体育1の主演女優と監督が作ったアクション映画!
西村:しょこたんどうでした?
井口:すごい協力的にやってもらいましたね。中川さんの夢はゾンビになるか食われるか爆死するからしいんですよ(笑)。西村さんの作品にもすごく合うと思います。
西村:爆死したいんだ。
井口:うん。「ドMなんで殺されたいです」って言ってました(笑)。「ゾンビ役もずっとやりたかったんですけどなかなかやれなかった」って。すごく寛容でしたよ。
西村:アクションはどうでした?
井口:最初はアクションシーンを多く書いてなかったんですよ。でも中川さんと話しているうちにアクションやりたいって言って下さって。衣装合わせの時にも「あたしいつもこれ持ってるんですよ」って言ってピンクのヌンチャクを出してくれて(笑)。「家でセロハンテープとボアを使って自分で作ってるんですよ(笑)」って。
——中川さんは、ジャッキー・チェンとか好きなんでしたっけ?
井口:そうそう(笑)。CMに一緒に出て感激していました。今回『ヌイグルマーZ』に出てもらっている武田梨奈さんとも「初めてジャッキー・チェンの話を出来る女子に出逢えた」って言ってましたよ(笑)。
西村:それは完全に合いますね(笑)。
井口:たまたまオーケンさんと3人一緒にいる機会があった時も、ヌンチャク会議みたいな話をしていて(笑)。ヌンチャクって撮影とかで渡されたりするんですけど、オーケンさんが「ヌンチャクって誰のでもいいって訳じゃないんだよね(笑)」って、マイヌンチャクじゃないと使い方がわからなくなるらしいんですよ。そしたら、みんな「そうそう」って同意してて(笑)。
——中川さんも運動神経は良いんですか?
井口:中川さんは、高校生までずっと体育1らしいんですけど、僕も中・高は体育1だったんで、『ヌイグルマーZ』は体育1の主演女優と監督が作ったアクション映画なんですよ(笑)。運動能力0の人達が作ったアクション映画っていうところが新しいんじゃないかと(笑)。
——お2人は、毎回、新しい事にチャレンジされていますよね。毎作ハードルが上がって来ているように見えるんですが?
井口:それはそうですよね〜。僕は一般的なものの中にジャンル的な事をいれていく挑戦をしていきたいな〜と思っているんですよね。10代の女の子的なものの中に、自分達が今までやってきた事をダマシダマシ入れていったり。まだ内容は言えないんですがこの後撮った作品でも、原作もすごく有名で10代の男の子女の子が観るような内容のものなんですけど、原作にない、首がもげたり、腕がとんだり、いろいろしてます。
西村:あれはカットされないの?
井口:そのまんま入るっぽいですよ。親子愛とかを入れたりしているんで、食べにくい苦手な食べ物を細かく切っていったら食べやすくなるんじゃないかなと思って(笑)。
——ピーマン入ってたんだみたいな(笑)。
井口:西村さんは今後の野望みたいなものはないんですか?
西村:野望は特にないんだけど、僕はずっとアクションばかり撮ってきたんですけど、文芸作みたいなものがやりたいんですよ。井口さんやってるじゃないですか「卍まんじ」とか。ああいうのやりたいなと思っているんですよね。
井口:昔の戦前戦後の作品っておかしいやつばかりじゃないですか。あの辺の作品を今、映像化するとすごいシュールで、デビット・リンチを超えるようなものになるはずなんだよな〜って思う事はよくありますけどね。
——お2人の今後の活躍にも期待しています!!