2008年に広島で結成、2011年に東京に拠点を移して現メンバーとなり、新たに活動を開始した4人組Goodbye holidayが、1stミニアルバム『ソラリス』を1月23日にリリースする。今作は、広島で活動していた頃から演奏していた曲を含めた全7曲を収録。
20代前半の彼らが感じる未来への期待、不安、そして夢がリアルな視点で映し出され、聴く者の心を揺さぶって行く。また、圧倒的な存在感があるVo.Gt.児玉一真の伸びやかな歌声、一度聴いたら覚えられるというメロディーのわかりやすさ、そして今の彼らにしか出せないだろうサウンドの瑞々しさも魅力。ライブを見て、まだまだ荒削りな部分もあると感じるが、それでも出会うべくして出会ったこの4人で音を鳴らすことに喜びを感じながら、演奏していることは伝わるはずだ。ようやくスタートラインに立った彼らは、ここから変化を繰り返して行くのだろう。今回は彼らにとって初のインタビューとなるとのこと。これから彼らにはどんな未来が待っているのだろうか。(interview:やまだともこ)
わかりやすく伝わりやすい曲を
── ではインタビューは初めてとのことなので、バンド結成のいきさつから聞かせて下さい。
児玉一真(Vo.Gt.):Goodbye holidayは僕が大学生だった2008年に、広島で結成しました。Goodbye holidayの前にひとつバンドをやっていて、それが解散することになったので新しくバンドを作ろうとメンバーを探していて、高校の頃から顔見知りだった福山くんに声をかけて、ギターはサークルのヤツを誘って、山崎は高校の後輩で。
山崎晃平(Dr.):僕は児玉くんの弟と同い年なんですけど、弟から兄ちゃんがドラムとベースを探してると聞いたのと、僕は児玉くんがやっていた前のバンドのファンだったので、mixiのメッセージを経由して「一度一緒にやってください」って送って、僕が高3の時にスタジオに入ったんです。その時にいきなりオリジナルを作ってみようという話で1曲完成して、「これいけるわ!」って児玉くんが。それが最初。結成の初日ですね。
児玉:そんなこんなで広島で活動していたんですけど、山崎が高校卒業と同時に大学進学のために上京して、僕と福山と当時のギターは広島に残ってサポートのドラム入れながら活動していて、大学を卒業して福山と一緒に東京に出てきて山崎と合流しました。ギターは事情があって上京出来なくて、どうしようってなっていた時に山崎の大学の友達で良いギターがいるって紹介してもらったのが大森なんです。今のメンバーになって1年半ぐらいですね。
── もともと日本語のギターロックをやろうという感じではあったんですか?
児玉:はい。日本語でポップな感じというのは考えてました。もともとみんな共通で好きなのがBUMP OF CHICKENなんですけど、歌詞が染みるバンドが好きで、そういうバンドをやりたいと思っていました。
── ということは、バンドにとって歌詞はかなり重要な位置にあるということですね。
児玉:はい。もっともっと頑張らなきゃなとは思ってますが…。練って練って書いているんですが、最近は考えすぎるようになっちゃったのか、歌詞があまり書けない時期に入っていて…。
山崎:メロディーと構成は出来ていても歌詞が出来ていないという理由で、保留にしてある曲が何曲もあるんです。
── 曲のほうが作りやすいというか。
児玉:そうですね。メロディーが先にあって、あとから歌詞を付けることが多いですね。CDの2曲目に収録している『等価な世界』は、これまではタイトルも歌詞もアレンジも違ったんですけど、これをリード曲にしようって話になって、歌詞もアレンジも変えて、この1曲だけ新しくレコーディングをしたんです。でも、歌詞の書き換えというのは難しくてレコーディングの当日になっても出来なくて、何回もプロデューサーの方と話し合いながら、かなり時間を押してしまい、大変なご迷惑をおかけしました。でも、あとあと読むとアドバイスを頂いたおかげでとても納得がいくものになっています。
── では、初の全国流通となる率直な気持ちはいかがですか?
児玉:嬉しいですね。地元の広島にもファンの方がいるんですけど、なかなか行けないのでライブも見てもらえないし、そういう人たちにもCDを聴いてもらえるのはすごく嬉しいです。広島の人にこれだけ出来るようになったよと伝えるという意味でも、全国流通してもらえるというのはありがたいし、嬉しいです。
福山 匠(Ba.):聴いてくれる人が増えるぶん、きちんとしたものにしようとは思いましたね。
── 今回収録されている曲は、この作品のためにというよりは、今までにあったものを収録しているほうが多いんですか?
山崎:広島時代に原型が出来た曲が多くて、それをメンバーが変わってアレンジして。
児玉:今回は、自主制作の『オートメイル』というミニアルバムをちょっとパワーアップさせて、よりバンド感のある作品にしようということを考えて作ったんです。このために書いたのは『等価な世界』だけですね。
福山:あとは、1回聴いてすぐにわかるキャッチーなものをチョイスしていきました。
── 4年ぐらい前に作った歌詞と最近書いた歌詞を比べると、言ってることとか変わってきたなと感じることはありますか?
福山:変わってはいるけども、ガラッと変わったという感じではないですね。根本にあるものは一緒だから。
児玉:でも、出てくる言葉は少し変わってるかもしれない。歌い方も全然違いますし。大学の頃に比べたら少しは良くなったのかなって感じですね。昔のライブ音源とか聴いてられないですよ(苦笑)。
── この4年の間に上京したり、まわりから音楽を吸収する速度も速くなっているのでは? と思いますが。
児玉:やっぱり東京は音楽をやる上で環境が全然違いますね。バンドのレベルがすごく高いし。ライブハウスとかでブッキングのイベントに入れてもらっても、毎回刺激になると言うか、広島で活動していたと言っても大学の定期演奏会とかでやるぐらいだったので、そういう意味では環境が広島とは違うので頑張らなきゃなという感じですね。