自らのパフォーマンスをストイックにセルフプロデュースして活動するガールズユニット"kolme"。2019年は1月に続き今月もアルバムを発売、海外公演も経験した怒涛の一年を振り返りながら、三者三様の個性からなる絶妙な関係性にも迫ります。[interview:平野風・石川美帆(NakedLoft)]
去年の自分たちでは想像できなかった大舞台に出られるように
──簡単に自己紹介をお願いします!
MIMORI:MIMORIです。主に楽曲制作を担当していて、ライブでは盛り上げ役だと思います。
RUUNA:リーダーのRUUNAです。自由な二人に時間とか締め切りとか守ろうねって言う役割です。
KOUMI :KOUMIです。主にダンスの振りを担当しています。3人の平和を保持する役割だと思います(笑)。
──今年一年はどんな年でしたか?
RUUNA:今年はずっと制作でした。1月に続いて11月に新アルバムが出ますが、本当に充実した一年でした。
MIMORI:去年よりはライブのスパンが空いていたので集中して制作できました。
KOUMI :その分、出演するイベントが濃かったです。去年の自分たちでは想像できなかった大舞台、憧れの舞台に出られました。
──今年は海外に行かれることも多かったですがどうでしたか?
RUUNA:対応力が試されることも多く刺激になります。リハーサルと本番で違うスタンドが出ていて、マイクが入らないっていうことがあったりして(笑)。そういうことも楽しめる気持ちを持てるようになりましたね。
KOUMI :フランスのとき、一番最後の曲ではみんなが真似して踊ってくれて…音楽に言葉は関係ないんだなあと改めて感じました。
RUUNA:それが私たちの楽曲制作の力にもなっています。
MIMORI:ベトナムでもダンスレッスンで一緒に踊ったりできて嬉しかったです。私たちのことを全く知らない方にも、私たちの音楽を広められたら嬉しいですね。
RUUNA:フランスには2回行ったんですが、1回目の時に見て2回目はサイン会に来てくれた現地の方がいらっしゃったんです。言葉が伝わらない分、お互い気持ちで愛をぶつけようというのがより感じられて嬉しいです。日本でもそういう姿勢を大事にしたいと思える経験でした。
まだkolmeのこと知らないの?
──4thアルバム『Do you know kolme?』が11/20発売ですが、映像ディスクとの組み合わせで3形態での発売ですね。
RUUNA:CDが売れない時代ですが、残しておきたいと思えるものを、と意識しています。私たちもシングル配信に比べればアルバムの方が“作品”として残したいという気持ちは強いです。DLだとアカウントを変えると消えてしまいますが、盤としてあると手元に出てきた時に思い出してもらえるのが強みだと思うんです。映像も「今この時代の私たち」を残したいと思ってこういった発売になりました。
──アルバムタイトルには必ず“kolme”という名前が入っていますね。
MIMORI:やめられなくなってる感も若干あるので(笑)改めて3人で考えたんですが、やっぱり入っている方がしっくりきました。ただちょっぴり皮肉も込めて、「あなたはkolmeのことを知っている?」というタイトルに決まりました。
RUUNA:ジャケットですが、Type-A,B,Cではそれぞれ一人ずつがどーんと写っているものになっています。
MIMORI:配信画面で目立つことも意識しています。
RUUNA:ファッション誌の表紙っぽくなっているんです! 今までは見た目より音楽を聴いてほしいという思いからあまり顔を出していなかったんですが、今回は“まだ知らないの?”ということで顔を覚えてもらうためにもアピールしています。
──前アルバムとリリースが近いですが、その分意識されたこともあると思います。
RUUNA:前回は私たちがやりたい音楽を完成できた手応えがありました。じゃあなにをしよう? となったときに「1stアルバムのように作ろう」というテーマになりました。1stは、がむしゃらに走って、だけどその勢いがなんとなくまとまりのある作品になっていたと思うんです。今まで、特に前作は3人で話し合いながら全体を作り込んだんですが、今回はそれぞれのメンバーがその時に感じたことを、お互い口出しせずにそのまま曲にしていきました。
MIMORI:今年の12/30で結成5周年になるのですが、5年間の集大成になったと思います。前作あたりから自分をさらけ出すような曲も書けるようになってきて、今回は更にうまくまとめられたと思います。また、スタッフチームも入れ替わったり、他アーティストの方との共作もあったりして刺激を受けました。
RUUNA:コラボ曲では普段から歌い慣れているMIMORIのメロディーではないので苦戦もしました。特にDECO*27さんの曲はすごく速い曲なんですが、私は早口が苦手なので(笑)。自分で詞を書いたのに全然歌えなくて…。自分たちだけだったら避けることにもぶつかっていったので、楽しんでもらえると思います。
MIMORI:曲の個性がある分、曲と曲のつなぎ目も工夫しているので是非通して聴いてほしいですね。
一緒に住んでいるけど休日は全くバラバラ
──お休みのときはどう過ごされるんですか?
