今年3月から春夏秋と3回に渡って下北沢シェルターで開催されていた・・（ニコテン）とTHE NAMPA BOYS（ザ・ナンパ・ボーイズ）の共同企画"キングダムなぎさ〜冬のなぎさ"（通称：キンなぎ）が、12月27日（火）に最終回を迎える。現在ニコテンは21歳、ナンパボーイズは18歳という年齢もあり、この企画の第1回目から飛躍的な成長を遂げている彼ら。今回は、"キンなぎ"最終回ということで、過去3回分の集大成、そして今年を総まとめするライブを見せてくれるはずだ。
　このイベントに向けた対談を、ニコテンとナンパボーイズともにリズム隊を迎えて行なった。"キンなぎ"を経て、お互いが刺激し合いながら力を付けて今後一層飛躍していくことが感じられる対談だった。（interview：やまだともこ）

・・：Bass ヒロセナリヒト / Drum 岡田一成
THE NAMPA BOYS：Bass 田中悠貴 / Drum 後藤駿

シーンを作りたかった

── まず“キングダムなぎさ”は、どんなきっかけで始まった企画だったんですか？
ヒロセ：もともとはニコテンが2011年を迎えるにあたり、何か出来ないかと昨年末ぐらいに考えていて、その中でシーンを作りたいという話があったんです。僕らよりちょっと上の世代でもシーンがあると思っていて、それを僕らなりに作りたいと考えた時に、一緒に作っていきたいと思ったのがナンパボーイズだったんです。僕らの中でそういう話が上がった時は、ナンパボーイズが長野から上京する前だったので、「上京するきっかけと同時に一緒にやらない？」って誘ったんです。
── シーンというのは？
ヒロセ：例えば僕らの少し上の世代にあたる東京カランコロンとか、オワリカラはトーキョーニューウェーブというシーンがあって、その世代が外に発信していく感じがかっこいいと思っていて、すごく魅力的に見えたんです。
── ナンパボーイズとだったらシーンが一緒に作れるんじゃないかと。
ヒロセ：上京して環境も変わっていくし、新しい出会いもいっぱいあるから引っぱってあげたいし、引っぱられたいし、そこでイベントをナンパボーイズとやりたいってロフトプロジェクトの樋口さんに相談したら、「シェルターで春夏秋冬でイベントやろうよ」って言ってくれて。
後藤：僕らは3月の第1回目をやると同時に上京してきて、シェルターでは初めてのライブだったんです。
── 不安はなかったですか？
後藤：不安だらけでした（苦笑）。
── 上京して何日目だったんですか？
田中：4日とか…。
── でも、ナンパボーイズからしたら上京して気にかけてくれる先輩がいて心強いし、こうやって共同でイベントをやることで、お互いの相乗効果というかバンド仲間も増えていきますよね。
後藤：ニコテンとナンパボーイズの2マンじゃなくて、ゲストバンドとしてもう2組出てもらったんですけど、僕らだけで企画してバンドを誘おうとなったら、こんなに素晴らしいゲストさんには出てもらえなかったです。第1回目に出演して頂いたゲストの永友（聖也）さんとチーナさんに関しては樋口さんの力も借りて、最初から出会いが大きいし成長ばかりです。
ヒロセ：心なしか、僕らが“キンなぎ”を企画してから同世代が主催する共同企画がめちゃくちゃ増えたんです。
── ということは、刺激を与えてるんですね。
ヒロセ：ぶっちゃけ与えてると思います（笑）。
岡田：まあ、俺らが与えてるわけじゃないかもしれないけど（苦笑）。
── でも、ナンパボーイズは上京してすぐにイベントをやるなんて環境が恵まれてますね。
田中：ですね。ありがたいです。
ヒロセ：ナンパボーイズは運が良いんですよ。昨年の5月に樋口さんがロフトで企画した“シンジュクアクション TEEN'S MUSIC CAMP SPECIAL U_22 G.W.2010”というイベントがあって、その時のゲストがグループ魂やtalk to meだったんです。お客さんがパンパンだったんですけど、あの時はメンバーチェンジをして以降2〜3回目ぐらいのライブでしょ？
後藤：僕とギターの澤柳昌孝が加入して、松本でもそんなにライブの回数は重ねていなかった状態でした。
田中：だから上京してまだ半年ちょいですけど、すごい充実してる。
後藤：これが半年かという内容になってます。
── 『音龍門』でもナンパボーイズの上京物語が放送されてましたしね。濃縮しすぎてませんか？
ヒロセ：しすぎてますよね。
田中：ひと月に1回アクションがある勢いで物事が進んでいたので、それを毎回の“キンなぎ”にぶつけられたらなと思ってます。