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トップインタビュー【復刻インタビュー】ISHIKAWA(TIGER HOLE)(1999年5月号)- YEEEEEES!「PUNK UP THE VOLUME」発売!!

【復刻インタビュー】ISHIKAWA(TIGER HOLE)(1999年5月号)- YEEEEEES!「PUNK UP THE VOLUME」発売!!

1999.05.01

日本一のレコード街・西新宿で異彩を放つレコードショップTIGER HOLEが、大好評のスプリット7インチレーベル「TIGER HOLE RANGE」に続き、新レーベル「TIGER HOLE CHOICE」を旗揚げ!その第一弾オムニバス「PUNP UP THE VOLUME」が先程発売され話題になっている。同店の店長でありレーベルオーナーである、DJマスターISHIKAWAに、レーベルに込めた燃える闘魂を語ってもらった。(INTERVIEW:加藤梅造)

メジャーとか関係なくどんどんやっていきたい

──新レーベル「TIGER HOLE CHOICE」の第一弾は、メロコア、スカコアバンドのオムニバスということですが。

ISHIKAWA:やっぱり最初はオムニバス出さないと。まあ名刺がわりかな。

──タイガーホール主催のレーベルとしては、すでに「TIGER HOLE RANGE」で7インチを3.枚出してますが、こちらはずいぶん話題になりましたね。

ISHIKAWA:ねえ。ミッシェル(・ガン・エレファント)にも協力してもらったしね。でもミッシェルだけが目当てのレコード店の方は後回しにしたけどね。今、後悔してます。仲良くしとけばよかった(笑)

──確かに、第一弾がミッシェルとJIG HEADのスプリット7インチというのは驚きでした。

ISHIKAWA:ミッシェルに関しては、アーティストの中では一番の友達かもしれないから、絶対一発目は一緒にやりたかったってのがある。あとミッシェルは今ビッグネームになっちゃったけど、プライベートでDJやったりプロレス見に行ったりとかいう部分では全然ストリートなわけじゃない。だからその延長と考えてもらって構わないんじゃないかな。なおかつ、インディーズに近い部分ってのはビッグになればなるほど難しくなるだろうから、逆にこういうルートを広げるのは彼らにとっても何か役立つんではないかなと。

──メジャーだとつい構えちゃいますけど、友達だから一緒にやるっていう発想は自然ですよね。

ISHIKAWA:最初はダメもとで考えてたから。それがOKが出ちゃったというだけで。だから条件さえクリアーできれば、今後もメジャーとかあんまり関係なくどんどんやっていきたいよね。

──こういうこともできるんだって思いました。

ISHIKAWA:みんなやればいいのにって思いますよね。ただ、営利目的が働いてくるとストリートシーンと矛盾してくることもあると思うのね。でも絶対500円で出したいから。だからメジャーの感覚で宣伝費ばんばん使って10万枚売るんじゃなくて、3000枚限定にして手作りっぽくやったほうが楽しいじゃないですか。

──ライブっていう部分で考えると、例えばAIR JAMに代表されるようにメジャー・インディーズは関係ないっていう雰囲気になってますよね。

ISHIKAWA:関係ないでしょう。昔のインディーズっていうかバンドブームの頃って、バックに事務所がいたじゃない。今はマネージメントもアーティストがやってるから全然違うんじゃないの。だから盛り上がってるんでしょ。バブルの頃みたいにメジャーに行かなきゃいけないってこともないし。今のバンドは、レコーディングしたいからバイトしたりライブやったりイベントやったりして、すごく美しいと思うよね。今が一番いいでしょ、きっと。前は腐ってたからね。

──日本のシーンがだんだんよくなってきたのには、やはりアメリカの影響も大きいんでしょうか。

ISHIKAWA:大きいでしょうね。とにかく今ハイスタンダードがすごいわけでしょ。ハイスタって最初からアメリカ指向で、音楽のレベルにしてもビジネスのやり方にしても向こうで通用するものでしょ。絶対それがいいと思う。だからみんなどんどんアメリカに行けばいいと思う。それは仰々しいことではなくて、向こうで誰か友達作って、クラブ3カ所ぐらいでやればさ。別に営利目的じゃないからビザとかもとらないで、ギターとかもむこうで借りて、そういうのでいいと思うけどな。シェルターにブッキングしてもらう感覚でいいんじゃないかな。もちろんお金がかかるからバイトしてさ。

──そういうことがやりやすくなってる?

