こんにちは、今野亜美です。唐突ですが、「今どきのおじいちゃんは凄い」。これ、最近とてもよく思うのです。

　きっかけとなったのが、居酒屋にて出会った70代のおじいちゃん2人組。昔の歌謡曲について話をしていたかと思えば、続く会話はなんと「Instagram」について。趣味は習字。書いた文字を投稿するのにハマっているらしい。最新の話題から昔の話題まで、世代を行ったり来たりするおじいちゃんたちの会話。幅広い知識。柔軟な思考。純粋に思った。「今どきのおじいちゃんは凄い」

　話は変わり、今回の居酒屋1000円の旅は京王線「聖蹟桜ヶ丘駅」。映画『耳をすませば』の舞台となった場所。この舞台を巡りたくて決めた散歩。随所に見える『耳をすませば』の風景に興奮し、大満足の散歩だった。

　日差しの強い中、歩き回った一日。散歩終わり、結局、思うことはただ一つ、「飲みたい」。駅に戻り早速、居酒屋を探す。目に入った黄色い看板と「居酒屋」の文字。ここに決めました。

 

 

　「いらっしゃいませ！」 扉を開けると元気な声。賑やかな店内。頼んだのは、黒ホッピーとチーズ入り玉子焼き。水のように飲んでしまう暑い日の黒ホッピー。チーズ入り玉子焼きはボリュームもあり、お酒の進む味。

　目線の先にはカウンターに並んで座る、おじいちゃんとおばあちゃん。会話が聞こえる。どうやら出会ったばかりらしい。「初めて来たんですか？」「どこから来たんですか？」 おじいちゃんの問いに、淡々と答えるおばあちゃん。あまり乗り気ではなさそう。それでもめげないおじいちゃん。止まらないアプローチ。一人、玉子焼きをつつきながら改めて思う。「今どきのおじいちゃんは凄い」

　そろそろお店を出よう、席を立つ。おじいちゃんのアプローチはまだ止まらない。「いや〜、本当にお綺麗ですね」。耳をすまさずとも聞こえてくる、おじいちゃんの声。年齢で自分の限界を決めない、そんな「おじいちゃんたち」の姿に刺激をもらう今日この頃なのであった。