年末の新宿LOFTで今年も開催の『年末大感謝祭』。ホールとBARの2ステージを往来しながら楽しめる2DAYSはLOFT恒例・年末の風物詩。このステージを経て来る年には音楽シーンに頭角を表すアーティストもいるかも!? ということで、12月28日(日)のDAY2に出演するSPRINGMANのインタビューをお届けするが、彼が迎える2026年はとっても明るい予感がする。2022年から毎年『年末大感謝祭』に出演を続けるSPRINGMANは、ボーカル&ギター・荒川大輔のソロプロジェクト。今年リリースしたシングル「wander?」「またねだね」「シャーベットみたいな今夜は」は友人(インタビュー内に後述)と共作するという新しい経験を経て生み出したそうで、「またねだね」はテレビ朝日で放送されている『あざとくて何が悪いの?』のエンディングテーマにも選ばれ、耳にした方も多いだろう。自宅の制作ブースでインタビューに応じた彼の表情もとても明るく、発する言葉のみならず、その表情からも来年に向けての前向きさがしっかりと感じられたことも記しておこう。今年の年末、見ておいたほうがいいライブですぞ!(Interview:高橋ちえ)
友と一緒に音楽を作り上げていくことが今年は本当に楽しかったです
──今年も残すはわずかになりましたが、2025年はSPRINGMANにとってどんな1年でしたか?
SPRINGMAN:今年はですね、たくさんの人と協力しながらの制作ができた年だなと感じております。リリースした3曲ともアレンジャー・トラックメイクに友人であり戦友でもある、kannaというバンドのMC Nouchiに手伝っていただいて。今まではずっと一貫してアレンジまで自分で行なっていたので、友人を交えて共作というのは自分の音楽制作史上初めての経験でしたけど、まず非常に楽しかったです。一人でやっている時は良くも悪くも本当にただひたすら自分と向き合うという作業なので達成感はもちろんありますが、寂しかったという気持ちがずっとありましたので(笑)。人と一緒に音楽を作り上げていくのは本当に楽しくて、和気藹々と「こっち試してみない?」「こっちはどう?」って言いながらの時間はあっという間に過ぎて、気づいたら音源が完成してリリースという運びになって。音楽を通してコミュニケーションするのは非常に楽しいなと感じた1年でした。
──人と一緒に音楽を作ってみたい、それは荒川さん自身の意思が大きかったのかな?
SPRINGMAN:やってみたい気持ちはずっとありました。ただ、ソロプロジェクトとしてのミッションは自分一人で全てを完成させるということだと感じていたので自分一人でと思っていたんです。が、さらなる化学反応を起こしたいと思った時、たまたまNouchiもわりと近しいところに住んでおりまして。それぞれの作業をしながら、それぞれの音楽的技術についてもサウンドメイクについても議論を交わしながら、お互いの作品を作るという友人になって。その流れで共作もすることになって、本当に楽しい1年でした。
──MC Nouchiさんとの出会いというのは?
SPRINGMAN:レーベルメイトでカドマチというバンドのフロントマン・ほそかわし(Vo&Gt)が名古屋在住でして。非常に仲良しで僕にいつも素敵な人を紹介してくれて、Nouchiもその一人でした。2年ほど前に個人的に名古屋に遊びに行った時、「荒川くんに会わせたいヤツが名古屋におるわ」ってメシ屋に集結して、初めましてみたいな感じで会ったのがスタートですけど、その後、何と自分が住んでる場所の最寄りに名古屋からNouchiくんが進出してまいりまして。メッチャ家近いじゃん! ってさらに距離が近まって、仕事も一緒にさせていただくことになった、という形ですね。
──ご近所さんということで、お互いの家で曲作りをしたり?
SPRINGMAN:SPRINGMANの制作に関してはある程度、距離を保つことをお互い意識してました。お互いアーティストですので会って作業をし出すと求められているものやクリアしなければならない課題以上のことをやってしまうんですよね。なので逆に会わないようにしていたんですが、家で作業をしていて集中が切れちゃった時に外の喫茶店とかに行くと大体会うんですね(笑)。なのでそこで今それぞれが取り組んでいることを共有したり、こんなデモも作ってるとかオフレコ的な話もいっぱいしつつ(笑)、っていう感じで。自分としてはDTMの技術であったり、音楽制作のいろんなスキルという面でもNouchiからは日々たくさん教わっていて、この1年でNouchiから教わったことが非常に大きいです。
──Nouchiさんが近くに住んでいるのは心強いですね。
SPRINGMAN:本当にそうですね。ずっと一人でパソコンに向き合ってやってきたので、隣に誰かがいるというだけで中・高校の時の受験勉強のような空気感と言いますか、そういった楽しい気持ちがあります。歳は僕が3つぐらい上ですけど、自分は年齢を気にせず先輩風を吹かすようなタイプでもなくて、むしろ舐められるようなことも多いし、良く言うと慕ってくれる後輩が多いし、僕も後輩とは思っておらずで。本当に同級生という感じで接してもらってるし、(自分も)接せてますね。















