多くの人がそうだろうが、筆者はこの本と原作者が同じ『孤独のグルメ』が大好きだ。モデルになった店に行ってみるくらいには。今はドラマ版も大好評な『孤独のグルメ』に比べ、この『花のズボラ飯』は当初あまりハマれなかった。空腹になった男の懊悩と横暴、そして暴走を描いた『孤独〜』に比べ、食欲=性欲という新解釈で食したズボラ主婦のアヘ顔満載な本作は何というか、肌に合わなかった。
さて、レシピ本も出るまでの人気になった『ズボラ飯』は、この度ドラマ化された。その余りの酷さ(各自1度は確認の事)に、原作を確認のため再読。…面白い。最初はイヤだったアヘ顔も、有名になるにつれソフトになっている事がもったいなくなるくらいだ。同じように抵抗感がある方も、未読の方も、1度ドラマ版を見てから読む事をおススメする。(多田遠志)
花のズボラ飯 2巻/久住昌之 / 水沢悦子
2012.11.06 CULTURE | BOOK