杉田俊介の著書『男が男を解放するために 非モテの品格・大幅増補改訂版』が株式会社Pヴァイン/ele-king booksより刊行された。
恋愛/性体験、収入の格差や労働のつらさ、社会的地位の低さ、強要される「男らしさ」といった、現代男性をめぐる生きづらさについて真摯に考察し、2016年に刊行され大きな話題を呼んだ『非モテの品格』(集英社新書)。著者の杉田俊介はその後も「弱者男性」論の第一人者として、新しい男性像を模索し続けてきた。
今回刊行された『男が男を解放するために』は、名著『非モテの品格』オリジナルの10万字に加え、およそ9万字におよび書き下ろしを加えた渾身の増補版としての復刊。
「だが、オレは拒否する」という安倍元首相暗殺事件の山上徹也容疑者からの「呼びかけ」に対する応答を起点として「弱者男性」論をあらためて考え直す集大成的な一冊だ。
『男が男を解放するために 非モテの品格・大幅増補改訂版』目次
─増補改訂版・まえがき─
第一章 男にとって弱さとは何か?
第二章 男のルサンチマンについて―非モテの品格?
補論① 認められず、愛されずとも、優しく、幸福な君へ
第三章 男にとってケアとは何か―クィア・障害・自然的欲望
補論② 弱く、小さき者から
─集英社新書版・あとがき─
第四章 弱者男性たちは自分を愛せるか―インセル論のために
第五章 男性たちは無能化できるか―水子弁証法のために
─増補改訂版・あとがき─