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トップインタビューJAPANIVISTA - "10年ぶんのありがとうと、4年ぶんのブランク、そしてこれから見せたい景色を込めて。" 新宿LOFTで結成10周年記念ライブを開催

“10年ぶんのありがとうと、4年ぶんのブランク、そしてこれから見せたい景色を込めて。” 新宿LOFTで結成10周年記念ライブを開催

2025.09.10

 8人組のバンド、JAPANIVISTA(ジャパニビスタ)。コロナ禍で4年間、全く活動ができずだったメンバーが昨年に再集結、メンバーの半数が音大出身だからこそスムーズにできたであろうパート変更も経て新しくスタートを切った。コロナ禍でバンドが止まってしまった時期があろうともむしろその時期があったからこそ今の音が鳴らせると、あの頃以上に進んでいこうと走り始めている。
 "10年ぶんのありがとうと、4年ぶんのブランク、そしてこれから見せたい景色を込めて。" 新宿LOFTで9月15日(月・祝)に開催となる『JAPANIFESTA Ⅹ(テン)』を前に、リードボーカルを務める松本光平がバンドのこれまでとこれからを語ってくれた。"日本にいながらいろんな景色を見せたいし、お客さんと共にいろんな景色を見たい"という思いで命名したというバンドは今、バンド内の音楽への熱量も非常に高くなっているのが話しながら伝わってくる。"これからさらに広い視野を持って、新たな挑戦をしていきたいとも思っている"とも語っていた彼らの決意、『JAPANIFESTA Ⅹ』で見届けよう!(Interview:高橋ちえ)

コロナで活動が止まったことも全く無駄ではない。今、この8人で集まるのが楽しくて仕方ないから

──まずはJAPANIVISTAというバンドを松本さんからご紹介ください。

松本:私がボーカルで、ギター2人/ベース/キーボード/パーカッション/ドラム/ウインドシンセサイザーの8人組で、とても賑やかなバンドです。もともとはトロンボーン、トランペット、サックスの三管がいたんですけど、サックスがウインドシンセ、トランペットがキーボード、トロンボーンがパーカッションになりました。

──管楽器・もともとは三管が入った編成でスタートした時、メンバーの皆さんはどうやって集まったのですか?

松本:同じくブラスが入っていた大所帯の前身バンドがありました。そのバンドが解散となりまして半分のメンバーが「新たにやりましょう」と集まって、ベース担当と僕が友人関係だったのでバンドにお誘いいただいて、他のパートは声をかけ合う形で8人で始まりました。まっ先に僕を誘ってくれたベースはその後に辞めちゃって代わりにその彼の同級生が入ってくれたり、ベースやトランペットは入れ替わり立ち替わりがあったりパートチェンジもあってけっこう変わってはいるものの、今は結成時のメンバーが6人いる形でやってますね。一番新しく入ったのはギターの(2人いるうちの)1人ですけど、僕の昔のバイト先の後輩だったりして。この10年でメンバーと編成も何度か変わって編成の変遷を経ながら今に至っていますが、皆それぞれに縁があってメンバー募集をして全く知らない人が入ってきたということはないバンドですね。

──なるほど。最初のお話に戻ると、三管の方が脱退したからブラスのバンドを辞めたというわけでもないのですね?

松本:そうなんです、ブラス担当が辞めたからではないんです。20代の頃は皆“音楽で食ってくぞ!”という勢いのままやっていて活動の頻度も高かったですし、毎週金曜日には川崎駅で路上ライブをやったりしていたんです。音は大きいし人も集まりすぎてすぐに(演奏を)止められていたんですけど(笑)、ライブがトレーニングにもなってコンディションをキープするのが全然苦ではなかったんです。でもコロナ禍でメンバーが8人集まるのがなかなか難しくて、活動を休止せざるを得なくなったところがありまして。去年、4年ぶりにふとしたきっかけで再集結をしまして、それこそ新宿LOFTにお世話になってライブを2本やってみたんですけど、特に管楽器はコンディションをキープさせることが難しいということもあり、サックス・merapon氏から「ウインドシンセにパートチェンジしてもいいですか?」というアイディアをいただいたんですね。三管をばらしても幸いトランペットがキーボード・トロンボーンがパーカッションもそれぞれできたので、ネガティブな意味でなく新しい挑戦と捉えて。これを機にサウンドも再構築していきましょうというポジティブな意識の下、編成を変えてみた感じでした。

