Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビューザ・マックショウ(Rooftop2014年11月号)

3コードでかき鳴らせ! 3分間の“Hot”な極上ロックンロール!
3人のアイドルがすべてを懸けた昭和89年型メリケン加州録音盤、堂々の完成!

2014.11.01

マックショウにはまだまだやれることがある

──マックショウの音楽を居酒屋のメニューで言えば、たとえばチーズの味がする豆腐の味噌漬けみたいなものなんですかね。つきだしとしてすぐに出てくるけど、味の仕込みはちゃんとしてあるみたいな。
KOZZY:そういうのに近いかもね。簡単に作れて美味いものって言うか。それがカップ麺とかレトルトのカレーに日本人の偉大さを感じる部分とつながるんだろうね。
──それにしても、結成から12年が経ってもなお奏でられるロックンロールがどんどんシンプルの極みを行っているのは凄いですよね。ここまで来たのにまだ削ぎ落とせる部分があるのか!? っていう。
KOZZY:それは僕も思う。『狂騒天国』を作る前はもうこれ以上何も作れないんじゃないかと思ってたけど、マックショウにはまだまだやれることがあるってことなんだよね。今後ますますシンプルにやっていくためには、メンバー各自の技量がもっと重要になってくるんじゃないかな。ミックスもやってる僕からすると、トミーのベースなんてまるで機械みたいに的確な動きだなと思うし、もはや粉を作る職人さんの域に達してるよね(笑)。
──マックショウにはそういう職人気質なところもありますけど、今回のアルバムのキーワードでもある“Hot”でエモーショナルな部分もちゃんとあるじゃないですか。決して予定調和にはならない部分が。
KOZZY:そこはまだ技術的に上手くなれてないのがいいんだろうね。ちょっと前につんのめったりするところは変わってないし、それはバンドの性格なんだと思う。3人とも器用なスタジオ・ミュージシャンみたいなタイプじゃないのが功を奏してるんじゃないかな。
──久々にコルツとして活動してみて、マックショウのクイックな駆動力の良さを改めて実感したところはありますか。
KOZZY:あるね。コルツとマックショウ、両方あるバランスがいいんだと思う。きっと僕らのお客さんも同じなんじゃないかな。それに加えて僕にはソロのプロジェクトもあって、年末から来年にかけて仕込みをしようと考えてるんだけどね。コルツは歴史もあるからハードルが高いし、ホントにいいものを作れる環境が整わないと新作は作れないんだよ。まずメンバーのスケジュール調整だけで一苦労だしさ(笑)。
──この『スリー・ホット・ミニッツ』を作り上げたことで見えた課題とはどんなことですか。
KOZZY:3分間のロックンロールをクイックに作り上げるって指針が出来た以上、今度は発売が遅れないようにクイックな制作を目指したいね(笑)。今回分かったのは、「3分間の“Hot”なロックンロールをやるだけで充分なんだ」って胸を張って言うには相当な努力や研究が必要だってこと。それは今まで何となくできてたことなんだけど、ちゃんと裏付けをしてやるには演奏や録音の高い技術が必要だし、自分たちの精神状態の持って行き方にも配慮してパッケージ作りをしなくちゃいけない。だからこの先は実践あるのみだよね。新曲をライブ・レコーディングするのもいいなと思うし、通常通りスタジオで録るにも、今の時代を反映したエッジの効いたことをやれるような気がしてる。
──たとえば?
KOZZY:今はアナログ盤が復活の兆しにある一方で、高音質なハイレゾ音源の配信もできるじゃない? 今度僕らもやってみるんだけど。そのハイレゾ配信で勘違いしちゃいけないのは、どの部分を高音質で聴かせるか? ってことなんだよ。モノによっちゃ、高音や低音が普通よりも出てるだけってこともあるだろうし、僕が高音質で聴きたいのはスタジオの鳴りや臨場感なんだよね。どんな位置に立って演奏してたんだろう? っていうのが分かるようなさ。キャロルの『GOOD-BYE CAROL』ってレコードのA面を聴いてると、バスドラがキコキコキコ…って音がしてるわけ。ペダルに油を差したほうがいいんじゃない? みたいなさ(笑)。あの音はレコードでしか聴こえないんだよね。CDはノイズを取っちゃうから聴こえない。細かいことだけど、そういう臨場感のある音が僕は好きなんだよ。ビートルズでも話し声や咳き込んだ声が聴こえたりするでしょ? まぁ、そんなところまで聴いて一体何になるんだ? って感じだけど(笑)、マックショウはそういう音の臨場感にこだわっていきたいんだよね。
 

 

