世界の出来事や動きも注視している、そのスタンスを曲に落とし込めるようになった
──その7インチに収録のもう1曲が「2049 Imaginal cell ver.」。この曲は歌詞が深いと言うのか、SFっぽい雰囲気があると言えば良いのか。
Yumi:私は小学校に入る前から「顕微鏡を見る仕事がしたい」と言ってたので(笑)、サイエンティフィックな領域がすごく好きで大学の学部もそれで決めたんです。細胞とか生き物や生命、宇宙とかそういうものに取り憑かれていて、バイオロジー・生物学と、細胞やDNA・生き物の営みを分子単位で明かしていくバイオモレキュラーサイエンス系の領域に行って。DNAを使って細胞の中のタンパクの動きを解析しましょうみたいなことをやってたんですよ。
──ちょっとよく分からないですが、何だかすごい!
Yumi:でもそこから研究畑に就職したわけでもなく大学院までそのエリアを楽しんで(笑)、マスターの時にはもうバンドを始めてモラトリアムという感じでしたけどね。研究室に3年間いられたのは楽しかったですし、そこが私のベースなんですよ。だから社会的な意味合いのあるものよりは本質的な意味合いのほうに惹かれるところがあって。なのでこの歌詞は、今や3Dプリンターができたりコピーで大量生産や合成ができたりする中で、自分たちの中から出てくるものはやっぱり外界から変えられないものだし、そういうのを貫いていきたいな、って(歌詞を)脚色していって。ちょうど映画の『ブレードランナー2049』(2017)を見てて、私が日頃思っていることがいい感じでマッチしてブレードランナー的な曲になった感じですね(笑)。
Kei:急に話が軽くなった(一同笑)。
──“2049 Digital World Panic Fear”っていう歌詞がそれこそブレードランナー“2049”からだとしても、AIの進化が早すぎますし、それより前にそんな時代が来るのではないかと感じる今日この頃です。
Yumi:そういう感じはしますね、私はむしろバンドを始めた頃からずっと感じてるかもしれないです。去年リリースしたEP(『FUTURE BABIES』)の「Go Bonkers」っていう曲で、私が日常で怖いなと思うことや世界がこういうふうに向かっていったら怖いなという不安をある程度、言葉として落とし込めるステージに来たので歌詞にしたんですけどね。不平等なことがまかり通ってしまったりとか、バランスがすごく悪いなと感じるんですよね。今のアメリカで起こっている本来の昔のアメリカに戻しましょうという流れとかもすごく……何と言うんでしょう、自然の本質的な流れには合っていないんじゃないだろうか、破綻してしまうんじゃないだろうか。そして破綻してしまったら、きっと世界で嫌な思いをする人やなぜこんなことを言われなきゃいけないんだろうと思う人がいっぱい出てくると思って。注視してますよ、というスタンスはこの曲にも要所要所に出ているかもしれないです。
──もっと思想や考え方を掘り下げてお尋ねしたいほど面白いお話でした、出会えて良かったです。最後に、SNSで「今年のアカバネは早めに動いてます」という発信を見ました。7インチを4月にリリースして5月6日にはリリースライブも決まっていますが、今年はどんな予定で活動をしていきますか?
Yumi:音源は今年も作りたいというのはありますし、ちょっとご縁があって行きたい国もあるし、ヨーロッパに行けそうな感じがあるので今年中に行けたらいいな、みたいな感じではありますね。でも現実的には円安なので……。
Kei:あとはこの、7インチのリリースイベントをしっかりやる。それをしっかりやりつつ、毎年恒例のワンマン公演(@Flowers Loft)だけは守り抜きたい。
Yumi:今年そのワンマンがやれたら3年連続になるんですけど、定期的に毎年やっていることってそれが初めてで。(対バン公演の)30分とかであればその時の気持ちで乗り切れたりするんですけど、長尺でやるワンマンってやっぱり違うなって分かったりして良かったんですよね。それを1回目のワンマンですごく思ったので、ワンマンはもっと取り組んでいきたいですね。今年も遅い秋ごろかな、やりたいと思ってます。
Miki:海外行ってから日本でライブをやると「アカバネ、お帰り〜!」っていう感じで海外に行ってやってきた成果を見てくれるから、私たちがいろいろと頑張ってきたよっていうのをちゃんと日本のファンの人にお知らせしないと、ね。
Kei:日本のお客さんは私たちのことをすごくよく分かってくれて、ワンマンをすごく見守ってくれるんですよ。そういうのをひしひしと感じてるので、今年も頑張ります!
Miki:うん、今年も頑張ろう!

















