楽しい遊び場、地獄のSHELTER
──RooftopということでSHELTERでの印象的な出来事ってありますか?
渡邊:もう擦ったよ。擦り倒した(笑)。
一瀬:言えないことばっかりだな……あるんだけどね。本当に印象的なことが(笑)。
※載せられませんが、壮絶な打ち上げ話を聞かせていただきました……。
渡邊:やっぱり情緒が不安定だったのよ(笑)。20代後半から30代中旬ぐらいまで。いや俺に至っては40ぐらいまで。いや40代中旬ぐらいまで(笑)。やっと今見えたのよ! 景色が! 情景が! 周りを把握できるようになってきたのよ。今までぼやぼやしてたのよ! 今48歳なんだけど、俺とかはコロナのおかげとかもあって。こんな世の中でこんなこと言っちゃ悪いかもしれないけど。コロナのおかげで視界がクリアになったというか。勘違いしてたところ、思い込んできちゃったところとか、これいらないなーとか整理できたのよ。こっからじゃないアスパラ?
一瀬:全然質問の答えになってない!(笑)
渡邊:だからいい思い出なんてなんもない! SHELTERに! 地獄ばっかだよ! なんだってやってるよね!?
一瀬:言えないことばっかりだよ! 地獄地獄! なんでもやってる、できる範囲のことはなんでもやってる! めちゃくちゃですよ(笑)。でもそんなSHELTERのモニターも今ここにあるからね(笑)。
一同:頂きました(笑)。
一瀬:つまりよくお酒を飲んだね(笑)。当然ライブはSHELTERですごくたくさんやったし、楽しい思いさせてもらったんだけど。俺たちのご褒美ってさ、ライブもご褒美なんだけど、対バンのみんなと飲めるっていう。しかもSHELTERのいいところってその場所でみんな帰らないでそのまま飲めるっていうさ、なんて楽しい遊び場なんだろうって感じだよね。当時は当たり前だったんだけど、よくよく考えたらこんだけ朝4時まで飲ませてくれて、遊ばせてくれる場所なんてなかなかないよねって。あの当時はSHELTER行ったら朝まで対バンのみんなとどんちゃん騒ぎできるっていうのが楽しくて仕方なかったね。なんか病んでる自分が忘れられる瞬間がSHELTERの打ち上げだったんだよね。だからめちゃくちゃ飲むし、でもどっかで歪みなのよ。病んでる自分の(笑)。ライブ終わってなんか解放されて、っていうだから余計反動だよな。
渡邊:病んでないときは逆に違ったイキり見せちゃったりとか。
一瀬:総じてダメなんだよな(笑)。
渡邊:だから全部ダメ。イキったり病んだり。叶いもしない夢語ってみたり。だっせーんだよ! だっせーの! ダサいことしかしてない(笑)。総じて俺らがやってることなんてだっさいの! 深みのないかっこいい言葉言い放ってみたり。そういう感じ! わかる?(笑) だけどそれがいいのよ。知らないから何も。だから知らないからイキれるし、思い切った言葉も言える。その良さもあるじゃない? その良さもあったけど、なんかダサかったね…。でも今ちょうど明確っていうか視界がしっかり見渡せるようになったのは本当の話で。でもこっからじゃない? アスパラはマジで。ビビるよ?(忍、両手で中指を立てる) SHELTERが俺らのことを知ってんだよ。見てるっていうか。俺らの恥ずかしいところ全部SHELTERが知ってる。
一瀬:恥ずかしいところ知ってるライブハウスことごとくなくなったんだけどさ、SHELTERだけ残ってんだよな。CLUB24、ギグアンティックなくなって、割と恥ずかしい過去消せるなーって思ってたんだけどさ。SHELTERが残っちゃてるから困ったもんだよね(笑)。
渡邊:だからSHELTERだけ知っちゃってんだよ。恥ずかしいところ、俺らのだせーところ。
一瀬:蒼いところっていうの? そういうところも知ってるし。
渡邊:見られてる感じはするね。SHELTERにはね。
一瀬:時計にね。
渡邊:全て刻み込まれてるんだよね。まぁダゼとかもそうだと思うけど。な?(笑)
※ハードファン&カメラマンとしてダゼさん(山﨑)にも来ていただきました(笑)。
山﨑:僕の話はいいですよ(笑)。
渡邊:刻まれてんだろ?(笑)
山﨑:SHELTERで刻まれてます(笑)。
一瀬:ありがたい存在だよね。そういうのもね。
渡邊:しかもさ、刻んでも止められなかったていうか。治外法権みたいなところあったよね。今じゃ考えられないかもしれないけど。なんかすごかったね。よくわからないけど(笑)。
一瀬:すごかったね、本当に。
渡邊:まぁでもSHELTERに看取られながら、看取られて20周年。
一瀬:20周年SHELTERに看取ってもらうのは嬉しいね。
渡邊:とりあえずSHELTERに看取ってもらって。こっからの俺たちがやべーから。(忍、筆者に両手で中指を立てる)
一瀬:20周年にしてパンクス宣言。
通過点「まだまだ歴史を刻んでいきたい」
──今後のアスパラガスの展望を聞かせてください!
渡邊:20周年過ぎてからの俺たちがやばいってことをみんなに伝えたい。だから今回、他の場所でも20周年のお祝いに来てくれるお客さんに伝えたいことは、もう普通に見届けに来てくれと。別にお祝いとかじゃなくて、これからも続くし、ただ単に通過点としてライブを見に来て楽しんで欲しいし。こっからヤベーこと始まるからよ! っていう感じ。(笑)。でもこっからだね。良いライブももっとしていきたいし、変わってないんだよ、始めたときから気持ちは。良いライブしたい。良い曲みんなで作りたい。良い音源出したい。それだけで、それさえあればあとはOKじゃない? そりゃお客さんに入って欲しいよ。楽しいライブ一緒にみんなでやりたいから。でもそれぐらいなんだよね。ね?
一瀬:うん。それができてればお客さんもどんどん来てくれると思うし。
渡邊:そういう気持ちでやればいいわけで。でもそれってもしかしてバンド始めた10代から言ってることが変わってないっていう感じだね。
一瀬:何も変わってないかもね、それは。
原:そんな20年をずっと、今となっては唯一ぐらい見てもらってるていうことです。SHELTERには。
渡邊:この日の打ち上げはどうすんのよ? また刻んじゃうの?
一瀬:もういいのかね? 打ち上げやって。
渡邊:けっこうやってんだよ。で、いつも俺ら帰っちゃうけどOKBとダゼだけ残ってんだよ。
──最近そのパターンすごく多いですね(笑)。
一瀬:まぁアスパラは周りの環境にも恵まれたってことでね(笑)。まぁじゃあ飲みますか。
渡邊:しっかり刻もう。まだまだ歴史刻んでいきたい、SHELTERにはね。