The Firewood Projectが、SHELTERとしてもほぼ(?)前例のない昼の部2days「Holiday Face-Off」をゴールデンウィーク真っ只中に大開催!! まさかのThe Firewood Project初企画となる今回、対バンにはどちらも親交の深いCOMEBACK MY DAUGHTERSとthe band apartを迎え、バンド史上もSHELTER史上も最高の2daysになること間違いなし! [interview:川本俊・安佳夏(下北沢SHELTER)]
ちょうどいい活動ペース
──2016年の結成から早くも3年が経ったわけですが、バンドの活動のペースや雰囲気はいかがですか?
山崎(dr.):ペースはちょうどいいですね。ストレスもなく、少なくもなく。ライブも誘ってもらうのが増えたりとか。
平林(gt./vo.):最初の頃は誘ってもらってもスケジュールが合わなくて断っちゃうことが多かったりもしたけど、最近は上手く回るようになって来てありがたいですね。
山崎:僕もThe Firewood Projectを始めた頃より、やっているバンド数が若干減ったりして割ける時間が増えたっていうのもありますね。あとはギターのカズヤくんが入ったのも大きいかな。去年の7月8月頃、横浜のラーメン屋でメンバーになることが決定した覚えがあります(笑)。あれは、たかさご家だったかな…。
平林:僕はそのときいなくて、インスタ見て「あ、決まったんだ」って知りました(笑)。
──昨年の10月にはフロリダのパンクフェス『FEST』にも出演されましたが、海外での演奏やツアーはいかがでしたか?
山崎:シカゴからだんだん南下してフロリダまで移動する道中でライブを4本やって、最後フロリダで『FEST』に出て。
──海外ツアーは初めてだったんですか?
平林:このバンドでは初めてですね。音響のセッティングとかも違ったり、日本でライブする時と環境が全然違って。
山崎:そもそも会場に楽器が無いんですよ。なので、出るバンドがドラムセットから何から全部持って行くんですけど。みんな自分の機材を持ってくるっていうのが基本なんですね。どこの会場も。何もないスペースに機材を運ぶところから始まって、リハもほとんどなく。
──トラブルとかなかったですか?
山崎:全くなかったですね。強いて言うなら物販を盗まれそうになったことくらい?(笑) いわゆる珍道中みたいなのはなくて、逆に残念(笑)。
日本でできた海外のバンド仲間
──お客さんの反応はいかがでしたか?
平林:『FEST』なんかはすごくよかったですね。いろんなバンドの知り合いも見に来てくれたり。こっちが好きで聴いているようなバンドのメンバーが、お客さんの中にいて顔が見えたり。結構盛り上がってくれてたんじゃないかな。
山崎:ハジメがアメリカのバンドを日本に呼んでたりしたから、日本でできたアメリカの友達が結構いたので、そういう人たちが結構集まってくれましたね。Mock OrangeがSNSで「日本の友達が『FEST』で~時からライブやるからみんな見に行ってくれ!」って言ってくれて、それで来てくれた人とかも多かったと思う。
一人なのに何故か「lostboy『s』」
──The Firewood Projectのレーベル「Mos Tracks」では海外のバンドのリリース等も行っています。いちバンドがレーベルを持ち他のバンドを、更に海外のバンドをリリースするのは珍しいことのように思います。
山崎:ベースのハジメがアメリカのバンドを年に何回か日本に呼んでて、今回「Mos Tracks」からリリースしたWhat givesは日本流通盤がなかったので作ろうか、ということになりました。
平林:一緒にツアーするし。
──今後もレーベルのほうは積極的に動いていく予定ですか?
山崎:全然考えてないです(笑)。What givesはツアーを回るし、日本盤もなかったので作ろうか、と。ノリで、では無いですけど、あまりこの先にどんなことをやろうとかは考えてないですね。
──The Firewood Projectは海外のバンドを招いてライブをすることが多いイメージですが、もともとそういうスタイルでやろうと思っていたんですか?
