再びLOFTに帰ってきた、ニューロティカ×新宿LOFTによるツーマンライブシリーズ『ビッグ・ウェンズデー』。復活第2弾のゲストとして出演するのは、動物系青春パンクバンド・肉球ポコポコ団。レジェンドパンクバンドに4匹の動物たちが牙をむく異色対バンに先駆けて、ニューロティカのアツシ(Vo)と肉球ポコポコ団のハム吉(Ba)の対談が実現! 肉球ポコポコ団の活動信念に共感する、実は動物大好きなあっちゃん。人気実力ともに急上昇中の勢いある動物たちに噛みつかれないために考えた、あっちゃんの秘策とは!? パンクで楽しくにぎやかな夜になること間違いナシ! ピエロと動物の異色対決への期待が高まる対談となりました。(Interview:フジジュン)
「オレたちは売りもんじゃねぇぞ!」ってメッセージを動物側から届けたい(ハム吉)
──8月20日(水)に新宿LOFTで行なわれる『ビッグ・ウェンズデー』に出演する、ニューロティカと肉球ポコポコ団の対談ですが。この対バンはどうやって決まったんですか?
アツシ:最初、ナボちゃん(Dr)が肉球ポコポコ団を見つけてきて、「面白いバンドがいる」って教えてくれて。「『ビッグ・ウェンズデー』に出てもらおう」って、LOFTに相談してブッキングしてもらったんだけど。……ごめんね、俺は名前は知ってたんだけど、どういうバンドか知らなくて。その後にYouTubeとかで見ました。
──肉球ポコポコ団を見ての感想はいかがでした?
アツシ:面白いし、やってることは好きに決まってるんだけど。曲もすごい分かりやすくて、すごい良くて。プロフィールに「保健所で出会った4匹が、ゴミ捨て場で拾ったブルーハーツのCDに発情しちゃってバンド結成」って書いてあるのを見て、「ああ、そうか!」って。それをあえて言っちゃうのが好きだし、なるほどと思ったし。あの時代の匂いがする音楽だけど、ブルーハーツともちょっと違うのがすごくいいなって。
ハム吉:ありがとうございます。保健所を脱走して、逃げた先にあったブルーハーツのCDを聴いて、「むちゃくちゃカッコいい!」ってバンドを始めたんだけど、バンド活動の収入を動物愛護団体とかに寄付をしたり、「ペットショップがなくなるまで活動する」っていう信念でやっていて。ペットショップで命の売り買いをしてるところにすごく違和感を感じるので、「オレたちは売りもんじゃねぇぞ!」って動物側からメッセージを届けてる。
アツシ:なるほど。関係ないけど、オレは『トイ・ストーリー』のファンだから。「だったら、オレはシドになってやる」って、『トイ・ストーリー』の仲間たちとライブできるみたいな感じで嬉しいな。
──『トイ・ストーリー3』のダッキー&バニーみたいな感じはありますね。ま、肉球ポコポコ団は実際の動物ですけど(笑)。
アツシ:メンバーはなんの動物がいるんだっけ?
ハム吉:ポコ丸(Vo)が猫、まさし(Dr)がシベリアンハスキー、僕がハムスター(Ba)で、バイトのガリ村(Gt)がうさぎ。うさぎは肉球がないから、メンバーじゃなくてバイト(笑)。シベリアンハスキーは一時期流行ってて、みんなめっちゃ飼ってたのに、今は全然いなくなってて。
アツシ:シベリアンハスキー、恩方山(八王子)にいっぱいいるよ。デカくて飼えなくなった人が放しちゃって、野犬になってる。
──肉球ポコポコ団は、そういう無責任な飼い主にも警告を与えたいわけですよね?
ハム吉:そう!
アツシ:素晴らしい。もう、結成して何年になるの?
ハム吉:2020年結成なんで、5年です。ハムスターの寿命って2年くらいだから、もう寿命は過ぎてるんだけど(笑)。最初に音源を出しながら、吉祥寺で初ライブをやって、活動を始めたんだけど、すぐにコロナ禍になっちゃって冬眠期間に入って。コロナが落ち着いてから、またやり始めました。
アツシ:最初から曲はあったの?
ハム吉:「NONOカリカリペットフード」と「さよならゴールデンボール」と「実験」って曲をポコ丸が最初に作ってて、良い曲だなと思って。その3曲からバンドの方向性が決まった感じでした。
「あの人、いい人ね」と思われたくて、動物好きのおじいちゃんを装ってる(アツシ)
──初対バンとなるニューロティカの印象はいかがですか?
