新宿ロフトBARステージ出演から早5年。紆余曲折しながら、いつもクレ山らしさを追求しフロアを笑顔で溢せる5人組ロックバンド「CRAZY WEST MOUNTAIN」がweb Rooftopに初登場。エンタメ要素を交えたエネルギッシュなライブを見る度にいつも元気を貰います。
悩み抜いた今年上半期を経てからのクレ山はどう進化を遂げて行くのか。着実な歩みを見せる彼らに色んな角度から話を伺いました。
【Interview:樋口寛子(新宿ロフト )】
あらゆる笑顔がフロアに溢れたら良いなと思い活動していて(鶴岡)
ー読者の方に向けて自分たちのバンド紹介をするとしたらどんな風に紹介しますか?
鶴岡(Vo):僕らのライブはお客さんを笑顔にするというのがあって。かっこ良いライブを見ても笑ってしまうし、ジーンとしても笑ってしまうし、面白い事を言っても笑ってしまう。あらゆる笑顔がフロアに溢れたら良いなと思い活動していて、皆さんの次の日をより楽しい1日にするといった、明日ありきのバンドです。
前田(Gt):ただ面白いだけだとダサくなってしまうので、僕らの中のバランスを一番大事にしていますね。
ーCRAZY WEST MOUNTAINを結成してからどのくらい経つのでしょうか?
鶴岡:もう10年以上経ちますね。ベースの西山ともう一人のギターのレイと前田が中学生の時にバンドを組んだことから始まりました。
前田:文化祭の催しでバンドができることになり、モテたいと思い始めました(笑)。
鶴岡:バンド結成5年目の頃と今を比べても全くの別物ですね。めちゃくちゃ色物だった時期もあったし、ゴリゴリのミクスチャーロックの時期もあったし。その頃はお客さんを笑顔にするとかは微塵も考えてなかったですね(笑)。
前田:全く考えてなかったよね。僕らが楽しければ良いみたいな感じでした(笑)。
ーお客さんを笑顔にさせたいと思った心境の変化は何がきっかけだったのでしょうか?
鶴岡:4年前頃に「CWMのテーマ」という曲ができたことがきっかけでした。奇跡的に生まれた曲で、それまでには考えられないようななユーモラスな曲になって。その曲を演奏した途端にお客さんの表情が変わりまして、相手が笑顔になると自分たちも気持ちが良いということを、恥ずかしながらもその時ようやく気づきました。
ー最近のバンドの近況はどんな感じでしょうか?
鶴岡:去年は“学校”をテーマにした自主企画「クレイジーアカデミー」を年間で開催していました。自主企画を盛り上げる為に活動を盛り上げていこう! という昨年があって。今年は疎かになっていた制作に重きを置き、自分たちを世に打ち出す良い曲は何だろう、僕らの強みは何だろうということをとことん考えながら活動しています。僕たちがこれから行くのはどこなのだろうと楽しみながら日々話し合っていますね。
ーメインストリームで活躍している同世代のバンドも多く見受けられる中、皆さんの場合はコツコツと着実な活動をしている印象があります。
鶴岡:筋力をつけている感じですね(笑)。じっくりと焦らずに先を見ているイメージです。
前田:自分たちの芯をしっかりと突き詰めている人が強いだろうなと思います。
鶴岡:長生きするタイプのバンドになりたいので、その為の土台をしっかり作りたいですね。
超えなきゃいけない壁みたいなものを教えてくれたのはロフトでしたね(前田)
ー皆さんが初めて新宿ロフトに出演した時のことは覚えていますか?
前田:凄く覚えています。憧れのライブハウスだったので、お話を頂いた時は「僕らロフトでライブができるんだ」という気持ちでした。当時は僕たちが楽しければ良いみたいな気持ちでやってしまっていたのですが、そんな調子でいざライブをやったら、お客さんに全く響いていなくて。僕たちは凄く楽しかったのにお客さんはポカーンとしているし、これは一体何なのだろうって(笑)。
ーそのライブはどのくらい前の話になるのでしょうか?
前田:5年くらい前ですかね。気持ち良く演奏したのに誰にも響いていないという。何だこの壁は? と(笑)。超えなきゃいけない壁みたいなものを教えてくれたのはロフトでしたね。
ー以降、何度も新宿ロフトに出演して頂いていますが、中でも印象に残っている公演はありますか?
前田:ロフトBARで開催した自主企画「CRAZY BAR」のでのワンマンライブですね。
鶴岡:ワンマンライブをやるぞ! と大々的に言って開催したのはあのライブが初でした。ロフトBARステージは、明らかにバンドの筋力を高めてくれますよね。BARステージではPAや照明の力を借りずに殆ど丸裸の状態でライブをやらないといけないので、今やっている路上ライブはその時のライブ経験が生きていますね。あの時のロフトBARステージのライブ経験はかけがえのないものになりました(笑)。
ー個人的にはBARステージで見る皆さんのライブは印象的です。
前田:その時のBARステージでのイベントでは、僕らなりの遊び心を取り入れましたね。
ーホールステージにはどんな印象がありますか?
