来年一発目のライブがツアーファイナルで、新曲も披露できる…かも!?
──バンドもソロもあって、山さんのSNSを見るといろいろな土地に行っている。休んでないんじゃない?(笑)と心配になりますよ。
山岡:バンドの合間にソロで福島に行ったりとかね(笑)、ほぼ休んでないですけど心はだいぶ潤ってますね。
──そう! 音楽を通してすごく満たされているんだろうなと思っているし、山さんは音楽を通して全ての出来事が繋がっているような気がします。
山岡:それこそ9月に仲間のバンドが呼んでくれて新宿LOFTでライブをしたんですけど、ツアーに入ってからのライブでLOFTに帰ってきて「まなざし」という曲を演った時。この曲は福島ユナイテッドの応援歌としてサッカーに向けた曲として作って、サッカー選手にはフィールドがあるけど、僕らにはステージがある。集まってくれた人やライブハウスの人それぞれの人にも、仕事や家族、そういうステージがあって皆が頑張ってる。皆さんに向けた応援歌として歌いたい…そのライブを、新宿LOFTの方が褒めてくださって。純粋に褒められたことって今までなかったと思うんです。前に千葉LOOKで言われたこと、“届ける”ってこういうことなんだ、って。自分たちの歌を、どう皆と共有するか。どこかが重なり合うようにライブができることっていうのが大事だなと。MCにしてもツアーを通して学ぶところがあるなと思いながら、今もツアーを回れてますね。
──そのツアーの集大成が2025年始に見られるということですね。
山岡:そうです。1月11日(土)の新宿LOFTがツアーファイナルで、2025年一発目のライブです。年内はツアーで全国を回って、12月27日(金)には『新宿LOFTの年末大感謝祭』にも出つつ、ツアーファイナルはソールドアウトを目指して頑張ります! 僕ら、まだ曲数も少ないので、ツアーで受け止めたことを今も曲にしつつ。その曲たちをワンマンまでには良い形にしたいなと思ってます。
──では今、新曲も作っている?
山岡:作ってます(笑)。曲を作ることで来年の動きも決まってくるのかなと思って、いろいろと考えながらやってます。
──良い感じですね! ちなみにですが、ツアーの移動は今、どうされてます?
山岡:正直、免許は持ってるけど長距離運転はしてないっていうメンバーばっかりなので、普通に交通機関を使って行ってます。初めてのツアーですし、ゆっくり休んだりしながら移動してますね。ちょっとずつ慣らしで、近いところは車で行ったりしましたけどね。
──それは次なる楽しみもあるということですよね。バンドが続いていけば機材車で移動してサービスエリアで皆でご飯、とかのバンドあるある経験が待っているという。
山岡:そうなんですよ! メンバーが食にメチャクチャ、テンションが上がってまして。(香川県)高松では地元のバンドマンが美味しいうどん屋さんに連れてってくれたり、各地の食べ物を食べて、各地の人と出逢いながら。「また帰ってきたい」ってメンバー自身が言い始めてるのが僕は嬉しくて。「絶対次のツアーも来るでしょ!」って言ってたりするのを見ると連れてきて良かったなって思うし、次に繋がるのかなぁって。どこのエリアも全て、対バンも含めて良い出会いがありましたね。
──改めて、山さんが山岡トモタケ&FLAMINGSというバンド名義で動き始めたのは今年から、という認識で良いでしょうか?