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Three Hot Minutes 〜3人はアイドル〜


2014年11月12日(水)発売
【Special Edition】
FAMC-150
価格:5,000円+税
*DVD『Three Hot Macks!』(約83分)+CD(全13曲収録)
*約83分の最新映像・LIVE&レコーディングドキュメント(DVD)をフィーチャーし、新作(CD)をパッケージした特別永久保存盤。
【通常盤】FAMC-151/価格:2,700円+税 *CDのみ(全13曲収録)
*通常盤とSPECIAL EDITIONのCD音源は、同じ収録内容となります。
発売・販売:株式会社 KADOKAWA メディアファクトリー
Released by B.A.D RECORDS UNITED

amazonで購入

(収録曲)
【CD】※SPECIAL EDITION、通常盤 共通 全13曲収録
01. スリー・ホット・ミニッツ(インストゥルメンタル)
02. ノーバディ・ガール
03. 恋のワンウェイ・ドライブ
04. あの娘はバタフライ
05. 今夜はリーヴ・ミー
06. グロリア
07. いかしたスキニー・タイト
08. リメンバー・ユー
09. ティミー
10. 彼女はナンバー・ワン
11. 恋はハンキー・パンキー
12. DRIVE ME CRAZY
13. ラスト・ウィークエンド
【SPEIAL EDITION】DVD「Three Hot Macks!」
昭和八十九年四月十三日キネマ倶楽部でのベスト・ライヴ映像を9曲収録し、カメラが追ったロサンゼルスでのレコーディング、オフ・ショットも含む映像を収録(約83min)。
<収録内容>
★“THE MACKSHOW LIVE AT TOKYO KINEMA CLUB '89.4.13”
01. OPENING 〜狂騒天国
02. 恋のモーターサイクル・アイズ
03. 彼女はフィールグッド
04. DRIVE ME CRAZY
05. 派手にやれ!
06. 不思議
07. セドリック
08. リンカーン・コンチネンタル
09. 恋のスピードウェイ
★“THREE HOT MACKS! THE MACKSHOW IN CAL”(レコーディング・ドキュメント)
恋のワンウェイ・ドライブ/いかしたスキニー・タイト/ラスト・ウィークエンド 他を収録

LIVE INFOライブ情報

ザ・マックショウ「スリー・ホット・ミニッツ」発売記念全国ツアー
「スリー・ホット・マックス’89」
 
スリー・ホット・マックス IN 富山
★昭和八十九年十一月八日(土)富山SUMMER KNIGHT
18:30/19:30 3,800円/4,300円(DRINK代別)
問い合わせ:サマーナイト 076-492-0999
 
スリー・ホット・マックス IN 福知山
★昭和八十九年十一月十六日(日)京都・福知山SOUND RAT
18:00/19:00 3,800円/4,300円(DRINK代別)
問い合わせ:サウンドラット 0773-27-2260
 
スリー・ホット・マックス IN 滋賀
★昭和八十九年十一月二十二日(土)滋賀・守山BLUE
18:00/19:00 3,800円/4,300円(DRINK代別)
問い合わせ:ブルー 077-582-1536
 
スリー・ホット・マックス IN 下北
★昭和八十九年十一月二十三日(日)東京・下北沢ガーデン
18:00/19:00 4,000円/4,500円(DRINK代別)
問い合わせ:ガーデン 03-3410-3431
 
スリー・ホット・マックス IN 鹿児島
★昭和八十九年十一月二十八日(金)鹿児島SRホール
*詳細未定
問い合わせ:SRホール 099-227-0337
 
スリー・ホット・マックス IN 唐津
★昭和八十九年十一月二十九日(土)佐賀・唐津RUSH
18:00/19:00 3,800円/4,300円(DRINK代別)
問い合わせ:ジュリア 090-4344-2016/脇山住建 090-8764-1969
 
スリー・ホット・マックス IN 宇部
★昭和八十九年十一月三十日(日)山口・宇部ZANCRO BLUES
18:00/19:00 3,800円/4,300円(DRINK代別)
問い合わせ:ザンクロブルース 0836-35-5066
 
スリー・ホット・マックス IN 枚方
★昭和八十九年十二月六日(土)大阪・枚方Shing hall
18:00/18:30 3,800円/4,300円(DRINK代別)
オープニング:SHAMALAMA
問い合わせ:シャイング ホール 072-857-9911
 
スリー・ホット・マックス IN 吉良
★昭和八十九年十二月二十日(土)愛知・吉良ロデオ
18:30/19:30 4,500円(DRINK代別)
問い合わせ:楽家商会 0533-67-9009
 
*その他、来春まで各地方続々追加中! お楽しみに!
 
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