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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】カオマイルド(2007年8月号)- 夏全開!! ビーチでスウィートに聴かせるポップソングの数々『九十九里浜』リリース!!

夏全開!! ビーチでスウィートに聴かせるポップソングの数々『九十九里浜』リリース!!

2007.08.01

いろんな夏の形を表現したかった

──先ほどからお話にあがっていた夏をイメージしたシングル『九十九里浜』がいよいよリリースされますが、九十九里浜は内田さんと原田さんが千葉出身というところからですか?

内田:そうです。海に行くっていったら湘南より九十九里浜。

原田:海っていうと、あの長い砂浜のどこかに行くっていう。

──この曲の中に葉山という言葉が出てきますけど、九十九里から葉山を思うのはどんな気持ちなんですか?

内田:九十九里って、江ノ島とか葉山に比べるとリゾートではない庶民的な感じ。だからお金を稼いで葉山に住みたいけど、やっぱりお金じゃないよなっていう。仲間がいれば楽しいよなっていう対比というか、そういう感じで葉山を使ったんです。

──それが九十九里ではできると。三井さんは長野出身だそうですが、海の思い出ってあります?

三井:正直あまりないんです。

内田:基本的に海が嫌いなんです。海水がダメなのと、靴下に砂が入るからっていう(笑)。海に行くのに靴下履いてっちゃう。 一同 (笑)

──サンダルで行けばいいのに(笑)。

三井:海がなかったから海の楽しみ方を知らないんです。

──全体的にサウンドは、アメリカ西海岸系の影響はけっこう受けてますよね。

内田:ルーツとかではないんですけど、聴いてきた音楽のひとつが西海岸。それを『九十九里浜』で使わせてもらった感じです。西海岸ぽくしようって作った曲ですね。

──では、1曲目を作るにあたってここはこだわったところは?

内田:九十九里浜っていう言葉を使う以上、地元なので九十九里浜の良さを伝えようって思いました。

原田:トラックに関しては、楽しげでアッパーで聴いてるだけで体が動くような、とにかくわかりやすい曲を作らないとって思ってました。

内田:あとラップははずせないですよね。夏と言ったらラップかな。

──ラップは、もともとやってたわけではないんですか?

内田:はい。別にラッパーでもなんでもないですが、ヒップホップも聴いていたのでだったらやってみようかと。ラップっぽくやるのは初めてです。

原田:そういう意味ではテーマは“勢い”です。テンションを高めで。

内田:ラップをやる場合はスタジオだろうが、景色を自分の中で海に変えてる。僕は海にいるっていう感じにするんです。今回曲を作ってるときは、家で上半身裸になってサンオイル塗って、そのときは4月で寒かったですけどパンツ一丁でハロゲンヒーターを付けて、夏の雰囲気を自分で演出しながら作ったというのがこだわりですね(笑)。

原田:イメージ大事ですよね。

──作る側のイメージがね(笑)。実際、海はよく行かれるんですか?

内田:行きますね。夏しか行けないから。そのときにしかできないことを楽しみたい。

──ということは、詞で書かれていることは内田さんが体験したことなんですか?

内田:それは昨年の出来事ですね。

原田:昨年は太郎さんと一緒に海に行くことが多くて、歌詞があがって読みながら懐かしいって思いましたよ。1年前の太郎さん日記(笑)。

──2曲目の『オーガスト』。これはビーチでかかってそうな曲ですね。

内田:それを考えて作りました。

──『オーガスト』を作る時はどんなことを気にしながら作りました?

内田:日本的なポップスっぽく作ろうというところですかね。J-POPで夏の曲を作ったらそんな感じかな。

原田:そういう意味では『九十九里浜』とは対照的なもの。夏と言っても、民族とか地域によって全然違うと思うんです。そういう意味でもいろんな夏を表現できたらいいなと思います。

──今回皆さんが夏をイメージしたサウンドというのは、どういうところに盛り込んでますか?

原田:今回は歌詞の面でも楽曲的な面でも、4曲それぞれが違う夏なんです。そういう意味ではコレ!っていうのはないんですけど。

内田:夏のテンションとか、雰囲気を大事にしようと思ったのはあります。

──3曲目『サマードリーム』ですが、これまでのお話を含めて、この曲はどこの国をイメージされてます?

内田:ハワイですね。サーファーが作った感じ。

原田:『九十九里浜』と『オーガスト』は縦ノリなんですけど、『サマードリーム』と『サマーイズフリーダム』は横ノリ。

──『サマードリーム』はサンセットのイメージがある曲ですよね。ドラムの表現方法が難しいんじゃないかと思いますが。

原田:僕がベーシックを作っているので、苦手なドラムは叩いてないです(笑)。ずっと洋楽を聴いてきたので、そんなに苦労はしてないですけど。トラックは、いかに気の抜けた感情を出すかっていうのがすごく難しくて、リードギターの音がふざけているのかまじめにやってるのかっていう境目を狙ってやったんです。あまりシリアスすぎても夏っぽくないし、聴いたときになんだコレ!って笑えるようなフレーズを全体的に考えました。

三井:レコーディングは間違えちゃったように聴こえてもいいから楽にやろうよってなって。

原田:海でアコギをつま弾いて鼻歌で歌ってるような、それぐらいのまったりした感じ。

──詞に出てくる「ボイン」は…。

内田:響きがいいですよね。おじさん達はこの言葉に敏感なので、そういう意味で年齢を問わず聴いてもらえるかな。「ハイレグ」もあらゆる年齢層に向けてる。

──「サンタンギャル」は?

内田:これから流行らせようと思ってるんです。真っ黒に焼けした女の子達をサンタンギャルを呼ぼうっていうキャンペーンをやっているところです(笑)。

──流行るといいですね。4曲目『サマーイズフリーダム』はギターの綺麗な曲でしたが…。

三井:アコギのフレーズは自分が思いついて、それをメンバーに聴かせたときにいいよねってなったのでやったんです。

──今回の4曲は、聴きやすいく、いい感じにまとまりましたね。

原田:いいメロディーがあって、わかりやすい展開でいく。3人でやるならみんながいいと思う部分を突き詰めていこうというのがバンドの前提にあるんです。

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