結成32周年。32年という半端な時期(笑) も手を抜かずに面白いことを作り出していくニューロティカ。32周年の目玉、9月25日に新宿アルタ前にてフリーライヴを敢行! 「アルタdeニューロティカ」プロジェクト進行中! そしてKATARUは50才を迎え、新宿ロフトは40周年。インタビューでは思わぬ未来の話も飛び出して。いやぁ、面白いバンドです。(interview:遠藤妙子)
楽しいことを人と共有したい、お菓子屋ならではのサービス精神
ー結成30周年は映画『あっちゃん』を作り、31周年は『あっちゃん』が公開され。そして32周年の今年は?
ATSUSHI:まずね、PUNK ROCK FESTIVALって題したワンマン・ツアーをやったのね。ラフィンとかガーゼとかジュンスカとか、一緒にライヴハウスで戦ってきたバンドの楽曲を俺達でやろうと。前半がカバーで後半がニューロティカの曲っていう。岡山のペパーランドでやったとき、アイドルパンチの次郎ちゃんが、「こんなことできるの、ニューロティカだけですよ」って喜んでたよ。
KATARU:そう言われて喜んでたのはあっちゃんでしょ(笑)。お客さんも喜んでくれてたんじゃないかな。同世代は特に。
JAMES:でもファイナルで俺の地元に行ったんですけど、俺の同級生はポカーンとしてた(笑)。
NABO:世代の差だねぇ(笑)。
ー27才ですもんね。ロティカ世代のバンドは知らないか。
JAMES:同級生はみんなエグザイルですよ(笑)。でも福岡生まれなんで、俺はルースターズが好きだったんです。そこからミッシェルガンエレファントとか。
ATSUSHI:それから?
JAMES:ブランキ―とか。
ATSUSHI:その次は?
JAMES:なんだろうな~(笑)。ニューロティカは正直ガキの俺にはピンとこなくて(笑)。こっち来てからライヴ見て話して好きになりました(笑)。
NABO:JAMESはちゃんとツッコミ入れるからね。あっちゃんがなんだかわかんなくなって喋れなくなると、ちゃんと突っ込む(笑)。
ーしかしいきなり30年以上やってるバンドに入るのも….
KATARU:絶対イヤだよね(笑)。
JAMES:でもプレッシャーはなかったですね。
ATSUSHI:たいした奴だとは思ってなかったんでしょ(笑)。
ーで、32周年の目玉として新宿アルタ前でフリーライヴをやるんですね! 私達の世代には80年代半ばの、ラフィンのソノシートばら撒きライヴ、キャプテンレコード発足記念ライヴ「好きよ!!キャプテン」と、ある意味、聖地ですよね。
KATARU:俺、あそこに立ってないんですよ。あそこで約30年前にバーンとやってたのに、そういうシーンの中に居ながら出てないっていうのがね。そりゃ、やりたいじゃないですか。
ATSUSHI:俺もやりたいってずっと思って。あと「フリーライヴ」をやりたいなぁって。それってたぶんお菓子屋ならではのサービス精神で。そういうのは俺の体の中のDNAが。
JAMES:ベイスターズが(笑)。
ー自分達が楽しいことを人と共有したいっていうのがニューロティカですもんね。
ATSUSHI:俺がバンドやってる理由はそこだけかも。あとニューロティカでもできるんだから俺もやろうって思ってもらえたら嬉しい。映画『あっちゃん』も今回のアルタ前もクラウドファンディングでやってるんだけど、クラウドファンディングのノウハウも教えられるし。
KATARU:あっちゃん、聞かれても答えられないくせに(笑)。
ATSUSHI:まぁ、いわゆるパイオニアってやつ? いつでもどこでもパイオニアだから(笑)。
ー投資を募るクラウドファンディングはどうですか?
ATSUSHI:当然、最初はどのぐらいかかるかって予算出して、その後のライヴでペイするか、赤字でやるかって考えてたんだけど…、
NABO:そこで終わるんじゃなく、来年も八王子でフリーライヴをやろうって考えてて。そこに繋げるためっていうのもあってクラウドファンディングでやろうと。でも批判もあるんですよ、人から金募るのかって。勿論、応援してくれる人もたくさんいて。
ATSUSHI:応援のパワーのほうが凄いよね。映画の時もそうだったけど。
ーそうか、批判もあるのか。でも自分達の力で活動しているインディーズバンドなんだから、そのやり方の一つですよね。
NABO:自分達でやっている、そこは胸張って言いますよ。
ー投資した人も、自分も参加してるってことで期待度も高まるだろうし。
JAMES:集めて集まるものじゃないですしね。それがロティカの凄いとこだと思います。
KATARU:アルタ前で観たいからっていう人と、観に行けないけどやらせてあげたいって人と…。
NABO:観に行けなくても投資してくれるっていうのは凄いなと。お金が増えるたびに使命感というか、責任は凄い感じて。
ーニューロティカって身近な存在でありながら、夢をちゃんと具現化してるバンドですからね。
ATSUSHI:パンク版AKBみたいなものですよね(笑)。
ーTシャツとかグッズも作ってるし。企画からデザインから全てやってるわけですもんね。
NABO:だから例えばメジャーに切られたから解散って発想にはならないですからね。そんなことで解散しない。まぁ、メジャーじゃないですけど(笑)。
ーアルタ前はニューロティカを知らない人もいるわけで。
KATARU:通りすがりに見てもらいたいですよね。とりあえずピエロが歌ってたら「なんだなんだ?」ってなるじゃないですか。
ー楽しみだなぁ。意気込みは?
NABO:凄いハッスルすると思うし、ライヴに関しては全然問題ないと思います。ただね、あっちゃんが緊張しちゃうだろうから、それだけが心配(笑)。
ATSUSHI:そりゃ緊張するよ! しないわけないじゃん! (笑)。
KATARU:そんな自慢気に「緊張するよ!」って言われても(笑)。