だからN.G.THREEなんです
──今回特典で付けるDVDは、新井さんもチェックして作られたんですか?
新井:家にあるビデオを事務所でみんなで見ようと思ったらビデオが古すぎて結局家で一人で見ることになった(笑)。
モリヘー:変わってないよね。ルックスが全く変わってないイメージがある。
新井:変わってるんだよ、それが。MCは変わってないけど(笑)。昔の自分の日記を読んでいるみたいなんですよ。胃が痛くなる(笑)。構成は決めてはいたけど 、DVD編集の時間はあまりなかったんです。でも音源よりDVDのほうがおもしろいかも(笑)。
──6月2日にはライブもあるんですよね。スタジオには入っているんですか?
新井:…まだ(苦笑)。オリジナルドラマーが当日叩けないから、ファイヴ・サーティのドラムに叩いてもらうことになったんです。ひょんなことから「ファイヴ・サーティのドラムです」って紹介してもらったので。でもN.G.THREEって実はファイヴ・サーティをパクりまくってたんですよ(笑)。見本にしていたというほうが良いですね。当時ストーン・ローゼスみたいなバンドはいるし、ブラーもマイブラ(マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン )もライドもいる。だから俺らはファイヴ・サーティで行くぞって。最初は轟音バンドをやりたかったんだけど、ゼペット(・ストア)を見てかなわないと思ったし、3ピースだしタイトにって時にファイヴ・サーティを聴いてマネして、タイトルも似ているのがあったりするんです。今回、ドラムは思い切ってお願いしたらすぐOKしてくれたんだけど、とりあえず音源を聴いてくれって、渡したらOK(笑)。
──「この曲なんとなくわかるぜ」的なね(笑)。
新井:「ソーリー、リスペクト! リスペクト!」って(笑)。彼は大阪にいるので、僕が大阪に行く時にベースの浦さんと一緒に行って練習してます。
モリヘー:平岡くんはもうドラムやってないの?
新井:平岡は僕と同じサークルで、「ドラムを叩いたことがある」っていう噂を聞いて、練習入ってみたら「学園祭で1回しかたたいたことない」「じゃあ叩けないんじゃん!」って(笑)。
モリヘー:ずっと下手だったもんね(笑)。
新井:だからN.G.THREEなんですよ。下手だからどこに行っても「とにかく練習を」って言われる。でも、叩き上げじゃないけど、ここからやるっていうのがおもしろかったんです。センスはすごくあるので、僕は歌う役で平岡くんはアレンジを考えて浦さんはライブで魅せる。「今日もベースの人、ベロンベロンでしたね」って言われるんだけど、お酒は一滴も飲んでない(笑)。
──浦さんは昔からああゆうスタイルだったんですか?
新井:そう。昔、ライブ後の楽屋に怖そうな感じの男の人が、浦さんに殴りかかるような勢いで来たんです。僕の前を通っていって「殴られる!」って思ったもん(笑)。そしたら浦さんに「最高です。握手してください!」って(笑)。浦さん、はっちゃけてますからねー。どのライブでもはずせない曲ってあるんですけど、曲の終わりになると暴れすぎて必ずシールドが抜けてるんです(笑)。唯一最後までいけたら俺が抜けてるの(笑)。
──まさしくN.G.(笑)。
モリヘー:でもN.G.THREEの時代は、うまくないけどかっこいいバンドが認められ始めたんだよね。その前はうまくないとライブできないみたいのがあった。
新井:そうそう。自分らもそう思ってたし、ロフトに出るときはちゃんとしなきゃって思ってた。でも企画やってる人がいっぱいいて、その人がライブハウスにたくさん出させてくれた。いいシーンがあった時代。だからうまくはないけどセンスがあったバンドが多かったんです。今でも思うけどN.G.THREEはいいバンドだったよね。
モリヘー:うん、いいバンドだった(笑)。
新井:ライブは6/2のクアトロだけっていう話だったんですけど、各地からオファーが来ているので、スケジュールが許す限り何カ所か行こうかな。
──そしたらシェルターでもお願いします。
新井:やりましょっか!! モリヘーナイトで(笑)。