4年前に感動したソロ・涼音さんライブを久々に見られるのが楽しみ(小林私)
──コロナ禍でのツーマンから、本当に良い仲を築けているんだなぁと会話を聴きながら感じます。
涼音:対バンを1回したら友達なのか?論争が自分の中であるんですけど、僕の中では(小林と)仲良くなりたいなっていうのはあって。1回、カフェに行ったよね? ヌマ(飯沼一暁/レトロリロン/Ba)が用意した洒落たカフェ(笑)。
小林:「カフェを予約しました」って。カフェを予約なんて聞いたことねーぞって思いながら行ったらすごいお洒落なカフェで。すごい心の距離あるじゃん! って思いましたよ(一同笑)。「水、取ってきますわ」って席立とうとしたら「いやいや、小林くんはいいから!」って。ずっとお姫様みたいな扱いで(笑)。
涼音:それは嫌われたくなかったんだよ、多分。それとまだ皆、ミュージシャンに警戒心を抱いてる頃(笑)。でもそこから、一緒にスタジオに入って黒子首のカバーを一緒にやったり、バンドのスタジオにも遊びに来てくれてその時の帰りがけに…かな? 「友達になってくれませんか?」って。
小林:は? って言ったもん(一同笑)。帰りがけじゃなくて、最初に言ってよ。
涼音:だって最初に言って、「ちょっと…」って言われたら、さぁ。
小林:言うわけないじゃん!
涼音:友達の作り方が僕、よく分からなくて。僕は涼音っていうアーティスト名を名乗り始めてから、本名で人と関わる機会がなくなってきて。高1からずっとそうなので、自分の中で“対バンを何回したか”でカテゴライズするようになっちゃったんですよね。
小林:「2回会ったら友達だって? ウソはやめてね」って、「again」(YUI)の歌詞じゃないんだから(一同笑)。まぁ何となく、仕事のフォルダに入ってしまうのは分からんでもないけど、(友達になってくれと言われる)そこまでの間に結構、喋ってません?(笑) 保護猫ぐらいの警戒心で。
涼音:うん(笑)、まぁ…自分をいつ、解こうかなと。いい歳してさぁ。
小林:今は一番明確に、友達かもしれない(笑)。根本的に僕らはただの根が卑屈で暗いゲーマーですから。
涼音:最初は明るく行こうと思ったんだけど、小林くんは暗く接しても大丈夫だなって思った。大阪でのイベントの後に「初めてメンバー4人だけで飲んでみようよ」っていうことになって。レトロリロンとしては記念すべき日でヌマが店を予約してたんだけど、そしたらヌマの同級生も来て(笑)。4人だけの時間じゃなくなっちゃうな…って思いながら、僕は小林くんとLINEをしてたんだよね。
小林:僕が翌日に出るから大阪に前乗りをしてて、「大阪にいるんすね」みたいなやり取りを。
涼音:「一緒にご飯、食べましょうよ」って小林くんが言ってくれて、「ちょうど飲んでるからおいでよ」って言ったらそこに来てくれて。謎の6人でご飯食べたりもしたっていう(笑)。
小林:僕的に心の距離が一番近づいたなと実感したのは、僕とレトロリロン、Dannie Mayの3マン(2023/@O-nest)の打ち上げで。全体がすごい熱めの話で、“今日はスゲー喋ったな”って気持ちで帰った記憶がある時ですね。
涼音:小林くんが楽屋で契約書を書いてた時ね、契約書って共同の楽屋で書く? って思って、逆に信頼されてるんだなって。小林私・メジャーへの道に立ち会った感じはありましたけどね(笑)。
小林:俺、契約したんですよ! 見て見て! って契約書を見せてね。しかもお客さんのほうまで(楽屋での)話が盛り上がりすぎて笑い声とかが聞こえてたみたいで、SNSで書かれてましたよね。
涼音:またこの3マンでやりたいよね。小林私は、ソロもバンドも含めて対バン数は最多かもしれないな。同じライブハウスで育ったのか? 同じレーベルのライブか? ぐらいに。
小林:地元一緒なのか? ってぐらい一緒ですよね。
涼音:ライブも一緒だし、ご飯も行ったり、あとはポケモンバトルも予定してますし、公私共にね。でもソロでツーマンは、本当に久しぶり。初めて対バンした時以来だから。
──そのツーマンはいよいよ、7月17日(水)です。どんな日になるでしょう?
小林:ここ数年はレトロリロンの活動しか見てないですけど、最初に感動したのはソロ涼音さんのライブだったので、久々にソロが見られるのはメチャメチャ楽しみですね。
涼音:当時、その配信を見てた人がお客さんとして来るかもしれないし、僕はLOFT HEAVENは初めてで、ウチのファンも含めて会場の雰囲気も今までとは違うし、お互いのキャリアも4年で。レトロリロンとしてもツーマンってほぼないし、そもそもツーマンっていうものも4年前に小林私とやって以来かもしれないし、そういう意味でもツーマンって貴重な…僕にとってはやっぱり特別だし、緊張してる部分があるかもしれない。小林くんはこの4年でソロに磨きをかけてきてるはずだけど、僕は当時のままかもしれないから。
小林:じゃあ上手いじゃん!(笑)
涼音:書く曲もね、お互いに変わってきてると思うし。
小林:“1人で生きていかなきゃいけないんだ”っていう焦燥感から、今はレトロリロンっていうバンドがあるからこその安心感って言うのかな…落ち着き? とかが見られるのかな、って勝手に楽しみにしてるので。どういう涼音という男が見られるのかなと。
涼音:お互い仕事としてミュージシャンになって、5年目っていう節目でツーマンでやれるっていうのはすごく楽しみですね。コロナ禍で(音楽を)辞められた方もいますし、お互いに続けてるのも奇跡的なことではあるので。ソロ時代…本当に大変だったんで。今でこそ言える話もたくさんあるから(笑)。
小林:僕は配信時代も下積みしてますし、視聴数がゼロとかの配信も散々してきたし、(かつて、ライブには)ノルマを払って出てましたからね。友達全員にLINEを送って(ライブに誘って)、そのうちだんだん「行けたら行くわ」も言ってくれなくなって。
涼音:一体いくら払ってきたのか(笑)、でもそれがレトロリロンに繋がってるから活きてることは全然あるし、続けるのが大事だなとは思った。そういうことも思い出しながらライブができそうだし、ソロ時代の怨念が成仏できそうです(一同笑)。この2人だし、もし(レトロリロンの)メンバーが見に来なかったら薄情だよね?(笑)
小林:(声を大きくして)はい! ヌマさんが酔っ払って無双してた話とかも(本人が)いる時に、MCでしたいですしね。
涼音:一緒に何か、やる? お互いの曲のカバーとかはメッチャやってるから、2人で喋る時間とかがあっても良いかもしれないね?
小林:どうにでもなります、ぶっちゃけ当日(打ち合わせ)でも何でもできるので。
──せっかくだから、この日限りの何かを期待したいです!
小林:確かに。音楽のほうが良いのかな? プロジェクターを出してもらってポケモンをずっとやって終わる、とかにしましょうか?
涼音:それ、ライブしないじゃん!(笑) 今回は配信もないし、来た人だけが楽しめるってことでお客さんと話すのも良いかなって思った。何かやりたいね、ちょっと考えよう。それで終わったらレモンサワー、飲むか!