Rooftop ルーフトップ

REPORT

トップレポートlynch.、昨年12月31日に地元Zepp Nagoyaにて行なわれた『18th Anniversary Premium Live「THE IDEAL」』公演の模様をレポート!

lynch.、昨年12月31日に地元Zepp Nagoyaにて行なわれた『18th Anniversary Premium Live「THE IDEAL」』公演の模様をレポート!

2023.01.10

波乱の2022年を地元・名古屋での公演で締め括ったlynch.、待望のニュー・アルバム詳細も近日発表予定!

12月31日、lynch.がZepp Nagoyaにて『18th Anniversary Premium Live「THE IDEAL」』と銘打たれた公演を実施した。2004年8月に結成され、同年末に初ライブを行なっている彼らにとって地元・名古屋での年末公演は恒例となっている。ただ、今回に限っては特別な意味の伴うものとなった。ご存知の通り、彼らは2021年の大晦日に同会場で行なわれた17周年のライブ終了をもって一時的な活動休止期間に入り、2022年の大半の時間をlynch.としての表立った動きがない状態で過ごしてきた。そして11月23日、『THE FATAL HOUR HAS COME』という象徴的なタイトルを掲げながら開催された自己初の日本武道館公演が復活の場となったわけだが、大盛況のうちに幕を閉じた同公演の余韻が残る中でのこの大晦日公演を、バンド自身もファンの側も、1年前の同じ場所でのライブの際とは違った心境で迎えていたに違いない。
 

D4S_3720.JPG

D4S_4087.JPG

開演定刻の17時を2分ほど過ぎた頃、場内が暗転。聴こえてきたオープニングSEは“sleepy flow”。2005年4月に世に出たインディーズ・アルバム『greedy dead souls』からのセレクトである。それに導かれるように各メンバーがステージ上の配置に就き、最後に登場した葉月が「lynch.です。よろしくお願いします」と挨拶すると、まず炸裂したのは“UNTIL I DIE”。2011年6月にリリースされたメジャー1stアルバム『I BELIEVE IN ME』に収録されていたナンバーだ。激しいビートと共に激音が押し寄せ、葉月は「名古屋!」と扇動の声をあげ、場内を埋め尽くしたオーディエンスは瞬時に同調していく。いまだにマスクの常時着用が求められ、“声出し”が解禁に至っていない環境でのライブではあるが、スタンディングのフロアは確実に本来の状態を取り戻しつつある。
 

D4S_3782.JPG

D4S_4005.JPG

冒頭から畳み掛けるように4曲を披露し終えると、葉月は「1年寂しい思いをさせたけど……18周年だそうですよ。すごくないですか? 高校3年、車の免許が取れますよ!」と語りかけて観衆を和ませつつ、「18歳のお祝いをここ名古屋でできることを嬉しく思ってます」と感謝の言葉を述べ、拍手を浴びる。しかも彼がそこで明かしたのは、先頃の日本武道館公演とは楽曲の被りがほとんどないセットリストを用意してきたという事実。同公演ではアンコールも含めて全29曲が演奏されているが、それでも網羅しきれなかったキラー・チューンが彼らにはたくさんある。重複の少ない演奏メニューを用意するとなればそれなりに準備にも時間が必要になってくるわけだが、彼らがそうした手間を厭わないのは、帰還を待ち続けてきたファンに対する純粋な感謝の念の表れといえるだろう。
 

D4S_4050.JPG

D4S_4239.JPG

D4S_3821.JPG

D4S_4256.JPG

以降も彼らは4~5曲ずつのブロックを、出し惜しみなく連続技を決めていくかのような小気味よさで駆け抜けていく。中盤、“an illusion”から“THIS COMA”と“PHANTOM”、“AMBIVALENT IDEAL”を経てリズム・セクションのセッションへと至る展開は、ステージ全体の流れにおいては“動”ではなく“静”、“山”ではなく“谷”の部分にあたるはずだが、そこでも熱が冷めることはない。前傾姿勢で波状攻撃を続けることばかりではなく、重心を低く保ちながらヘヴィな闇を醸し出すことにも長けているのがこのバンドの強味のひとつであることを改めて実感させられる。そうした流れの先に炸裂するのが、この5人にとっての決意表明の曲ともいうべき“FIVE”だったりするのだからたまらない。
 

