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トップニュース安西水丸が最後に遺した、ちょっとエロくて胸に染み入る抒情漫画集『陽だまり』が発売! 村上春樹、角田光代、平松洋子、柴門ふみ、木内達朗、信濃八太郎によるエッセイも収録!

安西水丸が最後に遺した、ちょっとエロくて胸に染み入る抒情漫画集『陽だまり』が発売! 村上春樹、角田光代、平松洋子、柴門ふみ、木内達朗、信濃八太郎によるエッセイも収録!

2023.08.16

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比類なき個性で日本のイラストレーション界をリードし、小説家、絵本作家、漫画家、エッセイスト、翻訳家としても多くの作品を残した安西水丸の漫画集『陽だまり』が発売された。
 
晩年、小説現代に連載した4本の読み切り漫画に、生前関係が深かった村上春樹、角田光代、平松洋子、柴門ふみ、木内達朗、信濃八太郎の6人が安西の魅力を語ったエッセイが収録されている。
 
漫画「陽だまり」より抜粋

sub1.jpgsub2.jpg漫画「アメンボ」より抜粋

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sub4.jpg漫画「ボートハウス」より抜粋

sub5.jpgsub6.jpgのサムネイル画像漫画「冬の客」より抜粋

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【エッセイ著者プロフィール】
 
村上春樹(むらかみはるき
1949年、京都府生まれの作家、翻訳家。
安西水丸さんとの関係は、春樹さんが東京千駄ヶ谷で経営していたジャズ喫茶「ピーター・キャット」に、近所に住む水丸さんが通い出したことから始まり、1983年には、春樹さんの最初の短編集『中国行きのスロウ・ボート』の表紙を水丸さんの絵が飾っている。その後、お2人は「文・村上春樹、絵・安西水丸」という形で、『村上朝日堂』を始め多くの共著を世に送り出し、その関係は、水丸さんが世を去るまで続いた。
『週刊朝日』2014年4月18日号「週刊村上朝日堂 特別編」に寄せた文章には「安西水丸さんはこの世界で、僕が心を許すことのできる数少ない人の一人だった」と書いている。
〈主な共著〉
『象工場のハッピーエンド』『村上朝日堂』『村上朝日堂の逆襲』『日出る国の工場』『ランゲルハンス島の午後』『村上朝日堂超短編小説 夜のくもざる』『村上朝日堂はいかにして鍛えられたか』(新潮文庫)、『村上朝日堂 夢のサーフシティー』(朝日新聞社)、『ふわふわ』(講談社文庫)、『うさぎおいしーフランス人』(文藝春秋)他。
 
柴門ふみ(さいもんふみ)
1957年、徳島県生まれの漫画家、エッセイスト。
お茶の水女子大学文教育学部哲学科卒。在学中は漫画研究会に所属。弘兼憲史のアシスタントを経て、1979年、漫画家デビュー。1983年、『P.S. 元気です、俊平』で、第7回講談社漫画賞受賞。1992年には、『家族の食卓』と『あすなろ白書』で、第37回小学館漫画賞を受賞。
あらゆる世代の恋愛をテーマにして『女ともだち』『同・級・生』『東京ラブストーリー』『恋する母たち』(小学館)などの作品を発表し、その多くがテレビドラマ化されている。またエッセイ集として『恋愛論』(PHP文庫)『ぶつぞう入門』(文春文庫)『オトナのたしなみ』(角川文庫)などがある。現在、「ビッグコミックオリジナル」誌上で『薔薇村へようこそ』を連載中。
安西水丸さんとは、エッセイにある通り、お茶の水女子大在学中から交流があり、水丸さんのエッセイ集『青山の青空』(新潮文庫)では、巻末の特別対談に登場している。
 
木内達朗(きうちたつろう
1966年、東京都生まれのイラストレーター、絵本作家。
国際基督教大学教養学部生物科卒業後、渡米し、アートセンター・カレッジ・オブ・デザイン、イラストレーション科卒業。ボローニャ国際絵本原画展入賞、講談社出版文化賞さしえ賞他、受賞多数。
多くの雑誌挿絵の他、池井戸潤氏の半沢直樹シリーズ、下町ロケットシリーズなど多数の書籍の装画を手がけている。イラストレーション青山塾講師。
安西水丸さんが、「東京イラストレーターズ・ソサエティ」の理事長を務めた時代の理事の1人であった。著書に、絵本『いきもの特急カール』(岩崎書店)、漫画『チキュウズィン https://c.tatsurokiuchi.com/』などがあり、水丸さん同様、多才なイラストレーターである。
 
