名古屋を拠点に活動しているバンドであり、”昭和40年代日本の大衆音楽をパスティーシュする” エミとゲルが、6月14日(土)下北沢 Flowers Loftにて、初の東京単独公演「エミとゲル・デビュー60周年記念リサイタル〜下北沢の奇跡」を開催した。今回は、通常の5人編成にドラムのなつき(The Fuzziyama Surfers、Magic Bag)と、ゴーゴーダンサーとしてアンリ(クレオパトラ)とサクラコ(演劇実験室◎万有引力)からなるパラレル・シスターズも加わった特別編成。
ミュージック・マガジン誌の年間ベスト・アルバムに選出された2枚のアルバム『ゴールデン・ヒット1965-1971』『魅惑のエミとゲル〜ヒット&モア』からのオリジナル曲のほか、ゲストとはカバー曲もセッション。カルトGS、ソフトロック、リズム&ブルース、グルーヴ歌謡、エレキ歌謡などなど、昭和40年代の様々な音楽性を内包した集大成的な構成で全23曲を披露した。
第一部のゲスト・コーナーでは、ナポレオン山岸(ザ・ファントムギフト)のサイケデリックなギターをフィーチャー。スペンサー・デイビス・グループ(インスト)とクリーム(日本語)のブリティッシュ・ロック2曲の後、カルトGSナンバー「離したくない」では来場していたチャーリー森田(ザ・ファントムギフト)が急遽リード・ボーカルで参加というサプライズも。第一部のラストにはゲルが作ったばかりという新曲「甘く甘くハートが」を初演奏した。
第一部終了後、サミー前田によるDJタイムはエディ藩追悼の意を込めゴールデン・カップス特集、客席ではゴーゴーガールも踊りまくった。
第二部はゲルのドラム・ソロからスタートし、エミのキュートな歌唱によるフレンチ・ポップ風「浜辺のイエイエ」、ゲルが串田アキラ風に歌いまくる特撮ソング「爆人ボムダー」の後は、タブレット純が強烈な私服姿で壇上に登場。タブレットはエミとゲル「新宿むせび泣き」、藤本卓也作「幻のブルース」、サトー・ノト「ドッキング・ダンス」を熱唱のほかドラム・ソロも披露、ユルい笑いと歌唱力で盛り上げた。 後半は、エミとゲルの名曲を一気に4曲。エミが仁義を切るラストの任侠歌謡の大傑作「サヨナラ節」では愛知名産の菓子をばらまき本編は終了した。
アンコールには再度ゲスト陣も加わり、衣装に着替えたタブレット純がリード・ボーカルでザ・ファントムギフトの代表曲「ハートにOK!」、ザ・スパイダースの「メラメラ」、締めはエミとゲルの初オリジナル「ボウリング野郎」で大団円となった。
終演後のDJタイムでは、急遽、サミー前田プロデュースの田渕純(=歌手時代のタブレット純)のデビュー曲「夜をまきもどせ」をタブレットが歌うというオマケもついた。
なお、3時間以上におよぶこの日の模様は、ツイキャスにて6月28日(土)まで視聴できる。詳細はこちら。(写真:大西基)
エミとゲル・デビュー60周年記念リサイタル 〜下北沢の奇跡
日時:2025年6月14日(土)
出演:エミとゲル
(松石ゲル|vo,g、エミーリー|vo,ds、千晃|key、ジミー岩佐|b、NOAH|g、なつき|ds)
ゲスト:
タブレット純(ex.和田弘とマヒナスターズ)
ナポレオン山岸(ex.ザ・ファントムギフト)
飛び入りゲスト:チャーリー森田(ex.ザ・ファントムギフト)
ゴーゴーダンサー:パラレル・シスターズ(アンリとサクラコ)
DJ:サミー前田
▽セットリスト(カッコ内はゲスト参加)
第一部
1. ボウリング野郎
2. ボウリング娘
3. シャバダバでいこう
4. シーサイド・ロンリーナイト
5. いきどまりの愛
6. おかしな竜宮城
7. アイム・ア・マン(ナポレオン山岸|g)
8. サンシャイン・ラブ(ナポレオン山岸|g)
9. 離したくない(ナポレオン山岸|g、チャーリー森田|vo)
10. 甘く甘くハートが
第二部
1. ゲル・ドラムソロ
2. 浜辺のイエイエ
3. 爆人ボムダー
4. 新宿むせび泣き(タブレット純|vo)
5. 幻のブルース(タブレット純|vo)
6. ドッキング・ダンス(タブレット純|vo)
7. カリフォルニアの奇跡
8. ペンチャット・トゥイ・ムイ・メイ
9. もう気にしない
10. サヨナラ節
アンコール
1. ハートにOK!(タブレット純|vo、ナポレオン山岸|g、チャーリー森田|ds)
2. メラメラ(タブレット純|vo、ナポレオン山岸|g)
3. ボウリング野郎(タブレット純|vo、ナポレオン山岸|g)
Live Info.
エミとゲルの予定
2025年7月12日(土)18:00開演
名古屋・今池 TOKUZO
共演:騒音寺
*詳細はこちら
2025年11月15日(土)
京都・拾得
共演:ザ・トランプ
*詳細後日発表