ISHIKAWA:やりやすいでしょ。特に日本の土壌がアメリカでも認められてきてるから。ここ最近のパターンだと、ギターウルフなんかもそうだけど、アメリカから来日したバンドのライブ行って打ち上げでコミュニケーションとって、もし俺達がアメリカ行った時サポートしてよ、みたいな。それって日本のバンドと一緒じゃない。今度、静岡で一緒にやろうよっていうのと。それがちょっと遠くなっただけじゃない。

レーベルコンセプトはポップなパンク!

──「TIGER HOLE CHOICE」は、レコード店に集まってきたデモテープからレコードを出すという過程が面白いですよね。

ISHIKAWA:ライブハウスっぽくていいよね。お客さんの反応も直接わかるし。だから集まってきたテープは全部聴くし、特に最近は7インチのレーベルに触発されてるらしくて多いよね。だから7インチはずっと続けなきゃいけないと思う。リーズナブルな値段設定だからレコード屋さんも仕入れやすいし、買う方も買いやすい。

──安い、美味い、速いが基本ですね。

ISHIKAWA:牛丼じゃねえって(笑)まあ、あのぐらいポピュラーになりたいけどね。CDの方に話しを戻すと、レーベルのコンセプトははっきり決めちゃってるんですよ。それは、ポップなパンク。もちろんハードコアにもかっこいいものがいっぱいあるんだけど、ハードコアやったりレゲエやったりパンクやったりっていうフットワークはあんまりやりたくなくて、パンクのスピリットがあるポップなものに絞ろうと思ってる。じゃないと物理的に不可能だと思って。ただ、誰か他の人でハードコアをやりたいって人がいれば、別のレーベルとしてやってもいいんだけど・・・。

──イシカワさんとしては? 

ISHIKAWA:俺はやっぱりパンクが一番好きだからね。

──では、今回チョイスしたアーティストをそれぞれ紹介していただけますでしょうか。

ISHIKAWA:じゃあ曲順に紹介すると、LINK──何よりこのレーベルのコンセプト、つまりポップでパンク、そのまんまでしょう。しかも年齢が若い。デモテープから若さが完全にダイレクトに伝わってきたし、とにかく曲がポップでいい。あと横浜、横須賀っていうエリアは今すごく活性化してるみたいだから、そういう部分にも入っていきたいし、その中の一番手として非常に気になったアーティストです。

DUCK MISSILE。よくスカパンクとかスカコアのシーンで取りざたされるんだけど、実は純正のパンクロックなんだよね。特に今回はSHAM69のカバーをやってて、アレンジもスカでは全然ない。だからスカのムーブメントとは関係なく、彼らなりのコンセプトでちゃんとやってる一本筋の通ったバンドとして認めてますので今回の収録を依頼しました。

Cream Cheese Cookie。もう僕、女の子ボーカルが好きッス。この子たちも若くてテクニックもあんまりないんだけどテイストがすごくある。このCDの中では一番パンクとはかけ離れてるんだけど、パンクのライブ会場には必ずいるってことは絶対パンクが好きってことだから。デモテープを聴いていてすごく楽しさが伝わってくるから今回収録を決めました。

PENPALS。僕はPENPALSのことをもうちょっと違うバンドだと思ってたんです。ギターポップの要素の方が強いバンドなのかなと思ったら、いやいや申し訳なかった。パンク!しかもこの曲!オムニバスの中では一番激しい曲ですから。だからこそPENPALSがこのCDに参加してくれた意味もわかると思う。PENPALSはこれからもっと上にいくバンドだろうから、そのためには今盛り上がってるインディーズシーンも掻き回して欲しいですね。

SIP MOC。実はボーカルの人とは以前から友達で、今回デモテープを聴いてみたんだけど。その時はもっとスカパンクみたいなバンドだったんだけど、その後試行錯誤があったらしくてこういうディープな感じの曲を用意してもらって、ちょっと意外でしたね。彼らは一番音楽を聴いてるバンドじゃないかなあ。懐が深いというか。だからこういうバンドもありかなあと思って入れました。

HONEY BULLDOG。これも最初デモテープで、LINKと同様、全部曲がよかったのね。デモテープにはメロディックパンクな曲が多かったんだけど、今回はしっとりと聴かせる曲を入れました。今後はきっとこういう感じのサウンドが世に広がっていくと思うんだ。アップテンポのイケイケな曲ばっかりじゃなくて。あと、メンバーがもとGOOFY'S HOLIDAYにいた関係で前から知ってたってこともあって、そういうフレンドシップな部分もあるよね。

──チョイスのきっかけとしてデモテープを聴いてみてっていうのが多いですね。

ISHIKAWA:そう!だからみなさんいいデモテープを作って僕に下さいね!!

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