MERRYの3年5ヶ月振りとなる8thアルバムが12月24日にリリースされた。「ZERO -ゼロ-」「梟」「群青」の3曲は、シングルとしてリリースされて聴いた時も歌詞に共鳴したが、アルバムで通して聴いた時に更に心に響くものを感じた。自分自身の心と向き合い、すべてを包み隠さず、弱い部分も汚い部分も切ない部分も何もかもを曝け出し、世の中の汚いこと、不条理だと感じることに訴えかけているようなガラの歌詞にとても共感し、心に強くその思いが突き刺さった。痛さもあり、寂しさもあり、強さも感じた。その感情に更に輪をかける楽器隊の音。MERRYって凄いバンドだと改めて感じた。

　彼らの音楽を聴き続けて13年、もちろん音に新しさを見出し進化していっているが、彼らは「らしさ」を決して失わず、一本の筋が通っていると思う。「時代に流されず、己を貫き通す」真の強さがなければ長くは続かない。そんな彼らだからこそ、これからも追い続けていきたい。（新宿LOFT：河西香織）