お笑い芸人として活躍をするウネモトモネ(ジャパネーズ)とタケイユウスケ(真夜中クラシック)の二人。新宿・歌舞伎町RockCafeLoftにて異業種のゲストを迎え音楽を愉しみ、酔いしれる新企画「TriangleTrioThree」がこの夏、始動する。(通称:TTT)
第一夜を迎えるにあたり、まずは二人を知らない人にもどんな人柄なのか、どんな音楽をそれぞれ聴いてきたのか、そして「TriangleTrioThree」への意気込みを綴って頂きました。
この夏、新宿・歌舞伎町であなたのご来場をお待ちしております。[interview:阿佐ヶ谷ロフトAおくはらしおり Photo:TOWA]
出逢いとお互いの印象
ウネモトモネ(以下、モネ):タケイ君と初めて会ったのは、僕らがコンビで上京してきた2014年の秋頃くらいだったかと思います。実際に会う前にもSNSとかで名前は見たことあって、「真夜中クラシック」っていうお洒落なコンビ名とか、見た目の感じとか、尖ってそうな雰囲気とか、なんか芸人的な「イタさ」の部分で自分に通じるものがあるような気がして。実際に会ったら「ものすごく嫌い」か「ものすごく好き」のどっちかに成る相手なんだろうなと思ってました。
でも、実際に会ったら場当たりの時とかの挨拶も凄く丁寧で礼儀正しくって。普通は皆場当たりの点呼で名前呼ばれたら、立ち上がって「宜しくお願いしまーす。」って言うくらいなのに、タケイ君は「真夜中クラシックです、宜しくお願い致します!」ってしっかりお辞儀して言うんです。で、最初どんな会話したかとか全然覚えてないんですけど…確か僕らの東京初単独も観に来てくれて、主催ライブにも呼んでくれて。僕らの主催ライブにも出てもらって、同期で同世代っていうのも解って、いつの間にか仲良くなってました。
タケイユウスケ(以下、タケイ):一言、「いけすかねぇ奴だな」です。格好付けたコントやりやがって。世界観作りやがって。という印象で、あまり良くは思ってませんでした。それでライブなんかで一緒になっても最初の頃はあまり話さなかった気がします。だけど、モネを知っていく内に“ただコントが好きで、それを上手く表現出来なくて生きにくそうな奴なんだな”と分かってからなんだかとても好きになりました。そして話してみると良い奴だったので、“悪いヤツでいてくれよ”と思いながら仲良くなった感じです。最近、よく他の芸人から「ジャパネーズのネタ面白い」と聞くことが物凄く多くなりました。それもずっと進み続けているからだと思うし、だからこそ良いネタを作れ、人の心を動かすのかなと思います。
音楽を好きになったきっかけ
タケイ:小学生の頃クラスメートがTMレボリューションが好きで、そのカセットを借りて自分も好きになりました。親戚にお願いしてTMレボリューションの『The Force』というアルバムを買って貰い、ずっと聴いていました。ライブにガッツリ行き始めたのは高校を卒業したくらいからで、その時にポリシックスやバックホーンなどのバンドから、地元のマイナーなバンドのライブに足繁く通いました。
モネ:音楽を好きになったのは多分育った環境というか、父親が音楽好きで。ビートルズとかレッドツェッペリンとか。レコードいっぱい持ってて。姉も僕もピアノ習わせてもらってて。後、全然記憶にはないんですが、1,2歳くらいの頃、テレビで音楽が流れるとテーブルの上に上がって踊ってたらしいです。個人的な趣味としての音楽を聴くようになったのはラジオの影響が大きいと思います。高校生の時、プロ野球が凄く好きになってナイター中継聴きたいからって父親の携帯ラジオもらって、テレビのナイター中継が終わったら試合終了までラジオで中継聴いてて。で、それが終わると若者向けの音楽番組が始まってそのまま流れで聴きながら宿題とかをやってました。そこで流れてた175Rとかバンプオブチキンとかリップスライムとか。そういうので気になったのをCDショップにレンタルしに行ってMDに録音して通学中に聴いてました。
高校3年生の時、受験に失敗して浪人生活をすることになり、昼間は予備校に通って、夜は遅くまで勉強して。そんな時もラジオをずっと聴いてて、ちょうど僕が浪人生活を始めた2005年に始まった「くりぃむしちゅーのオールナイトニッポン」のエンディングで流れていた、銀杏BOYZの「夢で逢えたら」の「君に好きな人がいたら悲しいけど君を想うことがそれだけが僕のすべてなのさ」という歌詞を聴いて心を奪われて、その翌日に予備校の休み時間にCDショップへ行って「DOOR」と「君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命」を買って家に帰って聴いて、「SKOOL KILL」という曲の「休み時間に君にちょっかいをかけるサッカー部のあの野郎をぶん殴ってやりたいのさ」という歌詞を聴いて、もう僕は一生このバンドについて行こうと思いました。
普段、聴いている音楽
モネ:普段聴く音楽は銀杏BOYZの他にエレカシ、ミドリ、キノコホテルとか椎名林檎、東京事変。洋楽はほとんど聴きません。嫌いな訳では決してありません。他はお笑いのライブの客入れや出囃子で使われてて気になった曲探して聴いたりとか。あと自分が小中学生の頃に観てたアニメの曲とかも聴いてます。
タケイ:最近は昔よりあまり聴かなくなり、気になったバンドがいればユーチューブでミュージックビデオを見ています。バイト先でFMをずっと流しているので、そこで流れる曲はチェックしたりしています。ネタを書いたりする時に流すのは昔のジャズが多いです。歌詞が入ったものになると気になってしまい作業がはかどらなくなるので、インストゥルメンタルが多いです。
イベントを通して出逢ってみたい方
タケイ:とにかく普段絡めないような方とお話ができればなと思っています。それは勿論オールジャンルで、漫画家、アーティスト、アスリートなど、そういった方々を知れる機会になればと思います。
モネ:このイベントを通して、お笑い以外の業種のいろんな創り手さんと交流してみたいです。僕も一応コントや漫才書いたり、絵を描いたりしているので、一応、創り手の端くれではあるはずなのですが、それこそ音楽も人並みの知識しかないですし、本もろくすっぽ読まないし、映画もあまり見ないし、凄く中身の薄っぺらい雰囲気誤魔化し詐欺表現者なので、ちゃんと心臓から作品までしっかりと血液を注いで創ってらっしゃる、真の創り手、表現者の皆様の人生の片鱗に触れて、自分の愚かさ小ささを痛感して現実と向き合い今後の成長となる場に出来たらと思います。…とか自分のことばっかじゃなくてちゃんとお客様、ゲスト様、タケイ君が笑顔になれる時間空間にします。
イベント開催への意気込み
モネ:自発的にインプットをしてこなかった怠惰な自分にさようなら。そして音楽、物づくり、人間をもっともっと好きになれたら。
タケイ:とにかく続けていきたいです。
記念すべき第一回目の夜には、エロ、グロテスク、猟奇、スカトロ、ホラーといったサブジャンルに留まらず、人間という存在を弄り倒す人体改造や人体破壊をネタに狂気的な世界を描く、奇想漫画家・駕籠真太郎をゲストとして迎える。一体どんな一夜になるのだろうか…。前売はイープラスにて発売中。