メメタァから、memetoourへ。表記を改めた昨夏以降もこれまでと全く変わることなく精力的にライブを行ない、3カ月連続の配信リリースを経て、秋には渋谷CLUB QUATTROでワンマンライブ。そして年末のお楽しみ・お馴染み『新宿LOFTの年末大感謝祭』にも出演し、年始は正月三カ日が明けたらすぐにライブで関西へも。そんなmemetoourの2025年を占うような日になるのが、2月23日(日・祝)に開催される『メメフェス2025』。
2019年に新宿のライブハウス・MarbleとMotionの2カ所でスタートしてからコロナ禍でも挫けることなく回を重ね、今年の開催が7回目。さらに昨年より会場も増え、全5会場・出演者もこれまでで最も多く史上最大規模での開催に。さてさて今年の『メメフェス』は一体どうなる!? memetoourにとって大切な日のことを、メンバー4人全員で語り尽くします。(Interview:高橋ちえ)
まだmemetoourの音楽に出会えていない、僕たちと同じような気持ちの人にもっともっと出会いたい
──2025年最初のインタビューになると思います。一人ずつ今年の抱負からお尋ねしていきましょうか!
サンライズ太陽(Dr):今までより一層、いつもライブに来てくれるお客さんを大切に。そして新規のお客さん一人一人にもちゃんと届けられるバンドに、今一度、なりたいと思っております!
カワギシタカユキ(Ba):前年を超えていける1年にしたいなというのと、あとは健康第一で。みんな元気に過ごせるようにやっていければと思います!
──“健康第一”の言葉が出るお年頃に(一同笑)。
西沢成悟(Vo&Gt):カワギシは脱臼ぐせがあるからね。ライブ中に何度か脱臼したことがあるので、その部分を含めてね。
カワギシ:そうなんですよ。ライブでテンションが上がって“やっちゃった”って、ライブ終わりで即病院、っていうことがありまして。“ライブができなくなっちゃうことがないように”という意味を込めて、健康第一で!
工藤快斗(Gt):僕は今日、ちょっと風邪気味ではあるんですけど全然大丈夫です。今年はですね…やっぱり良い曲をいっぱい作って、それを更新したいです…はい。そんな感じです!
西沢:ライブ活動はこれまでも毎年ずっとやってきたんですけど、やっぱり、新しい楽曲を作ってそれをいろんな人に届けていきたいなという気持ちで。去年よりもたくさん曲が届けられるようになったら良いなと思ってます!
──4人の言葉を受けて、改めてmemetoourというバンドは“曲を届けたい”という、その思いがブレないなぁと。
西沢:そうですね。曲を届けるために改名したところもあるし、自分たちのやっていることがちゃんと一本の線でつながって、どんどん遠くまで広がっていけば良いなっていう気持ちがあるから。やっぱり今年も、良い曲を作って良いライブをする。そう思ってます。
──“遠くまで広がっていく”と言った部分を、もう少し具体的に言うならば?
西沢:基本的には自分のために作っている曲が多いんです。それで、自分と同じような人が共感してくれたり、曲が力になったりして欲しいところがあるんですけど、自分と同じようなことを抱えていたりする人でまだ(memetoourの音楽に)出会えていない人がたくさんいるだろうな、という気持ちがあって。自分たちがまだ知らない、自分たちと同じ気持ちの人にもっとしっかり出会いたい、そういう気持ちですね。
太陽:成悟が言う通りかなぁ。他のメンバーもそう思っていると思うけど、バンドとしても今、一番良いときにいるのかなという気がしていて(カワギシ&工藤うなずく)。俺らだけじゃなくお客さんも引き連れていく感じがすごくあって、一人一人にちゃんと伝わるライブをしてるなと思うし、MCにしても覚悟が決まった感じが出ているから。成悟が引っ張ってくれる感じが今まで以上に強くなって、俺らは本当にのびのびと、やらせてもらってます。
“メメタァ”から“memetoour”へバンド名表記を変えた理由
──memetoourというバンドをまだ知らない方にもこのインタビューが届いて欲しいなとわたしも思っています。ところで、メメタァからmemetoourの表記になってRooftopでは初のインタビューになのでそのこともお尋ねすると、思い切った変更でしたね。
西沢:メメタァは高校2年のときに組んだバンドで放課後の教室で付けた名前で。まさか2024年まで続けるバンドになるとは思わないままずっとやってきて、この名前がどうしても高校生のときのノリから脱却できないなと思うところがあって。今の自分たちにとってちゃんと意味のある名前をもう1回付けたいなというのと、でも、メメタァというバンド名で覚えてもらっている人も多いから、呼び方は変えずに表記だけ変えて意味のあるものにしたいなというのがあって。去年7月に、英語の表記に変えました。
── “memetoour”の表記が認知されてきている感覚はありますか?
