50代になったら縁側デビュー!?
Közi:途切れた時もあったよ。
高野:今思えば些細なことなんだけど、喧嘩して2~3年連絡取らなかったよね。でもいつの間にか仲直りしてたな。Köziとは、幼なじみみたいに自然と一緒にいる感覚なんだよね。
Közi:MALICE MIZERの活動停止以降、ソロになってから、哲と接触する機会がまた増えたよね。当時は家も近かったから、台風の日には「物置倒れたから直しに来て」って呼ばれて手伝いに行ったりとか。
一同:(笑)
Közi:その頃哲のライブもよく見に行くようになったよね。
―お互いのバンドをどういう風にみてましたか?
Közi:哲の歌は殺傷力が半端ないからライブを見に行くたびにムカついてたけど!
高野:殺傷力って(笑)。
Közi:自分が歌うようになったから哲の歌を聴いて、改めて気付かされることがいろいろとあったよ。
高野:今でも覚えてるのが、俺が24、25歳くらいの時にお弁当屋さんで宅配のバイトをしてたんだけど、共通の友人から「今日武道館に行く?」って電話がかかってきたんだよね。「武道館で何があるの?」って聞いたら、「MALICE MIZERの初武道館だよ」って言われて。その日はどしゃぶりの雨が降っていて、そんな中で配達をしている俺はいったい何をしているんだ!?と思った。その時に家に帰って作った曲が「SLEEP」(ZIGZO 1st アルバムに収録)なんですよ。MALICE MIZERはどんどん大きくなっていったから、辞めたことの後悔や悔しさは一切なかったけど凄いなと思った。manaちゃんが言ってた通り、俺がメンバーとして内側から見ていたとおりのことを突き進んでた。このままどんどん上に行ってくれって思ってた。今Köziとこうやって話せるのも、その時からお互い進んでるからだよね。
Közi:止まらずに今もずっと走り続けてるしね。この先もいろいろあると思うけど、変わらずに何かしらやってると思う。やっぱり自分が楽しめることをやり続けていきたいよね。俺は明子お姉ちゃんのようにいつも陰から哲を見ているんだけど。
高野:(すかさず)巨人の星ね!
―(笑)
Közi:哲は常に曲作りをして、音源作ったりライブもやったりして、ずっと止まらずに廻り続けてる。本当にロッケンローラーだなと思う。俺もスローライフじゃやべぇなって刺激になりますね。
高野:20代忙しくしてると30代は楽になる、30代忙しくしてると40代は楽になるっていうけど、俺もKöziも30代にのんびりしちゃったんだよね。だから50代を楽に過ごすために40代は忙しく過ごした方か良いんじゃないかと思ってる。先のことを考えたら面白いよね。50代になった時にKöziと一緒にバンドやってるかもしれないしね。
Közi:縁側でね。
高野:いーね(笑)!二人でギター持ってね。
Közi:二人ともツルっ禿で、腰曲がったりしててね。
高野:「では、MALICE MIZERの1stからこの曲を」ってね。
一同:(笑)
―今回お話を伺ってみて、二人とも性格が真逆な印象を受けました。
高野:うん、だからKöziに初めて会った時に面白い奴だと思ったんだと思う。Köziは真面目になりたいんだけど、真面目になれる要素を持ってないの。
一同:(笑)
高野:俺は不真面目になりたいんだけど、根が真面目だから。
Közi:俺はめっちゃ真面目ですよ。
高野:Köziは普段からあんまり考えてないんだよ。
Közi:結構考えてるんだけどね。
高野:すぐ忘れちゃうの。
Közi:そうそう!(笑)
一同:(笑)
他の人と同じことはしたくない
―今回、THE JUNEJULYAUGUSTをイベントに誘った理由をお伺いしたいのですが。
Közi:何年も前から哲と対バンしたいと思っててnilも誘ったことがあったんだけど、その時はヤダって断られたの。
高野:いろんな理由があったんだよね。Köziソロの時って独特な雰囲気が強かったから、nilのお客さんと混じり合わないだろうな、と思ったの。
Közi:(哲は)考える人だからね。
高野:それは考えますよ(笑)!
Közi:哲の近所に住んでた時にたまに一緒に飲んだりしてたじゃん。俺が腐ってた時があって、呑みながら哲に説教されたこともあったよね。その時にも対バンしようって誘ったんだけど、「今の(お前の)状態では出来ない」って言われたことは覚えてる。
高野:そういう時に手助けしたってしょうがないからね。Köziのことは理解しているから、そこはステージでではなく1対1で酒を酌み交わせば良いかなと。
Közi:俺は暴風雨の中、倒れた物置を直すのに手助けしたけどね!
一同:(笑)
高野:それは感謝してます(笑)。
―何故、今回は出演を決められたんですか?
高野:Köziは、他の人と同じことはしたくないという信条でずっと活動しているけど、THE JUNEJULYAUGUSTもその発想がとても強いんです。音に関しても普段着ではなく、よそ行きな感覚。例えば(佐藤)統のピアノで言うと、アップライトピアノではなく、グランドピアノのイメージだったり。KAZIもZIZと一緒にやりたがってたしね。
―今回のイベントではDJが掟さんですよね。変わった組み合わせだな、と思いました。
Közi:まず、今まで絡んだことがない人にお願いしたいという考えがあったんだよね。掟さんと繋がりはなかったんだけど、面白い人だなと思ってたから。「なんでここに掟さんが!?」というのはお客さんからもメール貰ったりしましたね。
高野:Köziは今後も異種格闘技的な感じでぶっ壊していけば良いと思うな。
見た目や雰囲気に惑わされず、ちゃんと音を楽しむというリスナーが増えてきてると思う。そういう時代になってきているし。
―今回の共演は、馴れ合いとかないところでの競演になるわけですよね。
高野:もちろん!ガチンコ勝負ですよね!おそらくドラマーとしてKAZIもCHARGEEEEEE…に対抗意識があると思う。CHARGEEEEEE…のドラムは凄いよね。
Közi:彼は、リハでもライブの時と変わらない勢いでドラムを叩いてて、一緒に音出してるとこっちのテンションまで上がるんだよね。KAZIとCHARGEEEEEE…もタイプが真逆だよね。
高野:そうだね。CHARGEEEEEE…はプレイも派手だもんね。KAZIは静かに殺すタイプだから。「あ、すみません!」って言いながら、プスプスっと刺す感じ。
Közi:タチ悪いな~(笑)。
―そんなドラマー対決といい、お二人の競演といい、5/29は見所がいっぱいですね(笑)!
高野:新曲もやりたいと思ってます。
Közi:ZIZも新曲をやります。2マンだから演奏時間が長いんだよね。
高野:そうだ!頑張ろうっ(笑)!
―期待してます!