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水木しげる 妖怪ワールドを語る / 大川隆法

2016.02.01   CULTURE | BOOK

 追悼本と間違って買ってはいけない。宗教団体「幸福の科学」の「霊言」本、教祖大川隆法に霊を降ろし、スタッフ相手の語りを書き取り、死者を冒瀆している(最近は存命の著名人の「守護霊」とも対話…)。鬼太郎は日本のキリスト。水木しげるはムーのシャーマン。「戦争のことを恐ろしく描きすぎると遺族とかが怖がるからさぁ、妖怪で面白みを」…!ただ不勉強露呈、総員玉砕せよ!など壮絶な戦記の多々知らぬのか…霊言は資料だからカットできないそうでテープ起こしそのまま。荒俣宏はバケモノの子じゃない化物だクマだ。ポケモンなども繰り返し出るが、アニメスタッフ(映画が何本も上映されている!)に興行失敗の嫌味言ってるだけ。本書のため境港に行った者に「私費か公費か」と水木翁そっちのけで大川が言い募り失笑。日本の洋風化を食い止めたい、ドラキュラが足生やして歩く世界は嫌、妖怪なら地上を離れて空を飛べ!と大川“水木”。スタッフ「だから一反木綿か」…どろたぼう、たんころりんは? 興味も知識も付け焼き刃、敬意ナシ。「乗り移って描いて」やるから「(お前)左手、もいで」はないだろう…(尾崎未央)

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