ところで、中イキを体験するには、具体的にどうすればいいのでしょう?
いきやすい体をつくるには?
疑問がたくさんあるでしょう。
私が体験して感じたことをお伝えしようと思います。
まず、体温は高いほうがいい気がします。
末端冷え性の人はわかると思いますが、冬場とか、手足の指先がめちゃくちゃ冷えています。ふくらはぎや腕も冷たくなってしまうこともある。
一緒にお風呂に入って湯船につかることで、体温も上がり、いきやすい体になる。
そして、お客様に触れる私たちも、体温をあげて優しく触れるようにすること。
体液の分泌量となってくると、体に水分が充分補填されているかとか、相手を信頼して、脳から心から気持ちよくなれる心構えができているか……そんなことも関わってきます。
触れられた感覚で気持ちいいと感じ、すぐにいくことができる人もいると思います。
でも、大事なのは、ときめきがあるか!!! ここがかなり重要だったりします。
見た目、好み、触れられ方、動き、ムード、さらにシチュエーションや、空気が途切れないか? などいろいろあると思います。
見た目も大事ですよね? 自分好みなのか? ということですね。
もちろん見た目だけじゃないですが、好みくらいはみんな持っているはずです。好みの人に触れられるかどうかで、ぜんぜん違うはずでしょ?
きっと、身体だってそれを知ってるし、察知してるはずなんです。だから、選ぶ必要があるんですよね。
自分の好みを知るということですね。
どんな人に抱かれたいのか。
どんな人に見つめられたいのか。
どんな声をかけてほしいのか。
気分を高揚させることがどこにあるのか。
ちょっと想像してみると楽しくないですか?(笑)
あなたの主観でいいんです。そうやって、自分を知ることが大事なんだと思います。
* * *
話をちょっとキャスト側に戻してみますね。
キャストは、まず触れる相手をよく観察することです。
目の前のお客様がいまこの瞬間にどんな気持ちで、どんな状況にあるのか?
目で見てとらえて手で指で触れて感覚を磨く。しっかりキャッチするんです。
その洞察力を鍛えることが、触れる側にとっては、一番大事かもしれない。
優しく触れるだけでも駄目、どのあたりまでOKな刺激を与えられるか?
決して限度を超えない、ギリギリのちょうど手前で抑える技を身につける。
優しく触れてもそれが強く感じる人もいるから、とにかく寄り添ってよく観察する……次第に、わかってくるもんです。
すべての人に違いがあって、答えがなくて、言うなれば基本なども存在しないんです。
だから、すべてに対応できる心構えと安心・安らぎ・支えになってあげられる器を持って、自分も嬉しい、楽しい、面白いという。
最高のやりがいを、見つけられる仕事なんだと思います。
経験すればするほど腕があがり、人を知ることができる。長い長い旅だと思って、何年も続けてほしい。
それが私が愛している「レズビアン風俗のキャスト」という仕事なんだと思います。
【ゆう プロフィール】
永田カビ著『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』(イースト・プレス)のモデルになった現役キャストで、2008年から在籍するベテラン中のベテラン。レズっ娘グループ全店の新人講習スタッフを兼任する。https://tiara.ms/cast/cast.php?no=00025