山岡:そうですね、去年はサポートをしてもらっている感じが強かったですからね。バンドでもともとコーラスをしてもらっていた譜割さんが自分の音楽活動もあってツアー前に一旦卒業ということになって。5人から4人のメンバーになっても頑張ろう、そして譜割さんの活動も応援しよう、ってこのツアーが始まったところもあって。(これまで)いるメンバーがいなくなる不安があったんですけど、そのぶんそれぞれがそれぞれの役割をより担ってくれた感じで。ベースの達麻くんは超絶ベースを弾きながら今、超絶コーラスをやってくれてますし。この4人がそれぞれ、どういう音楽を作るのかというのが固まってきている感じがありますね。達麻くんが土台をしっかり作ってくれるからこそ、ギターのマツムラさんは自由に表現できる。ドラムのルンバくんも、芯をしっかり出すドラマーに成長してきた。前よりもバンド感というよりは、ロック感が強くなってきたのがあって。音のバランスもそうですし、ライブでどこでも言われて僕が結構、嬉しいのが「楽しそうだね~」って(笑)。バンドをやっている楽しさがメンバー全員から伝わる、それが塊になって届くような感じになっているから、今は良い状態じゃないかなと思ってますね。
──いま話している表情も裏付けてますよ。
山岡:お客さんも皆、良い笑顔になってくれるのが見えたり、今のところは全箇所アンコールをいただけていて。届いてるのかなと思って、すごくありがたいですね。
──ここで今さらかもしれませんが…バンド名にある“FLAMINGS”とは?
山岡:“フレイミングス”と読まれたりするんですけど“フラミングス”で、これを話すと、今のメンバーと出会ったきっかけがプレイハウス。僕以外のメンバーが全員11月が誕生日で、毎年11月にプレイハウスで自分たちの誕生日企画をやってるんですよ。その企画の時に「山さんの曲を演奏してみたい」って声をかけてくれたのが、今のバンドメンバー3人なんですね。そんなプレイハウスのキャラクターがフラミンゴで、入り口のところに模型のフラミンゴが立ってたり(笑)、大きな絵も描かれていたりするんですよ。だから“フラミンゴ”って良いなって思ったりしてて。コロナ禍にはプレイハウスもそうだしライブハウスも大変で、音楽をやめていく人たちもいる。皆が、片足立ちで音楽を続けてるのかもな…そんな思いがずっとあって。両足立ちで音楽が続けられているのは本当に結果を残している人たちで、僕らはギリギリで音楽を続けてるところもある。フラミンゴって一本立ちでも美しいみたいなところもあるし、コロナをマツムラさんたちと一緒に乗り越えてきたところもある。だから一本立ちでも美しく行こうぜ! というところからの、FLAMINGSです。フラミンゴ(=FLAMINGO)のO(オー)をどうするか、メンバーとも話して悩んだんですけど、結果的に今のこのスペルのほうが読みやすくて届きやすいんじゃないか、ということで、“FLAMINGS”になりました。
──バンドのことも振り返りつつ、では、山さんの2024年を総括すると、どんな1年でしたか?
山岡:心は満たされましたけど野望までは行っていない、っていう感じですかね。バンドも充実して、自分の曲もいろんな人に聴いてもらえて、ライブハウスで自分の曲を口ずさんでいるお客さんも今まで以上に感じられるようになって。その上で、自分が目指すところ…野望は、これからでしょう! っていう。もっとやりたいことだったり、あの人と対バンしたいとか、そういう気持ちは途絶えないだろうと思っているし、来年は少し、それを実現できたら良いなと思ってます。今年の活動があったからこそ、野望みたいなものも出てきましたからね、『Glider』リリースで先輩たちからコメントを頂いたんですけど(詳細はこちら)、同じステージに立ったり同じ現場にいることがコメントを頂いた方への恩返しでもあると思うし、コメントをもらったお陰だと思うんですよね。「この人たちともっと近づきたい」っていう気持ちが強くなったので、2025年に何か、形にできたら良いなと本当に思ってます。
──そのコメントの中から代表して、箭内道彦さんは「あなたほど音楽と丁寧に向き合っている人を知らない」とメッセージを寄せてくれていましたね。
山岡:あれは…“丁寧”っていう言葉に泣きましたね。いろんな向き合い方がある中で、WHITE ASHでギターを始めてメジャーデビューもして、解散したら歌い始めて、ユニットをやったかと思えばまた一人になり、山岡トモタケとして始まったら今度は山岡トモタケのバンドができて。そういうところで言うと、普通のバンドマンでは味わえないような音楽との向き合い方ができてるなと思うんで、もらって嬉しい言葉でした。
──これからも音楽に丁寧に向き合いながら、来年は少しでも野望を達成する活動を期待しています。
山岡:はい! 頑張ります、ありがとうございます!