平林:いや、全然。たまたまですね。ハジメが「lostboys」、一人なのに何故か「lostboy『s』」っていう名前で招聘活動をしていて、彼が呼ぶから僕等も一緒にやることが多くなってる感じですね。
山崎:そう、彼が呼んでて、その結果俺らもかなり手伝わされるという(笑)。「lostboys」の段取りが悪すぎるから、皆で助け合わないといけない…。
──では結構、「lostboys」のやりたいことがバンドの活動の基盤になってる感じなんですかね。
平林:そうですね。でもそれで楽しいし、広がっていってるし。
山崎:僕らだけだったら、あんな風にああしたいこうしたいって言わないと思うから、それはそれで引っ張ってくれてくれてる…って言うフォローを入れとく(笑)。
──皆さんそれぞれ他のバンドとの掛け持ちもしていらっしゃいますが、他のバンドとの活動の兼ね合い、スタンスの違いや、やり方の違い等、ありますか?
山崎:もうなにもかも違うよね。
平林:The Firewood Projectは自分たちで全部決めて自分たちで動いて、4人で全部やっていて、他のバンドだとスタッフがいたりレーベルとか事務所があったりとかっていうところは大きく違うかもしれないですね。
山崎:The Firewood Projectはほんとにひとりもそういう人がいないので、全部自分たちで好きなようにできるんですよね。
平林:DIYじゃないですけど、やってる感は強いですね。
──オトナがひとりもついてないってことですね。
平林:そうですね、まあみんな大人ではあるんですけどね…。
山崎:大きいこどもが4人でやってるんですよ(笑)。
──プレイ面では意識して変えている部分とかはあったりするんですか?
山崎:やっぱり歌う人が違うと全然違いますからね。
平林:例えば僕はHUSKING BEEの方だとギター専門っていう意識でやってるけど、The Firewood Projectは歌なので、その辺も全然違いますね。
山崎:口で説明するとなんとも言いづらいけど…でも全然違います。うん…同じギターでも弾く人によって違うから、合わせ方は変わってきますね…もう、めちゃくちゃ全然違う、くらいしか言えない(笑)。でも、それが楽しいですね。The Firewood Projectで言えば気遣いの多い人が多いからやりやすい。ラクと言えばラクだし、ハジメがうるせーといえばうるせーし(笑)。
平林:こういう風にしたいっていうイメージがいろいろあるんでしょうね(笑)。
山崎:僕の場合famだとあいてる期間があったりもしたけど、僕らはHUSKING BEEでもやってたから、一緒に演奏してる時間が3人は長いからなんとなくやっても合うのがラクだっていうのはあるかもしれないですね。
平林:The Firewood Projectが一番やりたいことできてるかもしれないですね。メンバー同士の好みも合うし、プレイヤーとしてのスキルも音の作り方も共通してる所が多いので、曲になっていくのは早いです。そういう所が、作ってて楽しいですね。
まさかの初企画
──5月にSHELTER昼の部2days『Holiday Face-Off』を開催します。日本のバンドだけの企画ってやったことあるんですか?
平林:企画をやること自体が初めてですね。
山崎:レコ発のツアーはしたけど、タイトルからなにから考えるような、イベントを打とうみたいなのは初めてですね。
──じゃあ、ある意味初企画となるわけですね。対バンにはCOMEBACK MY DAUGHTERSとthe band apartということで。付き合いは長いと思いますが最初からこの2バンドを呼ぶと決めていたのでしょうか?
山崎:2daysをやるって決まって、最初に誘いたいなと思い浮かんだ2バンドが出てくれることになったので、マジ感謝ですね。ツーマンで、2日でやりたいな、そしたらその2バンドだなってみんなで話してて。もともと昼の部やりたいなっていう話からですね。
──昼の部2daysはもしかしたらSHELTERでも初めてかもしれないですね。
山崎:ハジメが言い出したんだったかな。2daysにするとちょっとよりイベントぽくなるじゃん?(笑) フェス感(笑)。何なら1日目の夜にもう1本アコースティックのイベントでも打つかって話もしてたんだけど、さすがにしんどいかってなって。どうせ飲んでへろへろになってるだろうし。
──昼の部に出てるバンドがよく「次は夜に出たい」って言ってるのを聞く気がしますが、昼の部、いいですか?(笑)
山崎:朝ちょっと早いけど、その分ゆとりはあるし。
平林:終わって外に出たら明るい! っていうのが新鮮ですね。
山崎:終わった後飲めるし(笑)。終電で帰るんで…って言えないし、共演の人も(笑)。何時間あると思ってんすかって(笑)。