ハム吉:パンク界のレジェンドだし、長年パンクやってる憧れの存在なんで、誘ってもらって嬉しかった。『ビッグ・ウェンズデー』の他のメンツも見させてもらったら、「ここにラインナップされていいの!?」と思うくらい豪華なメンツで、やべーっす。
──ライブハウス的には集客の少ない水曜日に、たくさんの人に来てもらおうと行なわれている『ビッグ・ウェンズデー』の企画はどんな印象ですか?
ハム吉:平日の水曜から新宿LOFTで遊べるってことが嬉しいし、人間たちにとっても週の真ん中に楽しみがあるってすごくいいことだなって思う。
──あっちゃんは『ビッグ・ウェンズデー』での肉球ポコポコ団との対バン決まっていかがですか?
アツシ:そっちが動物たくさんいるなら、こっちもいろんなキャラクターがいるんで。久しぶりのキャラとかいろいろ出したら、楽しくていいなって考えてる最中です。
ハム吉:僕ら、活動限界を30分としていて。最大50分までやったことがあるんですけど、動物的には瀕死の状態になっちゃって(笑)。持ち時間が何分あるのか? っていうのもビクビクしてる。
──動物たちがダイブしてるライブ写真とか見て、びっくりしました。
ハム吉:ダイブしますよ。ただ、ニューロティカはモッシュ、ダイブ禁止なの見たのでオレたちがしていいのかな? っていうのもあるけど。衝動的にダイブしたくなったら、ポコ丸はしちゃうんじゃないかな? って思う。
──あっちゃんはもともと動物好きなんですか?
アツシ:動物は好きだけど、実家がお菓子屋で匂いがついちゃうとダメだから、動物飼ったことないんだよね。“ふじや水族館”ってのがあって、金魚やメダカは飼ってるけど。でも嫌いじゃないから、動物好きのおじいちゃんを装って、「あの人、いい人ね」なんて思われようとして、近所の人が犬の散歩してたら話しかけたり。店の前の木にしょんべんする犬がいるから、それは飼い主さんに「やめてください!」って注意するけどね。
──バンド仲間がふじやに来た時、犬に手を噛まれた話ってなんでしたっけ?
アツシ:オーケン(大槻ケンヂ)が番組で来た時だね。ロケでふじやに来た時、ピエロの格好してて。ちゃちゃ丸って近所の犬が通りかかって。いいとこ見せようと思って、「ちゃちゃ丸!」って手を出したら、ピエロにびっくりして噛まれちゃった(笑)。
ハム吉:いつもと違う人だと思われて(笑)。
アツシ:そう。でも、店の前をよく通る犬は何匹か友達だから。通るたびに仲良くしてるよ。でも、自分で飼いたいって気持ちはあんまりなかったかな? 知り合いの犬とかは可愛いし、毎日名前を呼んでると覚えてくれて懐かれたりするから、それくらいでいいかなって。あとはバンドもお菓子屋も辞めたら、家の中でモモンガでも飼って暮らそうかな?
──部屋の中で放し飼いにして(笑)。
アツシ:あと、よく海外の動画である、親から捨てられたちっちゃい動物にミルクをあげて育ててたら、うさぎに育って懐かれるとか。そういうのもいいなぁ。
ハム吉:赤ちゃんのうちはなんの動物か、分かんないやつ。あっちゃんがそういう動画を見てるのが、意外(笑)。
アツシ:あとそうだ! 武道館の前の年くらいから、11月後半から3月後半にかけて、お店につがいのメジロが来るようになって。掃除してるとトゥルルってすごい可愛い泣き声で来て。みかんをあげると、一日2つ食べちゃうの。それが冬のエサがない時期になると来るっていうのが5年くらい続いたんだけど。一回、季節外れの時期に8匹くらいで来た時があって、小さい子どもを連れてきたの。それでもう、嬉しくなっちゃって。
ハム吉:良い話!
アツシ:2日くらい経ったら、どっか旅立っちゃったんだけどっていう、メジロとお菓子屋のおじいちゃんのお話です(笑)。でも、それからメジロが好きになっちゃって。静岡に梅の花が並んで、メジロが100匹くらい集まる名所があって。そこに行った時は嬉しくて興奮して、おしっこ漏らしちゃった。もう、嬉ション(笑)。
──あはは。こういう動物を愛してくれる人ばかりだったらいいんですけどね。
アツシ:あと、ウチにイモリが出るんだけど。修豚がペットショップだから、「これ、飼えるの?」って聞いたら、「それは家を守るイモリだから、離してあげて」って言われて。飼うのはあきらめたけど、毎年夏になると見るよ。
ハム吉:そうか、修豚さんはペットショップなんだ! 俺、「ペットショップがなくなるまで活動する」とか言ってるけど、大丈夫かな?(笑)
アツシ:それは対決するしかないね、次は30%LESS FATと対バンしないと(笑)。