京都発はちゃめちゃロックバンド「カライドスコープ」、TRUST RECORDS所属名古屋発ロックバンド「May Forth」、Muddy Mine所属東京府中発ロックバンド「Recca」による、3ピース、3バンド、東名阪3カ所を回るスプリットツアー『3×3×3 Tour』が開催される。めきめきと頭角を現してきた同世代3組が共鳴し合い生まれる新たなシーンの始まりの予感。RooftopではReccaをフィーチャーしつつ3組のインタビューを決行。Reccaの白井紘雅、May Forthのカンタ・デ・ラ・ロッチャ、カライドスコープのおとちゃんが『3×3×3 Tour』の意気込みを語る。(Interview:柴山順次 / Photo:イノコシゼンタ)
「今かっこいい若手いる?」と訊かれて「カライドスコープとReccaです!」と真っすぐに答えていた(カンタ)
──今回のツアーのきっかけは何だったのですか?
カンタ:俺たちMay Forthは今年の8月の企画でやっとメンバーが3人揃ったんですけど、新体制でアルバムを作ってツアーを回ることになって。でもツアーが始まるのが11月からなんですよ。だからその前に何かやりたいなと思って、カライドスコープとReccaを誘ったのがきっかけです。言い出しっぺは俺ですね。
──カライドスコープとReccaを誘ったのは何か理由があるのですか?
カンタ:今回のツアーは綿さん(綿谷“wata”剛:TRUST RECORDS)にも手伝ってもらっているんですけど、普段から綿さんと話す中で「今かっこいい若手いる?」って訊かれたときに真っすぐに「カライドスコープとReccaです!」って答えていて。
おとちゃん:真っすぐに!
カンタ:メンバーも固まって自分たちが最初に動くんだったらこの2バンドを誘いたいなと思って真っすぐに声を掛けました。
白井紘雅:まず綿さんと話しているときに名前を挙げてくれたことがシンプルに嬉しいし、俺も同じように、同世代のバンドではMay Forthとカライドスコープがかっこいいと思っていたので、誘ってもらえて嬉しかったです。
おとちゃん:勘違いかもしれないのですが、カライドスコープって世間から見た感じ、あまりアンダーグラウンド系でやっていかない系と思われていそうで。
カンタ:アンダーグラウンド系でやっていかない系(笑)。
おとちゃん:だからライブハウスでめっちゃかっこいい本物のライブをしている印象のMay ForthとReccaとツアーを回れるのはバンドとして凄く嬉しいです。
ライブで力をつけたいということがバンドの核にある(白井紘雅)
──RooftopのインタビューではReccaについてお話を伺っていきたいと思います。
白井紘雅:最近の俺たちはMuddy Mineというレーベルに所属して、CDをリリースして、今もツアーを回っているんですけど、レーベルに入って変わったこと、変わらずに持ってること、いろんな思いを混ぜ込みながら、ずっとライブをしています。レーベルに入る前からずっと一貫して、ライブで力をつけたいということがバンドの核にあるので、そこは変わらずにたくさんライブをやって、ライブハウスでしっかり伝えられるバンドでいたいと思っています。
──Reccaは今結成何年目ですか?
白井紘雅:Recca自体が始まったのが2022年の10月なんですけど、メンバーが変わって今の形になったのは2024年の11月です。それまでサポートだったヤマギシマサトが11月のツアーファイナルで加入して今の形になったので、時期は少し違うけど、May Forthとはいろいろ似ている部分があるなと。
──カンタさんとおとちゃんは出会った頃のReccaの印象は如何でしたか?
カンタ:最初の出会いはさっきも話したように、僕らの出ていたイベントにReccaがオープニングアクトで出演していたんですけど、金髪でしゃがれ声で歌っている姿が物凄いインパクトで。絶対に人気になるから今のうちに仲良くなっておこうと思いました(笑)。
白井紘雅:あははは。
カンタ:でも本当に最初から一瞬で仲良くなったし、打ち上げに紘雅がいると嬉しいです。
──打ち上げでは一緒にエピソードを残してきているのですか?
白井紘雅:残していますね(笑)。
カンタ:載せられない話ばかりだと思う(笑)。
白井紘雅:でもいつも空中戦みたいな打ち上げだよね。カンタと俺でボールの取り合いみたいな。俺がボケてカンタがボケて。
カンタ:そういうの大好き(笑)。
カライドスコープの機材車ではずっとReccaが流れている(おとちゃん)
──結局打ち上げの話しかしていませんが、おとちゃんはReccaに対して如何でしょう?
おとちゃん:対バンは1回しかしたことがないけど、YouTubeとかを見て、曲が頭に残るし、やっぱりかっこいいなっていうのがまずあって。ライブを初めて観たときも凄くオーラがあると思ったから、普通にお客さんみたいな気持ちで「かっこいい!」って思いました。それからカライドスコープの機材車ではずっとReccaが流れています。
白井紘雅:嬉しい。
おとちゃん:対バンはこのツアーが2回目になるんですけど、初めて一緒にライブをしたときも私たちがすぐ出ないといけなかったので、結局ちゃんと喋れずに終わっていたんですよ。
──ではまだカライドスコープの打ち上げのパンチを知らないということですね。
白井紘雅:まあ、俺たちの打ち上げのヤバさも見せていないってことなので(笑)。
おとちゃん:楽しみです(笑)。
──カンタさんは今のReccaをどう見ていますか?
カンタ:Reccaは出会った頃からずっとかっこいいですけど、とにかく我武者羅にライブをやりまくってきて、ライブバンドとしての呼吸感というか、攻める部分と引く部分が凄く上手くなってきたなって。そもそもかっこ良かったのが、どんどんかっこ良くなるからワクワクしますね。
──Reccaとしては今の自分たちをどう捉えていますか?
白井紘雅:カンタが言ってくれたように、とにかく我武者羅にやってきたライブバンドとしてのパワーだったり、エネルギッシュな部分が今の俺らの武器だと思っているんですけど、最近はそこだけじゃないってことも見せられるように意識してライブをしていて。大人な面というか。そこは自分たちの中での変化だなって。
──何か意識の変化のきっかけはあったのですか?
白井紘雅:レーベルに入ったこともそうだし、ツアーを経て成長した部分や、改めて自分の武器が何なのか考えたことや、そうやってバンドを磨いてきたことが大きいのかもしれません。その結果が今のReccaに繋がっていると思っています。