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《バイオレンス映画の巨匠》サム・ペキンパーが叩きつけた、戦争映画史上の最高峰『戦争のはらわた』がデジタル・リマスター版として公開!

2017.05.10

harawata_visual0508.jpg『ワイルドバンチ』(1969年)、『ゲッタウェイ』(1972年)などアメリカ映画界の孤高の巨匠サム・ペキンパーが唯一残した戦争映画『戦争のはらわた』(原題:Cross of Iron)が公開40周年を記念し、デジタル・リマスター版として8月26日(土)より新宿シネマカリテほか全国順次公開されることが決定した。
この公開に合わせ、映画評論家の町山智浩から届いたコメントを紹介しよう。

『戦争のはらわた』封切り日、朝から晩まで4回連続で観て、翌日も同じことをしました。それからずっと生涯最高の映画です。──町山智浩(映画評論家)

cross_of_iron_main_rs.jpgcross_of_iron_sub01_rs.jpgcross_of_iron_sub02_rs.jpg圧倒的な演出スタイルと斬新な編集で今までの映画様式を塗り変え、その非情な暴力描写の中に、人間の孤独と哀しみを描き出してきたサム・ペキンパー(1925〜1984)。その激しいバイオレンス描写から“血まみれのサム”の異名をもつペキンパーが、唯一残した戦争映画がこの『戦争のはらわた』。

cross_of_iron_sub03_rs.jpgcross_of_iron_sub04_rs.jpgcross_of_iron_sub05_rs.jpg本作の舞台は、第2次世界大戦下のロシア戦線。ドイツ軍とソ連軍が壮絶な死闘を繰り広げ、死者3000〜4000万人以上といわれた狂気の戦場。敵の猛攻にあい、絶望的な状況に追い込まれたドイツ小隊の運命がドラマチックに描かれ観る者は戦場の真っ只中にいる錯覚を覚えるほど。
16週間にわたる過酷な撮影にはアメリカのスタッフ200名、エキストラ兵士600名が参加。ドイツ軍歩兵連隊についての膨大な資料をもとに戦場のリアリズムを徹底追及。血と汗と埃にまみれ、生への欲望が具現化した兵士たちのキャラクター造型の異様な緊張感は今みても斬新のひと言だ。

cross_of_iron_sub06_rs.jpgcross_of_iron_sub07_rs.jpgcross_of_iron_sub08_rs.jpgギラついた殺気を発散するジェームズ・コバーン(『大脱走』)、中間管理職的な疲労が滲み出るジェームズ・メイソン(『スタア誕生』)、見栄っぱりで小心者の上官マクシミリアン・シェル(『ニュールンベルグ裁判』)ら国際色豊かなキャスティング。
軍装、戦車、銃器等マニアも驚くち密な時代考証が実現したこの映画は、戦争とは? 本当の敵は誰か? 正義とは? といった問いを観客にたたきつけ、以後登場する戦争映画に与えた影響は計り知れない。

cross_of_iron_sub09_rs.jpgcross_of_iron_sub11_rs.jpgクエンティン・タランティーノ、北野武、ジョン・ウーらがリスペクトするサム・ペキンパー監督。死にゆく男たちの孤影を終生追い求めた映像作家の魂にぜひ酔いしれていただきたい。
なお、今回上映する素材は、2011年に2Kで一コマずつスキャンしてレストアされた本編マスターを元に作成されたデジタル素材で、この素材での上映は日本初となる。

商品情報

『戦争のはらわた』(原題:CROSS OF IRON)

監督:サム・ペキンパー
プロデューサー:ウォルフ・C・ハルトヴィッヒ
脚本:ジュリアス・J・エプスティン / ハーバード・アスモディ
撮影:ジョン・コキュロン
音楽:アーネスト・ゴールド
出演:ジェームズ・コバーン、マクシミリアン・シェル、ジェームズ・メイソン、デヴィッド・ワーナー、センタ・バーガー
1977年 / イギリス=ドイツ / カラー / 1.85:1 / 133分
提供:キングレコード
配給:コピアポア・フィルム
字幕翻訳:落合寿和
© 1977 Rapid Film GMBH - Terra Filmkunst Gmbh - STUDIOCANAL FILMS Ltd
8月26日(土)より新宿シネマカリテほか 全国順次公開

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