田中しろめ、廻環美、月城ゆのん、猫田れん、木村おまる。の5人からなるオルタナアイドルユニット、棘-おどろ-。
2024年1月に新体制スタート、5月に新体制初シングル「Bang!Bang!」リリース、9月30日には東京キネマ倶楽部で7周年ワンマンライブを開催、そして10月2日にミニアルバム『xxxx』(ダメダメ)のリリース...。激動の日々を送る彼女たちはどのような未来を描いていくのか、メンバー全員にその想いを聞いた。[Interview:山田秀樹(musicite/アイドル第四会議室)]
走り抜けた9カ月──新体制で見えた景色と5人の絆、“宇宙最速”の濃密な日々まで
──今年2024年の1月に新体制になったということですが、そこからスタートしてから9カ月間の振り返りみたいなところをしていただこうかなと。まずは木村おまる。さんからお伺いします。アイドル活動は初めてなんですね。
木村おまる。:そうなんです。今年の1月に棘-おどろ- でデビューして、アイドルも初めてです。やることが常にあって、ずっと忙しくて、止まらない。次はこれ、次はこれって先がずっと見えているのがすごく楽しい。そして7周年ワンマンをみんなで迎えられて、この5人で良かったって言ってもらえてよかったなって思っています。すごく楽しい9カ月でした。
──アイドル活動が初めてということで、想像していたことと現実で違いはありましたか?
木村おまる。:集団行動です。アイドルは集団行動なので…。すごく苦手なんです、集団で動くことが。それが「おお、頑張らなきゃ」っていう気持ちではあるんですけど…。
一同:(笑)
木村おまる。:活動内容というか、歌って踊れるということは思っていた通りで、ステージにいるときはずっと楽しいだけです。
──頑張っている部分は、メンバー皆さんから見て感じますか?
猫田れん:グーです。
──では、環美さん(廻環美)はどうでした?
廻環美:私は世界最速の9カ月でした。今までやっぱ、まあいろいろあったんですけど、今までは10カ月くらいで体制が変わったりすることがあったので。それが、この5人でやることが常にあって。次はこれ、次はこれってできるのが幸せだなって思いました。
──活動が安定したってことなんですね。猫田さんはどうですか?
猫田れん:はい、私も宇宙最速だったと思います。世界より宇宙!(笑) 宇宙最速でした。早いけど、この期間以上の濃い日々だったので、不思議、なんかおかしいな? っていう。おかしい世界に飛ばされたのかと思うくらい早くて、時空が歪んだ感じがしますね。
──特にインパクトが強かったことや、覚えていることはありますか?
猫田れん:やっぱり、この期間でMVをまさか2回も撮れると思ってなかったので、すごいかなと思っています。しかもテイストは全然違う感じで。楽しかったです。
──ゆのんさん(月城ゆのん)は?
月城ゆのん:濃い9カ月でした。1月にお披露目があって、3月にワンマンがあって。しかも私は福岡出身なんですけど、3月には初めて福岡でライブできて。まさかデビューしてすぐに福岡に凱旋できるなんて思ってなかったから、すごく嬉しかった。そのあとも大阪で主催ライブがあったり、6月は自分の生誕ライブがあったり、気づいたらもう周年ワンマンを迎えて、本当に気づいたら今日。長いはずなのに本当に1カ月くらいの感覚で、あっという間でした。
──皆さん共通して濃い9カ月間だったんですね。しろめさんにとっては?
田中しろめ:同じです。忙しくてよかった。暇が耐えられないから(笑)忙しく過ごして、やることいっぱいあって、MVも2回撮ってるから衣装も2回替わって。今までだったら3年分くらいの勢いでやることをやっている気がする。
──そうなった理由って、なんだと思います?
木村おまる。:5人が仲良いからじゃないですか?
田中しろめ:そういうことなのかな? でも、リリースとか決まってることもあったから。
猫田れん:可愛い(笑)。でも、仲良かったからだと思います。素敵です。
──それだけギュッとした日々だと、楽しかったこと、よかったことと、大変なこともあったんじゃないかなと思うんですが。
廻環美:私はめちゃめちゃ大変だったと思うことは『Bang!Bang!』のMVかな。
一同:絶対そう~!!(笑)
廻環美:一番大変だった。過酷な撮影現場だったよね。
猫田れん:みんな笑っちゃったもんね。
廻環美:冬で、雨も降ってきちゃって寒くって。でもお腹が出ている衣装だからお腹痛くなってみたいな。
月城ゆのん:撮影現場に置かれてたストーブも息の根が止まって…。カイロとかで頑張ったりしてた。
廻環美:俳優さんとかだと、よく過酷な状況の撮影現場とかあるから、これが「過酷な撮影現場だぜ~」って思うと楽しくなった。ちょっと嬉しいみたいな。
木村おまる。:しんどいことといえば、作法が分からないっていうのはありました。何をするにも経験がないから、一番最初からいえば楽屋に入るときはどうやったら入ればいいんだろう、から始まるんです。5人で駅から行くのかな、どこで待ち合わせて、どこまで準備して、とか。本当に何も分からなかった! でも他の4人はわかってるから、私も「そうだよね~」みたいな顔して合わせて頑張って、ずれているところは直して。常識を覚えていく最中なのが、4人と違うところかなって思います。だから迷惑もいっぱいかけてる自覚はある。
廻環美:赤ちゃんだから。
木村おまる。:そういう意味では本当に生まれたてです。9カ月の赤ん坊。
猫田れん:私は今回のキネマ倶楽部ワンマンが結構大変だったと思います。「どうしよう~どうしよう~」って、直前になって変になっちゃって。本当にメンバーに助けられました。特にリーダーがとってもリーダーしてくれて、「しろめちゃんがいるから大丈夫」って言ってくれたんです。それが嬉しかった。
田中しろめ:言われた??
猫田れん:言われた。本当にそれが嬉しかった。LINEでもくれました。「心安らかに」っていうおまじないの言葉をもらって、本番前も「心安らかに」って言葉を唱えながら頑張りました。
──嬉しかった、楽しかったことは?
田中しろめ:3月の下北沢シャングリラのワンマンライブの時。その日はめっちゃ雨が降ってて、前物販の時に信じられないくらい人が来なくて。時間帯的にも早いから仕事の人とか、来られない人はいっぱいいたんだろうけど…。これはワンマンライブ終わったぞ、って思ってみんな青い顔して楽屋に戻った。でも、本番出ていったらちゃんと人はいて、すごく嬉しくて楽しかった記憶がある。
廻環美:あの日、珍しくしろめちゃんが一番ニコニコでライブしてた気がする。珍しい笑顔。
木村おまる。:それで言うと、私はシャングリラのワンマンの時にしろめちゃんが「今までのワンマンで一番楽しかった」って言ってたことが嬉しかった。初めてのワンマンだった3人(月城ゆのん、猫田れん、木村おまる。)からしたら、しろめちゃんにそんなこと言わせたぜ、一番楽しませたぜ、みたいな。
田中しろめ:さっきから怖い人みたいな(笑)。
猫田れん:でもさ、たびたび見るよね、「しろめちゃんが最近よく笑う」っていうポスト。
木村おまる。:しろめちゃん推しから「しろめちゃんを笑顔にしてくれてありがとう」みたいなリプがきたときは「私たちのおかげか~」って思った。
田中しろめ:(笑)いい脳みそ。
木村おまる。:ポジティブに(笑)私たち5人のメンバーだから、しろめちゃんが笑顔でいてくれるんだったら嬉しいなって思いますよね。
田中しろめ:良かった。