西沢:変えた後に新宿LOFTでライブをやったときに、出演者のパスはメメタァ表記のままでしたね(笑)。やっぱり昔から馴染みがある方とかお客さんもSNSはメメタァって書く人もいるので、でも読み方は合ってるから(笑)それでも良いんですけどね。
カワギシ:“メメツアー”って読み方を間違われたりすることがある、かな?
工藤:自分たちはわりとすんなりこの表記に慣れました、ね。
太陽:慣れてきたところはあるんですけど、バンド名を打ち込むのは大変になったなと(笑)。
西沢:それでmemetoourに変わって、9月から3カ月連続で配信リリースをして。
──連続リリースからの、渋谷・CLUB QUATTROでワンマンという大きなステージを迎えると(11月)。
西沢:何回目かのクアトロでしたけど『me, me, too, our』っていうバンド名の由来になった言葉を冠に付けてのライブだったので、初めてクアトロに立ったような気持ちにもなりましたし、こういう意味合いを持って改めてクアトロに立つことで、集まった一人一人と一緒に作っているなと感じるライブが僕ら的にもできて。やろうとしていたことができたし、思っていた以上にライブならではの爆発もあったので、本当に良い日になりましたね。
──成悟くんが本当に良い顔で語っているから間違いないでしょうね!
太陽:しかも今までのクアトロのライブでは一番お客さんが集まってくれましたし、自分たちのライブって年齢層も幅広いしファミリーもいればカップルもいたりしますけど、層がより広がった感じがしました。それと、ちょっと安くなる手売りチケットを発売したので(memetoourのライブが)初めての友達を連れてきてくれた方も結構いたみたいなんですけど、初めて見る方でもちゃんと…全員が全員、すごい手の上がり方をしていたあの景色が、もう。知り合いの知り合いも多く来ている中で傍観する人もいるはずなのに、びっくりするぐらい一つになってるなと思ったので。成悟が作る歌ってすごいな、って改めて思わされましたね。すごく良いワンマンでした。
カワギシ:改名ってバンドにとって重大なことだと思うし、心機一転という気持ちもありながら、今までのことも引き連れてみんなで新しく向かっていこうと思って。太陽が言う通りで手売りチケットがいろんな友達を連れてきて、人と人との繋がりを感じることができたし、メンバー4人もお客さんもスタッフも含めて全員が同じ気持ちだったのかな、って思う1日でした。
工藤:大きい場所で人がいっぱいいる中でライブをやるということに俺自身は特別な気持ちはないんですけど、でもメンバーもスタッフもみんな、多分お客さんも。特別な気持ちを持ってきてくれているのを感じて…自分も、熱くなりました。
西沢:元のメンバーがお花を出してくれて、“memetoour様へ” “メメタァ元メンバーより”って書いてあって、さらに元ギターと元ベースがライブも見に来てくれてて。アンコールのときに(元メンバーの姿を)見つけたので、その2人もステージに上げて6人で「ロックンロール」(2014)を演ったんですね。本当に予定してなかったことでハプニングでもありつつですけど、今までのことも連れていける本当に良いワンマンで終われたんじゃないかなと思ってます。