鶴岡:自分たちの丸裸の状態を磨いた状態で、ホールでライブをすると面白い感覚があって。BARステージでのライブで基礎をやって、それをちゃんと大きくしたというステップを作れたのが良かったです。俺たちの活動の方針であるコツコツやるイメージともハマっていますしね。
前田:BARステージでは良いライブができている時が多かったかもしれません。次はホールでちゃんと結果を残していくのが目標の1つでありますね。
ー皆さんにとってライブとはどんなものでしょうか。
前田:ライブが面白いのは同じものを何回もできない所ですね。その日の空気によってライブが毎回違う。山下達郎さんが「ライブは生き物です」と言っていたのですが、まさにそうだなと思います。僕たちが人を笑顔にさせられたらなという軸を置いて楽しいライブが出来たらなと思います。
鶴岡:同じライブは二度と出来ないのがライブだと思うので、イベントによって戦い方を変えないといけなくて。毎回セットリストも戦い方を変えて、MCも一度も同じ話をしたことがない。その日のライブはその日しかないし、その日のお客さんはその日しかない。同じことは絶対に出来ないから、そういった意味でも7月の新宿ロフトの夏祭りも8/11の僕らの企画も全く別のものをやりますというのが僕らのライブなので、どちらに来ても全く別のものが楽しめると思います。「見逃した!」と言ってもらえるくらい、毎回違うCRAZY WEST MOUNTAINをモットーに活動していますね。
前田:そう考えると毎回見てくれているお客さんにも初めて見るお客さんにも楽しんでもらえるという。どちらにも楽しんでもらえたらというのをモットーに活動をしている所はありますね。
お客さんを笑顔にする、明日があるという事を再発見できたことが自分の中でかなり大きかったですね(鶴岡)
ー今年の上半期はバンドにとってどんなものになりましたか?
鶴岡:3月から5月に掛けて開催した3ヶ月連続の3マン企画で、毎回新曲を1曲ずつ披露していました。自分たちの楽曲やライブの良さをもう一度見直さないといけないというような時期でもありましたね。3ヶ月のマンスリーライブではそれぞれ違う形で得るものがあって、あれこれ悩んだ結果、一皮向けた状態で僕ららしさに戻ってこれたのは良かったです。お客さんを笑顔にする、明日があるということを再発見出来た事が自分の中でかなり大きかったですね。
前田:バンドの芯が太くなってきましたね。自分たちが求めているものを再認識したかのような上半期でした。
鶴岡:制作の方もようやく手応えのあるものが出来始めていて。これを下半期でドカンとやってやるぞ! という意気込みがありますね。
ー今後はどのようにに活動していきたいですか?
前田:上半期は僕たちのやりたいことはなんだろうと制作を通して考えてきたので、それをみんなに聴いてもらいたいですね。
鶴岡:今の僕らが見れるのはライブしかないので、ひと昔前のクレ山を刷新して、今の僕らを知らない人にも届けたいです。1回見たことがある人にも今の僕らを1回届ける。ライブハウスに来てもらって、みんなに合格印を押してもらい、またライブに来てもらうという動きをして新しい僕らを世間に広めたいですね。
ー7/27「新宿ロフトの夏祭り」ではレベルアップしたライブを見せてもらえそうですか?
鶴岡:それは間違いないですね。CRAZY WEST MONTAINはどんどん良くなることで有名ですから(笑)。見れば見るほど良くなるという。
その日来てくれたお客さんに「僕らが1番良かった」と言ってもらえるようなライブがしたいです(前田)
ー「新宿ロフトの夏祭り」の出演に続き、8/11には主催企画がありますが、この企画どんな内容でしょうか。
鶴岡:先日出演者が解禁になったのですが、HERE、MINAMIS、RAMELLSと全部、自分たちが好きなバンドに出演して頂きます。
前田:ジャンルは違うのですが、僕らがカッコ良いと思うものを企画を通して聴いてもらえたら。
鶴岡:またイベントで山の日を祝えたらというのがありまして(笑)。山の日を祝うということで出演者の皆さんと一致団結が取れているんですよ。お祝いムードで開催するので、めちゃくちゃ楽しいムードになることは間違いないです。
前田:僕らなりの遊び方ができたら良いですね。
鶴岡:誰よりも先に一番山の日を祝っているバンドです (笑)。
ーでは最後に、7/27にある「新宿ロフトの夏祭り」と8/11にあるクレ山企画に向けた意気込みを聞かせてください
前田:「新宿ロフトの夏祭り」に関しては、同世代で頑張っているバンドが多く出ているので、誰よりも一番良いライブをしたいですね。ライブは一番活動の軸ではあるので、その日来てくれたお客さんに「僕らが1番良かった」と言ってもらえるようなライブがしたいです。
鶴岡:ロフトに出演するのは半年以上振りなので、半年の成果を見せたいし、「新宿ロフトの夏祭り」は例年大好きなイベントなので、この企画でのライブのやったるぜ感は、出演するバンドの中では一番大きい気がします。その日しか見る事の出来ないライブをする自信があります。その日のライブで気に入ってもらえたら、8/11の僕らの企画で全く違うライブを見る事が出来るから、願わくは皆さんにはどちらのライブにも足を運んでもらいたいたいですね。それにはまずは騙されたと思って見てもらえたらと思います(笑)。