みなさんでどうぞという感じでお任せしました
阪元:そんなつもりは全くなかったんです。『エクスペンダブルズ2』でこういったポスターがあったのでなぞっただけです。
伊能:僕は当然そういう考察も出るよなと思いましたよ。
――僕は板尾創路さんがユダ的な位置かなと妄想していました。
阪元:そんな馬鹿な(笑)。
――板尾さんが今作に参加されたのは何故なんですか。
阪元:無害な先輩のおじさんが必要だなと考えたんです。
――前作の山崎さんではなく。
阪元:ギャグを強くしたいという思いがあったので板尾さんや大坂健太くんに出演していただきました。
――前作で死んだキャラを演じた大坂さんが出ることに躊躇いはなかったですか。
阪元:別のキャラなので気にはなりませんでした。
――伊能さんは今作の脚本を読まれていかがでしたか。
伊能:国岡の視点で言うと初めて人のために戦っているので、そういう意味で続編感はあるなと思いました。
――伊能さんはスムーズに国岡に戻ってこられましたか。
伊能:元からそれほど役作りが必要なキャラクターではなかったので、スグに戻れました。前作では殺し屋なのに共感性が高いという意見が多かったので、今作では国岡は殺し屋で怖い人なんですよと突き放そうと意識した部分はあります。
――今作から新たに参加される方も多いですが、作品の世界観やそれぞれのキャラクターをどのように共有されたのでしょうか。お芝居の経験がない方も多かったと思いますが如何でしょう。
阪元:『殺し屋伝説』と『ベイビーわるきゅーれ』を観てもらったくらいです。あとはみなさんの好きな作品について話しました。『鬼滅の刃』や『東京卍リベンジャーズ』が好きと言ってましたね。それを聞いて「その作品が好きなら、こういうところが勉強になるんちゃう。」みたいな話をしました。あとは「楽しんでください。」と伝えました。
――基本的にはみなさんにお任せしていたんですね。
阪元:そうです。
――伊能さんはみなさんと何かお話しされましたか。
伊能:みんなよく話してくれる方ばかりだったので、いろんな話をしました。実際に会うまでは年齢が離れているので上手くコミュニケーションできるだろうかと悩みましたが、全く問題なかったです。今までの現場に比べてもよく話が出来る居心地のいい現場でした。休みの日も一人でいるのが寂しかったので、理由をつけて現場に行ってました。
阪元:(笑)。
――本当に合宿みたいな感じで、自然体で居られたんですね。
阪元:みんなはのびのびやってもらえていましたね。
――彼女たちが演じたキャラクターはどうやって作っていったのですか。
阪元:チームものになるんだろうなと感じたので、委員長タイプとその逆をおいて、殺しの腕はその逆にしようとその二人をまず作りました。そこから道化としてのジョーカー ピエロを置いて、『チェンソーマン』のコベニちゃんが居たり、ニートが居たり、思いつくキャラを考えていって脚本を書きました。設定とキャラクターを作って後はみなさんでどうぞという感じでお任せしました。