 角田光代(かくたみつよ
1967年、神奈川県生まれの作家。
早稲田大学第一文学部卒業。1990年『幸福な遊戯』(角川文庫)で海燕新人文学賞、2003年『空中庭園』(文春文庫)で婦人公論文芸賞、05年『対岸の彼女』(文春文庫)で直木賞、06年『ロック母』(講談社文庫)で川端康成賞、07年『八日目の蝉』(中公文庫)で中央公論文芸賞、12年『紙の月』(ハルキ文庫)で柴田錬三郎賞、『かなたの子』(文春文庫)で泉鏡花文学賞、14年『私のなかの彼女』(新潮文庫)で河合隼雄物語賞、21年『源氏物語』(河出書房新社/全三巻)訳で読売文学賞(研究・翻訳賞)を受賞。
安西水丸さんが部長を務めていた「カレー部」の部員として、都内各所の美味しいカレー屋さんで舌鼓を打ち、日本酒を痛飲して、愉快な時間を過ごしていた。
 
平松洋子(ひらまつようこ)
1958年、岡山県生まれの作家、エッセイスト。
東京女子大学文理学部社会学科卒業。2006年『買えない味』(ちくま文庫)でBunkamura ドゥマゴ文学賞、2012年『野蛮な読書』(集英社文庫)で講談社エッセイ賞、2022年「『父のビスコ』(小学館)で読売文学賞を受賞。
『食べる私』『肉とすっぽん 日本ソウルミート紀行』(文春文庫)『ルポ 筋肉と脂肪 アスリートに訊け』(新潮社)など著書多数。
食を楽しみ、食を哲学する絶品エッセイ『ひさしぶりの海苔弁』『あじフライを有楽町で』では、安西水丸さんが挿絵を担当している。
 
信濃八太郎(しなのはったろう
1974年、千葉県生まれのイラストレーター。
日本大学芸術学部演劇学科舞台装置コース卒業。同大在学中より安西水丸師に学ぶ。パレットクラブスクール、朝日カルチャーセンター安西水丸塾、コムイラストレーターズ・スタジオ修了。
雑誌の挿絵、書籍の装画のほか、舞台美術やアニメーションも手がける。
エッセイにもある通り、大学在学中に安西水丸さんの薫陶を受けて、イラストレーターを志す。水丸さんの没後、WOWOWで放送されている映画番組「W座からの招待状」のナビゲーター役を引き継いでいる。また、「W座を訪ねて」では全国の単館系映画館を紹介。WOWOW noteにて、「イラストレーター・信濃八太郎が行く【単館映画館、あちらこちら】」連載中。
 
【安西水丸(あんざい・みずまる)プロフィール】
1942(昭和17)年、東京生まれ。重いぜんそくのため、三歳から中学卒業までは、母の郷里、千葉県千倉町で育つ。日本大学芸術学部美術学科卒業。電通、ADAC(ニューヨーク)、平凡社を経て独立、フリーのイラストレーターとなる。朝日広告賞、毎日広告賞など、受賞多数。イラストレーターとしてだけではなく、広告、装幀、漫画、小説、エッセイ、絵本、翻訳など多方面で活躍した。
2014(平成26)年逝去。
漫画家・安西水丸のデビュー作は、伝説の漫画誌「ガロ」に嵐山光三郎氏の勧めによって描いた「怪人二十面相の墓」(原作/嵐山光三郎)である。水丸漫画には、この「怪人二十面相の墓」を含む最初の短編漫画集『青の時代』や『東京エレジー』『春はやて』などの繊細で叙情的な作品群と、『普通の人』などのオチがない、独特の可笑しさと怖さが同居する四コマ漫画集という、テイストがまったく異なる二つの系統がある。
 
安西水丸の漫画作品
「安西水丸ビックリ漫画館」(ブロンズ社)
「青の時代」(青林社)
「ハナクロ探検隊」(けいせい出版)
「東京エレジー」(青林社)
「春はやて」(ちくま文庫)
「青の時代」新装版(青林社)
「黄色チューリップ」(角川書店)
「東京エレジー」(ちくま文庫)
「普通の人」(宝島社)
「平成版 普通の人」(南風社)
「普通の人」(朝日文庫)
「平成版 普通の人」(朝日文庫)
「青の時代」新装完全版(Crevis)

商品情報

安西水丸が遺した最後の抒情漫画集 陽だまり+エッセイ「安西水丸さんのこと」村上春樹他

定価:本体1800円(税別)
発売日:2023年8月1日
判型/ページ:B5型/128ページ
ISBN:978-4-06-530469-3
発行:講談社ビーシー/講談社

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