絵恋ちゃんの ああ えらそうに コラムが書きたい
夏になると、わたしの中での二大恐怖、怪談と虫が活発になります。時々ネイキッドロフトでトークイベントをやっているのですが、お店の方に「人気のイベントってどんなのですか?」と聞くと、なんと一番は怪談イベントだそうです。お勉強のために訊ねたのですが、苦手な怪談では見学することができません。わたしは本当におばけさんがこわいのです。
深夜3時はおばけさんの時間だと思っているので、なるべくお会いしないように寝ています。こわい話をしておばけさんを呼び寄せてしまわぬよう、日常でそんな話になりそうな時は必死に話題をコントロールします。このコラムもけっこうギリギリだと思うので、少しでもおばけさんの機嫌を損ねないように念のため「さん付け」で書いています。
わたしはおばけさんを見たことはないのですが、夜遅く帰宅した時や、悪いことが続く日はおばけさんが来ているかもと思い「すみませんがわたしには霊感がありません!」と謝罪し、玄関を開けて帰ってもらっています。まったく何も感じてないのですが、そうすればわかってもらえる気がするからです。わたしだったら「他をあたるか」とあきらめます。
でも、それでもこわいのがお風呂。一人きりだし、無防備です。お風呂でうっかりこわいことを思い浮かべそうになると、わたしはすぐさまディズニーランドのことを考えます。頭の中で舞浜駅を降り、ボン・ヴォヤージュを通過して、ディズニーランドに入ります。そこからは、どのアトラクションに乗って、どこでごはんを食べて、と順番にパーク内を満喫していきます。途中でキャラクターの耳付きカチューシャを装着することもあります。ビックサンダー・マウンテンには2回は乗りたいです。そうこうしているうちに、楽しい気持ちでいっぱいになって、こわかったことを忘れます。おばけさんも、こちらがディズニーランドをイメージしてるタイミングでわざわざ登場しないでしょう。わたしだったら「今は違うかな」と遠慮します。
こんなにこわく感じるおばけさんに、いつかわたしも仲間入りするかもしれません。そうなった時に、こわい方々とうまくやっていけるのでしょうか。彼らと過ごす毎日を想像するとおそろしくて、非常に憂鬱になります。そんなことになるくらいなら、はっきり言って死んだほうがマシです。