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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】イノウエアツシ(ニューロティカ) × 小林茂明(LOFT PROJECT代表)、大塚智昭(現・新宿LOFT店長)(2007年11月号)- ニューロティカ ロフト通算ライブ回数200回記念!カウントダウン対談その4

ニューロティカ ロフト通算ライブ回数200回記念!カウントダウン対談その4

2007.11.01

ロティカを中心としたシーンがあった

──ロティカにとっての大きな転機っっていうと、やはり前のメンバーがいっぺんに辞めた時だと思いますけど、それは近くで見ていてどう思いましたか。

小林:あの頃はアツシも色々と揺れてたでしょ。

アツシ:ロフト10DAYS(1995年3月22~31日)やり終えて、前のドラムのアキオはもう辞めたがってるんじゃないかなっていうのは薄々わかってたんで、俺の方から「どうなの?」って聞いたんだよね。その時はブームも終わってどのバンドも落ち目になってたし、もう俺も辞めてもいいかなって思ってた部分もあって、「みんなが辞めても絶対に続ける」っていうのはなかったんだよね。でも、まだ俺は気持ちがニューロティカの方に向いてたから、結婚して気持ちが幸せの方に向かってた修豚やアキオを送り出してやろうって思ったんだ。

小林:俺から言うと、メンバーみんなと仲良かったんだけど、バンドっていうものの方向性っていうのはやっぱりメンバーじゃないとわからないものがあるんだよね。メンバーが出した答えにイエスって言うことしか出来ない。自分で判断したことだし、辞めることだって悪いことじゃないからね。

──そこからロティカは一回落ち込む時期に入るんですよね。

アツシ:やっぱりシズヲが入る前くらいが一番厳しかったかな。同級生に事務所をやってもらって、暗中模索してた時期だね。

──その頃ってロフトでライブはやってたんですか。

アツシ:事務所の方針として色々考えてくれてたんだけど、ライブをやるならドカーンとやりたかったみたいで、1年間くらいロフトでやってなかったと思う。前のロフトが移転するっていうときくらいじゃないかな。その事務所からも離れて、自分でマネジメントしなくちゃならなくなって、それから色々動き出したんだよね。

──そんな時期も経てメンバーチェンジして、今のロフトでも満員になるような過程も見てきて、シゲさん的にはどう思いましたか。

小林:それは嬉しいよね! 格好いいなって思うよ。まあ、俺としてはその時期、落ちてたとも思わないんだけどね。バンドとしていい意味で充電して、変わっていくのに必要な時間だったんだと思うから。むしろ、これからどっちに行くのかの方が楽しみだね。

アツシ:40歳超えてね(笑)。

──復活してくる過程では若手に引っ張ってもらうような形の活動をしていたロティカが、最近は逆に他のバンドを引っ張って行くような活動になってますよね。

大塚:ワンマンに近い形でも、ちょっと若手を入れて、みたいなことはよくありますね。

アツシ:それは恩返しっていう気持ちもあって、やっぱりPOTSHOTやGELUGUGU、ロリータ18号には助けられたし、メジャーの頃って正直ワンマンばっかりで周りのことなんて見てなかったんだよね。「これはいかんなー」と思ってたんだけど、余裕もなかったからね。今、もうちょっと周りが見えてきて、地方でお世話になったバンドを東京に呼んでやろうとか色々やれるようになったね。

大塚:確かにこの五年くらい、ロティカを中心としたシーンがあったと思いますね。みんなファミリーみたいな。

──最近で言ったらフラカンとGELUGUGUっていう組み合わせは他ではありえないでしょうからね。

アツシ:でも昔は嫌いだったの、自分の企画で他のバンド呼んだりっていうのは。責任持って満員にしなくちゃならないし。でもシゲさんから、「そろそろお前が引っ張って色々やっていかなきゃダメだよ」みたいなことを言われて、それで「俺たちいつでもロックバカツアー」をはじめたのね。ロリータとGELUGUGUは会ったことない、GELUGUGUと氣志團は会ったことないっていう状態でツアー組んで廻ってたんだけど、最後の打ち上げではみんな泣きながら抱き合ってたからね! あれは嬉しかったなー。

300回目指して欲しいですね

in_atsushi_01.jpgアツシ:あ、急に思い出したけど、俺とジャッキーはシゲさんに一回泣かされたことあるんだよ。前のロフトの打ち上げで、絶好調で満員満員の時期だったんだけど「お前達だけだからな、こんなにみんなから愛されてる幸せなバンドは」って褒め殺しされて、もう俺等ワンワン泣いちゃってね。周りのスタッフが「やめろよ、シゲさん!」って(笑)。

──殴られたと思ったんですね(笑)。

大塚:あと、10DAYSの時に楽屋にメッセージがあったらしいですね。

アツシ:シゲさんからのメッセージがね。

小林:ああ、やったねー。大変だったよ、早く起きるのが(笑)。

アツシ:裏口から楽屋に入ったらメッセージが貼ってあって、はじまる前からもうみんな泣いちゃってね。

大塚:2回泣かされてるじゃないですか。

アツシ:あ、じゃあ3回あるよ、3回。深夜の4時頃電話がかかってきて「アツシ悪い、マネージャーぶっ飛ばしちゃったよ」って(笑)。あれは泣いたね(笑)。

小林:あったねー(笑)。

アツシ:深夜4時頃の電話が一番怖いんだよ。シゲさんと、JOEさん(G.D.FLICKERS)と、KEITHさん(ARB)、みんなウチのマネージャー殴ってるからね。

小林:まあ、本当にどうでもいいヤツだったら殴らないからね。仲間的な意識があるからこそ、よくなってくれっていう気持ちで殴るんだよ。

──それじゃ最後にロフト出演200回ということで、新旧店長からメッセージをお願いします。

大塚:本当は、この200回目に向けて7DAYSやりましょうって言ってたんですけどね。今のロフトじゃ3DAYSやるようなバンドもいないですから、ロティカがやっとかないと。

アツシ:もう1週間とか無理だよー。

小林:まあ200回って言ってもまだまだ通過点だしね。これからもっとやっていくんだろうし。

大塚:300回目指して欲しいですね。

アツシ:死んじゃうよー!

──10DAYSとかやっていけば全然いけるんじゃないですか。

アツシ:死んじゃう、死んじゃう!

小林:まあ10DAYSは難しいかもしれないけど、もっとジャンルレス、エイジレスで色んな人と絡んでいくようなイベントをやっていけたら面白いと思うよ。

大塚:フェス的なことをやってもいいと思いますよね、コマ劇場も使ってやりましょうよ。

──じゃあ来年はそれですね。

アツシ:大丈夫かな? 来年までに血液ドロドロになってないかなぁ(笑)。

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