帰る場所をメンバーが用意してくれている……だから負けたくないな、今の状況に
──最後にライブの話もしたいのですが、およそ1年ぶりに東京でのライブが開催になります。3月末がキャンセルになってしまったのもあって、けっこう待ちわびている人も多いはずです。
あっこ:3月に予定されていたワンマンも100~200キャパで2DAYSだったんですけど。あれが一瞬で売り切れたのにはびっくりしました。関西ではそんなんなかったから。わたしは喉(ポリープ)の手術があったし、その前にやりたいから急遽組んでもらったライブだったので、ただただ嬉しかったですね。今回のライブもええ感じでチケットが売れていて。あとは、地元(京都)でもっと好かれたいというのもあるんですけど(笑)。
──今回、新曲もやるということで。
あっこ:もちろんそうなりますね。というか、今はワンマンだとほぼ全曲やってるんで(笑)。配信とか観ている人にはもうバレてしまってるけど、今回もほぼ全曲やります。全部で25曲以上。しかも2DAYSで3公演あるから、それを3セット。
──それこそ芸人みたいなスケジュールで。
あっこ:明日死んでも良いと思ってやってるんで。いつ死んでもいいって。もちろん、死にたくないですよ?(笑) そういう気持ちでやっているってことです。だから、来られる人は来てほしいですね。わたしたちもなかなか東京まで行けないし、お客さんの数も絞っているので。本当は東京でもっと定期的にライブをしたいですけど、ライブハウスは困っているし、もっと言えば音楽業界全体が困っているし。自分たちだけお金のこと言われへんじゃないですか? そこは助け合いができればと思っていますけどね。
──音楽業界だけでなく、どこも厳しいところは厳しいですからね。
あっこ:あと今回は、新代田FEVERでのライブを配信します。日本ではけっこうライブもしているんですけど、海外のファンには今なんにも見せられていないので。日本時間のお昼なので、海外のファンにも見やすい時間帯になっていると思います。
──LOFT以外のライブハウスは初なんじゃないですか?
あっこ:そうなんですよ。そこも楽しみにしています。
──あっこさんが今、けっこうライブに向けたモードに入っているのは感じることができました。
あっこ:曲が書けないときもあったし、焦ってしょうもない曲を書いてもしゃあないっていう思いもあるんですよ。でも、帰る場所をメンバーが用意してくれているのは大きいです。スタジオで曲作るってなったら急でも一緒にやってくれるんで。ひろちゃん、かほちゃんが文句ひとつ言わず、わたしの鼻歌を真剣に分析して譜割りしてくれるの見ると本当に力強く感じます。……だから負けたくないな、今の状況に。
──この状況の中で追い込まれているバンドも多いでしょうからね。
あっこ:楽観的というか、すごく楽になったのが、よしえちゃんの一言で。「あっこちゃん、もうちょっと我慢して。あと1年我慢したら億、稼げるから」と言われて。「億?」ってなって(笑)。それはちょっと適当すぎるけど、マイナス思考になりがちなわたしにあえてそういう極端な言葉選んでくれたのかなと思っていて。わたしの曲はいけるって信じて、ついてきてくれてるっていうのを感じました。
──ありがたい存在ですね。では、今週末のライブ、楽しみにしてます。
あっこ:がんばります。
【プロフィール】
2009年結成。恋のルサンチマンをショートチューンで八つ当たりするいてこまスマッシュ・ヒステリックハートビート・どすどすどすえ系バンド。
流暢な京都スラングとカタコトの英語でワールドワイドに活動しており、アメリカ最大の見本市SXSWの常連、Coachella2018出演(日本からはXJAPANとおとぼけビ~バ~のみ)、吉本新喜劇の小籔千豊主催コヤブソニック2019出演など快進撃を展開しているが日本メディアには無視され続けている。2020年、いっせーのーでで脱OLし世界に挑むことを決意。した矢先のコロナショック! ガビーン! 課金お待ちしてます!