まずはチューニングが合っていれば良い!?
── と、ここまでアイドルを語っていただきましたが、これで終わりにしてしまったらレーベルの方にどう思われるかわからないので、みなさんのことと新譜についても伺わせていただけたらと思ってます。住所不定無職は結成して今年で3年だそうですが、ここ最近はO-EASTで開催された“DECKREC NIGHT 2010”と題されたイベントでレーベルの先輩(POLYSICS/SCOOBIE DO/KING BROTHERS)が出演される中オープニング・アクトを務めたり、想像していなかった事がどんどん起きているという感じってありません?
ザ・ゾンビーズ子:まさにそれです(笑)。
ユリナ:ハロー!のことはあれだけ喋れたんですが、自分のことはよくわからないんです(苦笑)。
── 環境や状況は変わりました?
ザ・ゾンビーズ子:昨年の3月に1st.アルバムがリリースされて、変わったと言えば変わったかな。
ユリナ:知ってくれる人が多くなった気がします。ちょっとずつライブに来てくれる人も増えて来ました。
── バンドをやっていて、こうなりたいみたいなものって最初にあったと思いますけど。
ユリナ:ないんです。バンドも初めてだし、こうなりたいっていうのが全然ない。今もないですけど。
── ステージに立ちたいとは思っていた?
ユリナ:ステージに立ちたいというよりも、デカイ音を出したいと思っていたんです。ライブがしたいとか、人がいっぱいいるところでやりたいとかはなかったです。単純に私とヨーコちゃんは、ジャーン!!!!! ってやりたいと思ってたぐらいで、ゾンビーズ子ちゃんはもう少しいろいろと考えていたと思う。
ザ・ゾンビーズ子:でも、なんとなく始まったという感じなので、こうなりたいというのは特になかった。やってくうちにちょっとありますけど。
ユリナ:未だに方向性の話とか、これからどうする? っていう話はしたことがないんです。
── こういう曲を作ろうとか、こういう曲にしようというのはどなたがプロデュースされているんですか?
ザ・ゾンビーズ子:私です。それは好きな感じの曲を作っただけなので、自然な感じですけどね。
── 7曲ともジャンルの違う曲が入っていて楽しく聴かせていただきましたけど、ユリナさんの声がめちゃくちゃかわいいですよね。それは、自分がこれまでに聴いてきたものから影響は受けてたりしますか?
ユリナ:かなり影響受けていると思います。歌入れではやり過ぎちゃう傾向があって、モーニングの話に戻っちゃいますけど、モーニングのボーカルレッスンの様子をテレビで見ていた時に、つんく♂さんの歌唱指導が衝撃で、そういうのをやりたくなっちゃうというのはあります。
ザ・ゾンビーズ子:歌に関してだけはあるかもしれないですね、アイドル的な意識が。
── となると、ボーカル録る時は時間かけて?
ユリナ:いえ、ほとんど一発です。『渚のセプテンバー・ラブ』は聖子ちゃんぽい感じなので、聖子ちゃんを意識して他の曲とは歌い方が違うと思いますけど。歌ってみてゾンビーズ子ちゃんに「やりすぎ」っていうのはよく言われます。ためすぎとか回しすぎとか。
── 演奏のほうは?
ザ・ゾンビーズ子:演奏はできてればいいんです。チューニングが合ってれば。
── 出来上がって直したいみたいな感じにはならない?
ザ・ゾンビーズ子:録り直さないといけないぐらい直したいところはないです。
── それも味みたいな感じ?
ユリナ:そうです、完璧を目指してやってたらCDが出せなくなっちゃいますよ(苦笑)。
ザ・ゾンビーズ子:演奏に関しては、本来出来ることしかやってないんです。もちろんうまくなっていかなくてはどうしようもないですけど、今回はできる範囲でやりました。