"ピンク歌謡界最後のカリスマ"ことリバーシブル吉岡が、今年の8月31日をもって、その活動を休止する。
「なぜ活動休止を?」そう思ったロフトプラスワンウエストは、リバーシブル吉岡と親交のある佐伯 誠之助とクリトリック・リスに声をかけ、3人による座談会を実施することにした。
三者三様それぞれの音楽と下ネタを突き詰めた同士による鼎談は、去るリバーシブル吉岡を想い、しんみりと進行......しませんでした。(interview:宮武 孝至/平松 克規[Loft PlusOne West])
“関西の変態御三家”、その互いの出会いとは?
——お三方は、“関西の変態御三家”みたいな括りでまとめられますよね。
クリトリック・リス(以下:クリ):そのまとめられ方も、SOCORE FACTORYのカサゴさんが、1人で言うてるだけで、実はあんまり言うてる人いないんですよね。
リバーシブル吉岡(以下:吉岡):カサゴさんか、リトマネン(・スケベッチ・オナゴスキー)さんかね。
佐伯 誠之助(以下:佐伯):そうそうそう。一緒になることもほぼ無いし。
吉岡:結構お客さんがかぶってると思われがちなんですけど、観に来てる人も全然違うんです。3人揃ったらスゴいみたいな感じになるけど、揃ったら普段よりも動員ないですから。
——あ、そうなんですか(笑)。
クリ:ただ、やっぱり関西のアンダーグラウンドで、10年以上も1人でやってて、なおかつ下ネタって切り口になるとなかなか限られてくるよね。
吉岡:みんなドンドンいなくなって、結局残ってる人間が我々っていう。
——みなさん、活動歴はどれくらいになるんですか?
クリ:今年の末で12年目になるかな……。
吉岡:ボクは今年で15年です。佐伯さんは……。
佐伯:1997年からなんで、20年です。
——お互いを認識した時のことを覚えてますか?
吉岡:ボク、佐伯さんと初めて会ったのは、「NOON+CAFÉ」のDJイベントやと思うんです。
佐伯:たぶん8年前くらい……。
吉岡:朝の5時くらいに、1番隅のステージで、お客さんの送り出しBGMをやってました。
佐伯:ムスっとしてたよね。あの時のリバ様。
吉岡:ムスっとっていうか、眠かったんですよ(笑)。スギムさん(クリトリック・リスの愛称)と初めて会ったのは、「F.M.W.(難波ロケッツで行われていたイベント)」やと思うんです。たぶん5、6年前……。
クリ:あー、じゃあ意外に知り合って浅いね。
吉岡:スギムさんがフロアステージで、裸になってキーボードを燃やしてました。
クリ:……覚えてないなぁ。
——え? 覚えてないんですか?
佐伯:それ覚えてないって、狂人やん。ただの。
吉岡:その時、嫁もおったんですけど、嫁が怖がってたって記憶しかないです。
クリ:いや、オレは「Namba BEARS」から出てきてオシリペンペンズとか見てたから、初めの頃は、過激だったりハプニング起こさなアカン、って使命感があったんですよ。
佐伯:確かにねー。
吉岡:それでキーボードを燃やしたんですね。
クリ:まぁ、燃やしたんやろね(笑)。
——スギムさん、5年くらい前のタワレコのインストアで、裸でエレベーターに乗ったりしてたんですよね。
クリ:あれも加茂さん(クリトリック・リスのマネージャー)が、オレのWikipediaに誇張して書いてるんですよ。
吉岡:あ、事実とは違うと。
クリ:……まぁ、ほぼそうやねんけど。
吉岡:合ってるんやないスか(笑)。
クリ:いや、「あれによってタワレコの人がクビになった」とか書いてあんねんけど、そこまでにはなってないですよ。辞めたは辞めたけど、オレがそんなことする前から、その人は辞めるって決めとったんです。
——じゃあ、最近はもう落ち着いていると……。
クリ:……今年の2月くらいに、(心斎橋)サンホールで小便しましたね。
——つい最近じゃないですか(笑)。
吉岡:それ、何のイベントですか?
クリ:タワレコのイベント。
吉岡:絶対あきませんやん(笑)。