──ネット上でプロフィールを探すのが難しいバンドだと思っていたのですが(一同笑)、謎が解けてきました。何より今またこうして再び集まって活動する、それが全てですよね。

松本:ありがとうございます。いい仲間たちなのでやっぱりこの8人で集まって、何かをするのが楽しくて。体力とか肉体面は変わりましたし(笑)、毎日のように活動していた頃のような時間であったり熱量……は変わってないつもりですけども、活動休止の間に結婚したり子どもができたり、音楽ではない仕事をしたりとかメンバーのライフステージが変わる中で、どうしても皆それぞれの生活がありますからあの時のようにがむしゃらにはできない。けどそれでも皆が皆このバンドが好きでこの場所と空気感、皆と一緒にステージに立つ時間、そしてお客さんと一緒に楽しめる空間が大好きでどうしても続けたいという話になりまして。その空間を皆で共有できるのであれば楽器・パートは何でも成り立つのではないかと(笑)、だから全員即答で(パートチェンジして)やってみましょうと。今年の5月に新しい編成で初めて新宿LOFTでやらせてもらってからいろいろと改善もしていって、直近の8月にやらせてもらったライブでは新しい自分たちのサウンドだったりバンドスタイルみたいなものが見えてきたような手応えを少し掴めてきた気がします。それがまた新しい刺激にもなってますし、編成が変わることで曲もアレンジし直すんですけど、その時間もまた楽しくて。

──お話をされる表情からも充実してる感じがとても伝わってきます。

松本:プロで続けてるメンバーもいるんですけど、僕はコロナ禍で音楽活動を一回辞めちゃった側の人間で。やっぱり、生活での虚無感がすごくて……日常に何か足りないなというのをずっと抱えたまま仕事も変わったりしていたんです。でもバンド、音楽活動を再びするようになってから、すごく充実感を得ています。いい仲間たちとやれていることがすごく大きいと思うんですけどね。(活動休止期間の)空白の4年間で、皆それぞれが人間として成長していると言うか、深みが出ている部分もあって。活動は止まってましたけど人間的に成長をしているところが大きいかもしれないです(笑)、“みんな大人になったな〜”っていう感じがありますから。打ち合わせでも建設的に話せますし、着実に前に進めている感じがしていますしバンドとして無駄じゃあなかったのでは、というのを感じてますね。

──ちなみにコロナ禍前は川崎で路上ライブもされていたのですね?

松本:川崎に根付いた音楽活動をしていた時期がけっこうありますね。路上から始まってライブハウス期が始まって、新宿LOFTにもお世話になるようになっていって。あとはまだ“ユーチューバー”という言葉があまり浸透していない時期に毎日のように動画をアップしていて。今やYouTubeも皆さんの日常になってますけど、その前の段階で無茶なことをけっこうしたりしてました。たとえばチケットを買ってくれた人に自分たちで届けに行くという企画では、遠くは神戸までメンバーが車で届けに行ったり(笑)、ヒッチハイクで千葉・館山まで車を4台ぐらい乗り継いでチケットを届けに行ったりもしましたね。生配信したりしながら(笑)、無我夢中でいろんなことをやってました。だから僕らの活動期間はブランクはありますけど、けっこうな数のYouTube動画が上がってますね(笑)。

──そういえば、お蕎麦を打つ動画がおすすめに出てきたので拝見してました。

松本:あれも7〜8年前の動画でYouTubeを一生懸命やってた時ですね。僕が蕎麦好きと言っていたら、友人から蕎麦打ちセットをいただいて。じゃあそれを動画でアップしよう、って。ファンの方々もすごく協力的なので、当時はネタに困らなかったです(笑)。それこそコロナ禍でこの活動ができれば良かったんでしょうけどね……そうしていたら見てくれた人もわりといたのかもしれないですけどね。ちょっと早すぎたかもしれないです、マーケティングが下手すぎましたね(笑)。

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LIVE INFOライブ情報

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JAPANIFESTA X
【出演】JAPANIVISTA / Buzz In FIVE / SUSA
【日程】2025年9月15日(月・祝)
【時間】開場14:00 / 開演14:30
【チケット】通常¥3,000・学割¥2,000 / 当日¥3,600
*いずれもドリンク代別¥600
LivePocketにてチケット発売中[9月14日(日)23:59まで]
*学割は22歳以下対象
*学割の方は、当日受付にて年齢の分かる身分証を必ずご提示ください
【入場順】
① 手売りチケット
② LivePocket各チケット並列
【会場・問い合わせ】新宿LOFT 03-5272-0382
 
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