1982年3月21日に大滝詠一の主催する《ナイアガラレーベル》から発表されたアルバム『NIAGARA TRIANGLE Vol.2』の発売40周年を記念して、2022年3月21日にリリースされる『NIAGARA TRIANGLE Vol.2 40th Anniversary Edition』の収録内容が新たに発表された。
大滝詠一の構想のもと、当時大きな注目を集めていた佐野元春と杉真理に参加を要請し、制作された本作は、シングル『A面で恋をして』がスマッシュヒットを記録。40年を経た現代でもCity Popの代表作として高く評価されており、40周年記念盤は、VOX、CD、レコードの3種類のパッケージで発売される。
『NIAGARA TRIANGLE Vol.2 VOX』は、”For Collector’s Only”な完全生産限定BOX仕様となっており、CD3枚+Blu-ray Audio Disc+豪華ブックレット+復刻キーホルダーに加え、1982年のオリジナル盤リリース時に宣伝用として制作され、当時でも入手困難だったプロモーション用7インチレコード3枚組が完全復刻され同梱される。この3枚組7インチレコードは、メトロポリス・マスタリングのティム・ヤングによる2022年版最新カッティングが施されている。
先日、本作にセットされるDisc-1とDisc-2の収録内容が発表され大きな話題を呼んだが、新たにDisc-3とDisc-4の詳細とブックレットに関する情報が公開された。
Disc-3は「EACH SIDE of NIAGARA TRIANGLE Vol.2」というCDで、コンポーザー大瀧詠一が、アルバム『NIAGARA TRIANGLE Vol.2』用に書き下ろした作品群に、シングルバージョンやインストゥルメンタル、ラジオスポット、それにレコーディング時のセッション音源など、貴重な大滝詠一の未発表音源を多数収録。
「NIAGARA TRIANGLE Story」と命名されたDisc-4は、スーパーユニットアルバム『NIAGARA TRIANGLE Vol.2』が誕生するまでの長い道のりを音で再現。アルバムに収録された佐野元春&杉真理楽曲の原石や、関連アーティストのレアな音源などが多数コンパイルされている。
気になる未発表曲として、先ずは1981年4月25日のTBSラジオ「赤坂ライブ」にて披露された佐野元春 WITH THE HEARTLANDの「彼女はデリケート」。同番組には大滝詠一もゲスト出演しており、このパフォーマンスを観て『NIAGARA TRIANGLE Vol.2』の発想と選曲を思い付いたという貴重な音源だ。
また、40周年を記念してその佐野元春氏から「Bye Bye C-Boy」の最新バージョンも提供された。Disc-4の1曲目に登場する「Bye Bye C-Boy (2011 Remix Version)」は、彼が制作当初に思い描いた姿を自らリ・エディット/リ・ミックスし再現したもので、これこそが本来の完成形と言える作品。
そして、もう一つとっておきの目玉コンテンツとして、伝説の「HEADPHONE CONCERT」が公式音源として収録されることも発表された。このコンサートは、大滝詠一が1981年12月3日に渋谷公会堂で開催。オーディエンスが自身のヘッドフォンを持参、座席に装着された小型のFMラジオに取り付けて電波にのったステージの上の演奏を聴く、という前代未聞のイベントであった。チケットは即日完売し一夜限りのプレミアムな企画だったということもあり、まさに伝説のライブとして現在も語り草となっている。
コンサートの第2部には、”NIAGARA TRIANGLE”の一員として佐野元春と杉真理がゲスト出演しており、彼らのレパートリー「街で見かけた君」やあの「SOMEDAY」もナイアガラ・セッションで演奏され、そのパートの模様を楽しいMCと共にノーカットで遂にDisc-4へ収録される。『NIAGARA TRIANGLE Vol.2』の歴史的な音源資料としても第一級品と言える貴重なコンテンツを多数収録することとなった。
合わせてブックレットには、充実した資料写真のほか、萩原健太氏司会による佐野元春&杉真理の最新対談インタビューを掲載。それに大滝詠一も参加した2012年のメンバー3人による「レコードコレクターズ誌」インタビューの完全版も再録され、興味深いエピソードのみならず収録音源のより詳しい解説など、"For Collectors Only"な本VOXは、ファンにはたまらない充実した内容となっている。
更に、「Headphone Concert」の中から「A面で恋をして」のライブバージョンが、11月5日21時から生放送される坂崎幸之助氏のFM NACK5「K's TRANSMISSION」で初オンエアされる予定。この音源がラジオで流れるのはもちろん全世界初公開となる。是非、そちらもお楽しみに。