RUUNA:3人一緒に住んでいるんですけど、休みの日は全くバラバラです。KOUMIはよく旅行に行っていますよ。
KOUMI :一人旅が多いです。友達は現地で作ります!
RUUNA:旅行の様子を私たちはインスタとかで見るんです。
MIMORI:マスタリングとかしながらね(笑)。
KOUMI :私の分は先に終わらせてもらってるんですよ! 完成した曲を旅先で聴いて、「めっちゃいいな〜」って思ってます(笑)。
RUUNA:私は大学ラグビーが好きなのでお休みの日は一人で一日試合を見に行っています。今年のW杯がまだ見に行けていないので! 行きたいですね!
MIMORI:私は家にこもっています。最近はスプラトゥーンばっかりで、この間は7時間やってました。たまにKOUMIが飲みに誘ってくれたり、るーちゃんが遊園地に誘ってくれたりして、連れ出してくれます。
──本当に3人それぞれなんですね!
MIMORI:この3人が学校のクラスにいたら絶対友達にはならないと思います。
RUUNA:それでも一緒に今のお仕事をするには最高な関係なんですよね。
なにがあっても嫌われる心配が無い
──3人が出会ってからどれくらいになるんですか?
MIMORI:…11年?
RUUNA:…かな(笑)。小学校高学年からですが、まさかこんなに長く一緒にいることになるとは思わなかったです。
──お互いはどんな存在ですか?
RUUNA:やっぱり “家族”が一番近いと思います。なにがあっても嫌われる心配が無いというか。自分がこの二人以外の誰かと今の生活をするという画が浮かばないですね。
KOUMI :だんだん関係ができていったと思います。前は半年に一回くらい大喧嘩をしていたんですよ。今はもうあんまりしないですけど…。
RUUNA&MIMORI:しないねえ!
一同:(笑)
MIMORI:数日間、会話もしないレベルです!
RUUNA:そういう時はさりげなくマネージャーが個別にご飯に連れてってくれるんですよ。
KOUMI :懐かし〜〜(笑)。
RUUNA:今は、お互いの向き不向きを考えてやっていこうと考えられるようになったんだと思います。
面白いことが起きたらメモしてある
──ネイキッドロフトのイベントは先行視聴会になる予定ですが、イベントの意気込みをお願いします。
RUUNA:今回のアルバムは一人一人の思いが強くこもったものになっているので、直接、言葉でお伝えできるのをとても楽しみにしています! その上で曲を聴くとまた違った聴き方もできると思うので、是非ここだけの話しを聞きに来てほしいです。
MIMORI:電波に乗らない話しをしようね(笑)。曲についての話しは視聴会でしかする機会がないので、言いたいこと全部言うと思います! 飲んだり食べたりお客さんと一杯交わしながらkolmeの曲を聴けるのが楽しみです。
KOUMI :3人だけで話すので、くだけた雰囲気で面白いことも起こると思います。一緒に楽しんでいただきたいです。
MIMORI:基本的におしゃべりなんですけど、消化する機会がなくて! 面白いことが起きたらメモしたりして結構、溜まってるんですよ!
──新譜に関しては、お客さんと一緒にメンバーも初めて知る話しがありそうですね。
RUUNA:そうですね! お互いにまだ知らないこともあるような気がします!
──楽しみにしています!