生:あー。そやね。ルミネは女の子の感じやもんね。男ってどこで買ってんの?
 
山脇:(フォトグラファーの)ゴメスくんはネットで買うって言ってます。
 
A先生:服、ネットで買うのこわくない? サイズ感とか。
 
(ゴメス:このズボンもネットです)
 
A先生:ズボンとかなおさら無理やわー。
 
(ゴメス:もうずっと同じのばっかなんです、大学生のときからほとんどこのズボン)
 
A先生:あー、それやったら、品番おさえとったら、ええか……。インチ気にしといたら。
 
(ゴメス:僕も服屋行きづらいんで。知り合いのとこだとなおさら。もういいやってネットで買います……)
 
A先生:えーそうなんや……えー
 
山脇:試着しないと買えないですよね。わかんないから。
 
A先生:肌触りとかな。
 
山脇:肌触り。
 
A先生:知らんやつは無理やわ……。
 
山脇:ねえ、デザインとかも……
 
A先生:Tシャツやってそうやわ。こっちのMは入るけど、こっちのMは入らないとかなったら終わりやもん……
 
山脇:終わり(笑)。
 
A先生:うん。
 
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写真は、たけしさんの、ちょっと照れながらのイメージ。

 
山脇:えー、では、これから写真を撮るんですけど。芸人さんの宣材写真って、わりとパアーって明るい感じのが多くて。皆さん、"ああやるもの"って決まってるんですか?
 
A先生:あれは、絶対「やれ」」って言われるし、確かに怒ってるよりは元気に笑ってた方がいいから、それはそうやからやるけど。俺はいややけど。
 
山脇:あ、いやなんですね。
 
A先生:そう。だから、俺が写真撮られるときのイメージは、お洒落な雑誌に出てるたけしさん。ちょっと照れながらも、っていう、あのイメージ。それかもう、極端にコマネチまでいくか。
 
山脇:あー、なんかめっちゃわかります。
 
A先生:わざと照れ隠しに睨んでるとか。睨むっていっても、大阪の「メンチ切る」やなくて照れ隠しで、っていう。それか、ここ(コマネチ)までいくかの、どっちかのイメージ。だから俺はいつもはたけしさんのイメージやねん。撮影で。こう(お茶目に)やって、って言われたらやるけど。それはビジネスで。
 
山脇:すごいよくわかる(笑)
 
A先生:女の子も、なおさらそうちゃうの。「ニコー」って。
 
山脇:迷いますね。「ニコー」にもブームがあるなって。
 
A先生:えー
 
山脇:首の傾け方がもうおばさんくさいな、って最近思ってて。若い子と写る機会が多くなったんですけど。あれ? って。
 
A先生:あるの? そういうのが。
 
山脇:「いまどき」の首の傾け方があるな、表情の作り方があるなって。かわい子ぶるにも世代差を感じて。最近はもう、無で写るようにしてます……。
 
A先生:それはそれであかんかったりするんやんな。
 
山脇:楽しくなさそうに見えちゃうからよくないな、って。
 
A先生:お芝居のチラシ撮影とかやと、まだええよね。「あなたはOL役なんで」とかがあればね。”冷たいOL役”とか決まってたら、それは、やるやんか。
 
山脇:ですね。もう、フリーで写るときが。
 
A先生:あー。
 
山脇:ブログ用にみんなで撮りましょう、ってときが。どっちなんだ、自分は、って困っちゃうんで。とりあえず、ほほえましい感じで。
 
A先生:それが一番いいやんね。ぶすっとしてるよりはね。
 
山脇:ヤレヤレ、みんな元気だねえ、みたいな。
 
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バッファロー吾郎A
1970年兵庫県生まれ。吉本興業所属のお笑い芸人。1989年よりお笑いコンピ「バッファロー吾郎」を結成し、ツッコミを担当している。キングオブコント2008王者。大喜利イベント「ダイナマイト関西」など数多くのお笑いイベントを開催。コントライブ「すいているのに相席」では、出演と共に脚本・演出を手掛ける。
 
山脇唯
1981年8月3日生まれ。俳優。ヨーロッパ企画退団後はフリーとして舞台を中心に活動。2013年より「すいているのに相席」に参加、“ユーモア女優“の称号をバッファロー吾郎A、せきしろ両氏より賜る。声の出演にNHK Eテレ「デザインあ」他ラジオCM等多数。ポンポコパーティクラブ代表。
 
 
 
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