ジョン・ブアマン監督、ショーン・コネリー主演によるSF映画史上屈指の問題作『未来惑星ザルドス』が、初公開から約半世紀を経て11月4日(金)よりシネマート新宿、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国順次公開される。このたび、日本オリジナルの新・予告篇が完成した。




1974年の初公開時、『未来惑星ザルドス』には2つの予告篇が作られた。最初は【特報】と呼ばれる1分弱の短いヴァージョンで、制作したのはタイトル・デザイナーのパブロ・フェッロ(1935〜2018)。『ブリット』(1968)のオープニングや『真夜中のカーボーイ』(1969)のグラフィック効果を手掛けたほか、スタンリー・キューブリック監督の『博士の異常な愛情』(1964)のタイトル・デザイン、『時計じかけのオレンジ』(1971)の予告篇制作でも名高い。それまでブアマン作品と縁のなかったフェッロの起用は、ノンクレジットで友人ブアマンに協力したキューブリックのアドバイスと推察される。
この【特報】は本編映像を使わず、原題ロゴにさまざまな特殊効果を施したアニメーションが中心で、作品内容はキーワードを使って暗示するにとどめている。次に作られた、本編映像をダイジェストした長いヴァーション=【予告篇】にフェッロは関与しなかったが、【特報】のアニメーションは流用されている。日本オリジナルの新・予告篇は、この2つ目の【予告篇】をベースに制作された。



新・予告篇の前半は、当時の【予告篇】とほぼ同じ流れだが、後半は新たな構成となっている。
“ザールドース、ザールドース”という唸り声と共に原題ロゴのアニメーション映像が流れ、その後、浮遊する巨大神ザルドスが映し出される。「ザルドスは語り給う。汝ら選ばれし者に。銃は善なり」と巨大神は言い放ち、大量の銃がその口から吐き出される。歓喜する撲滅戦士たち。続けて「性器は悪なり」という衝撃のお告げと同時に、ゼッド(ショーン・コネリー)が振り向き、銃口を観客の方に向けて引鉄を引く。
不老不死のユートピアに侵入したゼッドは、永遠人たちの尋問を受ける。鏡の間に落ち込んだゼッドは、無限反射する鏡像の中で発砲。テーマ曲の「ベートーヴェン交響曲7番・第2楽章」が流れる中、裸体に投射されたサイケデリックなイメージ、打ち砕かれた彫像が復元される逆転撮影など、トリック撮影の見せ場が連続し、「人類を絶滅させたい」〜「ここは監獄だ」〜「神を殺したいか」〜「死は生からの解放」といった作品のテーマに関わるセリフの数々がオーバーラップされていく。浮遊する巨大神が再び大きく映し出された後、永遠人コンスエラ(シャーロット・ランプリング)が指し示すイラストの男性器がくいっと勃起して110秒の新・予告篇は締めくくられる。
「性器は悪なり」というザルドスのお告げと合わせ、これらがいったい何を意味するのか、本篇を見て確認いただきたい。
商品情報
映画『未来惑星ザルドス』
出演:ショーン・コネリー、シャーロット・ランプリング、セーラ・ケステルマン、ジョン・アルダートン、サリー・アン・ニュートン、ナイオール・バギー
脚本・製作・監督:ジョン・ブアマン
撮影:ジェフリー・アンスワース
美術デザイン:アンソニー・プラット
音楽:デイヴィッド・マンロー
使用曲:ベートーヴェン交響曲第7番・第2楽章
【1974年 / 米・英・アイルランド合作 / 英語 / カラー / スコープ / DCP / 上映時間:106分】
提供:キングレコード 配給:コピアポア・フィルム
©1974 TWENTIETH CENTURY FOX FILM CORPOLATION
11月4日(金)よりシネマート新宿、ヒューマントラストシネマ有楽町より全国順次ロードショー
【ものがたり】
2293年、人類は不老不死の社会を実現。特権階級の永遠人〈エターナルズ〉たちは、外界から隔絶された透明ドーム、〈ボルテックス〉の中で平和で優雅な毎日を過ごしていた。彼らは空飛ぶ巨大神像ザルドスを建立、それを神と崇める撲滅戦士〈エクスターミネーターズ〉たちを操り、荒廃した外界に棲む獣人〈ブルータルズ〉たちの搾取と殺戮を続けている。だがある日、撲滅戦士のリーダー、ゼッド(ショーン・コネリー)は、着陸したザルドスの口内に身を隠し、ドーム内に潜入した。ザルドス=神の忠実な下僕だったはずのゼッドの目的とは一体?
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