同世代バンドのグルーブがようやく生まれてきた
── 最近みなさんの年代(25歳・26歳ぐらい)の活動が目立っている感じがすごくしていますが、実感としてありますか?
河内:10代後半でバンドを組んで、6〜7年活動を続けてきてちょうど良い年齢ということなんでしょうね。
ショウダ:僕らが19とか20ぐらいの時ってぽっと出がいなくて、みんな苦労して生き残ってるバンドが多いんです。
伊井:このぐらいの年齢になると、所属していた事務所を辞めたりメジャーじゃなくなったりといろいろあるんですけど、それでも頑張ってやっていこうというバンドだから息が長いというか。
河内:それにまわりのバンドとのグルーヴも出てきたんです。一緒に頑張ろうぜってという空気感もあるんじゃないかと思います。
── 20歳とか21歳の頃って一緒に頑張ろうというよりは、俺らは俺らでやってますから、という年齢だったりしますからね。
河内:河内:つんけんしてましたよね。
伊井:SUPER BEAVERは今は一緒にライブをやってますけど、19歳ぐらいの時に出会って打ち解けたのが23歳ぐらい。対バンをそんなにしてなかったのもありますけど、それまで全然話したことがなかった。ひさしぶりに会って話していくうちにお互いわかりあえるところはありましたね。
仲道:考えてることが近かったりとか。
ショウダ:cinema staffも19歳ぐらいで出会ってるんです。
河内:“TEENS' MUSIC FESTIVAL”というのがあって。
ショウダ:僕たちが出た2006年の時はSUPER BEAVERが優勝したんですけど、阿部真央とか、cinema staffとかまきちゃんぐとかが出演していて。
河内:cinema staffとはその時から仲が良いんですけど…。
ショウダ:SUPER BEAVERとはそんなに仲良くなれず…(苦笑)。
伊井:やり合ってる感じはありましたね。
── 自分たちの世代がさらに下の世代を引っぱっていこうという感じはありますか?
伊井:まだないですね。
河内:大きなレーベルに入っているバンドも多くて、アドバイスは出来るかもしれないけれど、こっちから「頑張ろうぜ」なんて言えないですよ。
ショウダ:どっちかと言うと、グドモ先輩とかアルカラ先輩とかに追いついて、さらに追い越すぐらいの気持ちでやってますね。僕らの世代は売れているバンドもいますけど、下積みをしているバンドもいっぱいいて、そういう意味では今の段階では教えることもないし、苦労してそれでもバンドを続けていられたら下の世代を引っぱっていけるんじゃないかなと思います。
── 今は自分たちの世代で頑張ろうと。
河内:上ばっか見てますよ。想像して頂いているより隙間にいて孤立しているんです(笑)。
── 目標にしている方とかいます?
河内:各方面にいますけど、結成当初にコピーしていたBUMP OF CHICKENは憧れてます。ほかに、フラワーカンパニーズみたいにライブに定評があるバンドになりたいとか、THE BACK HORNみたいになりたいとか。
── フラカンのみなさんは結成20年も越えてずっと第一線で活躍されてますが、そのぐらい続けていたいという気持ちはあります?
河内:まだまだやれることがいっぱいありますから。現時点で結成して12年が経っているので長く続けているという意識も少しありますが、もっともっと活動を広げていきたいと思っています。
ショウダ:これまでにもいろいろな先輩バンドと一緒にライブをやらせて頂いて、僕個人としては自分たちはライブバンドだという気持ちもあるし、これだけ同世代が頑張って残っている世代は少ないと思うので、シーンを引っぱっていくかはわからないですけど、いつかそうなれたらと思います。
まずはライブのクオリティを上げていきたい
── この作品をリリースして、新しい展望や目標などはありますか?
河内:リリース前ですからね。妙な期待はせずに着実に毎回のライブのクオリティを上げていきたいですね。
── 来年は?
ショウダ:たぶん意識は同じなんですよ。何年後にはクアトロワンマンツアーやろうねとか、大きな会場でライブをやりたいねというのは絶対にあると思うんですけど、今まで通り、とにかくもっともっと自分らを磨いていくだけの話。
── 地固めの作業をしていくということ?
ショウダ:それしか僕らには出来ないと思います。
── 7月20日の福岡Queblickからツアー“ircle『さよならリリー』リリースレコ発ツアー〜虫とり少年ツアー”が始まり、ファイナルが11月15日のO-WESTですが、これはワンマンですか?
ショウダ:イベントもしくはゲストを迎えてという感じになると思います。
── ircle主催のイベントの中では大きな会場になりますよね?
河内:企画する中では一番大きいですね。
── そしたら、まずは7月から始まるツアーですね。福岡の翌々日には前橋という強行のスケジュールも組まれてますが…。
ショウダ:盛岡でやって、2日後に広島、次の日が松山、その次の日が下北というのもありますね(笑)。
── 体と運転には気をつけて行ってきて下さいね。それと、シェルターでは5月にやって頂きましたが、またロフトでもライブやってください。
河内:ロフトは憧れていた場所で、まさかあんなたくさんバンドが出る日に初めて出させてもらうとは思っていなかったですけど(笑)、なにか一緒にやれたらなと思っております。
ショウダ:僕らが憧れていたバンドがロフトやシェルターに出ているので、また出演させてもらいたいです。
伊井:ステージの横にあるスピーカーのところでベースを弾いたんですけど、自分の音の大きさにビックリしちゃいましたね。テンション上がりました(笑)。出音もすごいんだなって。ロフトもシェルターも飲みに行ったりはしているんですけど、また出たいです。
── ぜひお願いします。リリースされたらまた大きな変化や反響がありそうですね。あのircle独特の熱さはライブで体感するのが一番良いと思いますし。
ショウダ:良の汗のしぶきがかからないように、カッパかぶって最前列でライブ見てくれたら(笑)。
仲道:そんなにしぶき上げてる(笑)?
── 上げてますよ(笑)。
ショウダ:スプラッシュマウンテンレベルですよ。