D4S_3946.jpg

D4S_4202.jpg

葉月の「暴れたい人、行きましょう!」という扇動を合図に始まった終盤の必殺曲の連発は見事というしかなかったし、日本武道館公演との数少ない重複曲のひとつにあたる“pulse_”では、まさしくバンド側とオーディエンスの波長が完全に合致するのを感じさせられた。また、そこでの狂乱を経ながら「これからも自分を信じて進んでいくんで、力を貸してください」という言葉と共に披露された“I BELIEVE IN ME”、その直後に敢えて空気を鎮めるかのように演奏された“ラティンメリア”(『greedy dead souls』に収録)のうねるようなヘヴィさも象徴的だった。
 

パートチェンジ.JPG

こうして約90分間に及ぶ本編が終わると、アンコールではまず各メンバーのパート・チェンジによる“CREATURE”が爆裂。葉月がドラム、玲央がベース、晁直と明徳がギターを演奏し、悠介がフロントに立ちボーカルをとるという光景に客席は沸いた。しかもその直後、3月4日に開幕するZepp Tourに先駆けて待望のニュー・アルバムが発売されるとの朗報が伝えられ、すでにそのレコーディングもボーカル録り以外はほぼ終了に近付いていることが明かされた。さらには武道館公演直前に玲央の音楽用PCと作業用のPCがともに故障したという話など、メンバー個々の口から近況報告的なエピソードも披露され、以降は各自が1曲ずつチョイスした楽曲を演奏。最後の最後は武道館公演の際もアンコールの終盤に配置されていた“Adore”が披露され、クライマックスの場面では大量の銀テープが宙を舞った。そうした経過の中で葉月が発した「すべて全力で、真摯にやっていく」「俺がおまえらの闇を照らすから、おまえらが俺の闇を照らしてくれ」といった言葉も印象的だった。
 

DSC_0031.JPG

「来年もよろしく。良いお年を!」という言葉を残してメンバーたちがステージ上から姿を消した後も、観衆の手拍子が止まることはなかった。さらなるアンコールは残念ながら実現には至らなかったが、あの場所に居合わせたすべての人たちが約2時間半に及んだライブに満足感を味わい、喜びを感じていたことだろう。葉月の言葉によれば、既報通り全メンバーが曲作りに関与している新作は、「今まででいちばん5人の色が交ざり合ったアルバム」に仕上がりつつあるという。誕生から満18年を経てきたlynch.の新たな起点となるべき同作の登場を、期待感を膨らませながら楽しみにしていたいところである。(Text:増田勇一 / Photo:土屋良太)

Live Info.

lynch. TOUR '23

3月04日(土)Zepp Nagoya  17:00/18:00
3月05日(日)Zepp Osaka Bayside  16:00/17:00
3月12日(日)Zepp DiverCity(Tokyo)16:00/17:00
3月18日(土)Zepp Sapporo  16:00/17:00
3月21日(火・祝)SENDAI GIGS  16:00/17:00
4月02日(日)Zepp Fukuoka  16:00/17:00
4月23日(日)KT Zepp Yokohama  16:00/17:00
 
1Fスタンディング・2F指定 ¥7,700(税込 / D別)
※未就学児入場不可
 
■FC[SHADOWS]先行(抽選)
受付期間:1月13日(金)15:00~1月22日(日)23:59
受付URL:会員コンテンツ内にてご案内
対象席種:1Fスタンディング・2F指定(第2希望までエントリー可)
制限枚数:各公演1会員様1申込4枚
 
■オフィシャル先行(抽選)
受付期間:1月24日(火)15:00~1月30日(月)23:59
対象席種:1Fスタンディング
制限枚数:各公演お1人様1申込4枚
 
■一般発売(先着)
2月11日(土)10:00

関連リンク

このアーティストの関連記事
ロフトチャンネル
休刊のおしらせ
ロフトアーカイブス
復刻