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トップレポート新宿LOFTの歌舞伎町移転25周年を記念して、G.D.FLICKERSとROLLYが怒涛のロックンロール謝肉祭を開催!

新宿LOFTの歌舞伎町移転25周年を記念して、G.D.FLICKERSとROLLYが怒涛のロックンロール謝肉祭を開催!

2024.05.25

 新宿LOFTが現在の場所・歌舞伎町に移転して25周年を記念するアニバーサリーシリーズ(特設サイトはこちら)。5月10日(金)は新宿LOFTのステージもおなじみG.D.FLICKERSと、TV番組『天才てれびくん』の楽曲を通して新宿LOFT店長が幼い頃から憧れてきたROLLYの2マンライブ。フライデーナイトに個性的でオシャレないで立ちの大人たちが続々と集まってくる。わたしは見た。そう、この素晴らしい2マンでの素晴らしい夜を。
 

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 開演予定から約10分経ってまず登場したのはROLLY。一人ギターを抱え、ガタンゴトンと電車が走るSEにのせ「小滝橋まで停まりません」とROLLY車掌のアナウンス。小滝橋は皆さんご存知、歌舞伎町に移転する前に新宿LOFTがあった場所。ギターを弾きながらまず歌うは往年の名曲「真夜中のギター」。黒タキシード風の衣装に黒の蝶ネクタイ、正装でビシッとキメた姿に古き良き昭和を感じるようなひととき。「移転25周年を記念した公演、どうぞよろしく!」の挨拶に続けてアニメ『ルパンⅢ世』の楽曲をギターで魅せる、ギターのアームをぐいんぐいん動かしながらのギターソロもたまらない。この間ずっと電車が走るSEが鳴りながらの時間だったのだが、「歌舞伎町はサイケデリックのメッカ。混沌とした頭の中を描いてみました」とのこと。しかしギターアームのことしかフィーチャーしないが、足元には(目視で確認できない部分だったので、おそらく)複数台のペダルボードを置き巧みに踏み替えながら、操るTSUBASAギターのボディには擦れが。ギターを愛し弾きこなしている姿を目の当たりにし、まさにギターの魔術師! と感心しきり。
 

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 「高校の文化祭でやって以来、必ずやる曲」というフォーカス「Sylvia」、「成功率が低い」と言いながらザ・スプートニクス「Amapola」はこの日の演奏を「65点!」と評価。そこから今度は「スプートニクス風にAKB48『10年桜』をやるというネタ」に笑う。スウェーデンのバンド曲とジャパニーズアイドル楽曲の邂逅に、「レッツゴー! マイギター! ロックンロール!」の叫び! 思わず「カッコいい!」と言葉が出てしまう、拍手喝采の会場に投げキッスで応えるROLLY。
 

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 この日の対バン、G.D.FLICKERSとは以前、千葉県旭市の震災復興音楽イベントで一緒になり今回が2回目とのこと。その上で「G.D.FLICKERSは私のお客さんたちが好きそうな感じで、NEO FANTASICの面影がある」と。G.D.FLICKERSのライブでも還暦を迎えたメンバーがいる旨のMCが出てきたが(後述)、ROLLYも「先日めでたく還暦を迎えまして、私の還暦ソングを」と紹介、そして「還暦ありがとう。」を。ステージの照明も客席のサイリウムも赤色に光っていたのが粋だ。「やりたい放題を見せつけて、悦楽の境地です」とこれでもかとギタープレイを見せ(ギターキッズたち、ぜひ参考にすべきです!)、「この後のG.D.FLICKERSがバッチリ、ロックンロールをやってくれますから!」とネクストステージもしっかり紹介の上、「ドリンクで喉を潤してくださいね、売上げに貢献してください」と、最後の最後まで淀みないMCでステージを後にした。
 

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 受けて立つはG.D.FLICKERS、「(ROLLYと)芸風が違うけど、楽しんでいってね!」とまずJOEが挨拶して「炎のドライビン」でスタート。「CHANGES」ではメンバー揃ってのキメのポーズもバッチリ! 「ROLLY氏、素晴らしい演奏でした。さらに(ROLLYのように)うまい喋りは期待しないで!」と言って、立て続けに曲を演奏していく。「愛を込めて」と言ってからの「LULA」には会場が一つとなって盛り上がり、「ROLLY氏のお客さん、あたたかいね! うちのお客さんも負けないように盛り上がっていこう!」と「水槽のサカナ」へ。
 

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 ギターのHARAとベースのOKAMOTOが還暦ということや、「(ROLLYの)母と、うちの母が同じ年ぐらいで、近いところで生まれてて共通項がある」と話したかと思えば「(バンドが)ガラの悪いイメージだけど、今日はイメージアップで!」と笑わせもするJOE。個人的に感じたことを書けばそもそもガラの悪いイメージもなく(もしかすると昔はそうだった? のかもしれないが)、ライブハウスという場所でJOEがマイクスタンドを持ち上げ振り回し歌う姿、HARAが時に響かせるクールなギターカッティング、それらを内包してバンド全体で鳴らしている音の安定感。今に至るまで続けてきた先輩方だからこそ、歴史を刻んできた新宿LOFTというステージが映えるのではないか、というのを目の当たりにした感じだ。これまで幾度となく、言うならば見慣れた新宿LOFTのステージが、一際カッコ良く思えた日であった。
 

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 アンコールの拍手に応えG.D.FLICKERSが再び登場し、時にJOEはステージから降りて熱唱。MCでは「ROLLY氏と共演とか、できれば良かったのだけど。打ち合わせ不足でごめんなさい。今度やることがあったら、スーパーギターのバックでやりたいです!」とも。今後もしもそんなステージが見られたら狂喜だし、この日があったからこそ次回の共演に期待が持てるというもの! 今回を機に、是非その機会を心待ちにしたいと思う。そしてここだけの話、ライブ後の打ち上げは出演者もスタッフも全員参加し、新宿LOFT店長が思いの丈を両者にしっかりと伝えて乾杯と相なった。これは本当にこの先に続いていきそうな予感、それはもちろん、新宿LOFTという場所で!【Text:高橋ちえ(@djchie)/ Photo:MAYUMI(@SOxWHAT_88)】

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