メロディ重視から生まれた楽曲
──ところで、過去の楽曲を再録したってことはやっぱり代表曲を入れたかったって意図が強かったとか?
押切:いや、どの曲を入れたいっていう前に曲がなくて、出せるものを迷うことなく出したって感じですかね。
──惜しげもなく?
押切:惜しむ余地もなかったですね、一杯一杯で。
──結果的には今のサスカッチが詰まってるって感じになりました?
押切:結果オーライってことで。
──コーラスを全員で取り組むなど、あんまり普通のバンドにはないと思うのですが、コーラスのパートは声質で決めたりしてるんですか?
押切:声質っていうより出しやすい音域なのかってところで決めたりしてますけど、とにかく綺麗に聴こえればいいのかなって。
──ギター2人のアンサンブル感というか、音の厚みも非常に印象的なのですが、これはやはり歌に集中する訳でなくギターも疎かにしたくないって感じなのですか?
押切:単純にギターのリフとかも好きなので。
──では、音在りきでそこに歌が乗るっていう感じなのですか?
押切:いや、どっちもですね。欲張りなもので。
──リズムの作り方が特徴的なところも垣間見られますが、気をつけてた点とかありました?
能重:基本リズムは(中野)真季さんが自然と叩くのに合わせるんですけど、それにギターが2本あってうねったりしてるんで、ベースの立ち位置が不安定というか定めづらかったですね。メロディ重視のベース・ラインにすればいいのか、リズム重視のベース・ラインにすればいいのかって。でも、曲ごとにどちらかに比重を置いて弾いてたりしたら、ゆらめいて独特なものになったりしましたね。
──曲を作ることに関して、気をつけてる点とかありますか?
押切:純粋に感動できる、感動させられる曲を作りたいだけですね。
──そういうことを踏まえると、英詞より日本語詞のほうが判りやすいと思うんですけど?
押切:あんまり僕、言いたいこと、伝えたいことがないんですよ。それに、日本語詞にすると恥ずかしいんですよ。気持ちが直接伝わってしまうっていうのが。
中野:実は…歌詞がないんですよ。
──やっぱり! それはまさか適当英語ってやつですか?
押切:僕らは“パニャ語”って呼んでるんですけど(笑)。単純に英語の発音って綺麗だなっていうところがあって。だからよく聴くと“パニャ語”なんて言いつつもいろんなところに英単語が散りばめられてますけどね。ただ意味が通じない英文で、とにかく気持ち良ければいいんですよ。
中野:言葉の単語とかでメロディが変わるのが嫌なんですよね。だったらメロディ・ラインを大事にしていきたいので、歌詞は要らないかなって。
押切:英語の歌って、しっかり歌詞を噛み締めて聴いてるかっていうとそうでもないと思うんですよね。その時々の情景によって歌詞の内容も判らず、勝手に切なくなったりしたりとか。少なからず自分がそうやって音楽を聴いたりしてるので、自分の生活のシーンに合わせて聴いてくれる人が汲み取ってくれれば良いのかなって。
中野:好きなように聴いてくれればいいんだよね。
初の全国武者修行、そしてSHELTERへ
──これだけ長いツアー、全国回るのは初めてですか?
押切:初めてですね。
中野:また私が無茶振りしたんだよね。なるべく多く回りたいと思って。
押切:30本くらい回りたいって中野が言って。僕はそんな得体の知れない旅に長々と行きたくないから「10本くらいで良い」って言ったら、「加味した上で追って連絡します」って。いざ連絡来たら「21本です!」って、全然加味されてないじゃん! みたいな。もう修行ですよ。
能重:でも、heとか先輩方とやったことで開きを感じたんですよ。だから僕は30本賛成派で、場数を増やして成長したいって感じで。ね、稲葉さん。
稲葉:まぁ、そうですよね。
中野:「同意しろ」みたいな振り方やめなよ(笑)。
稲葉:各ライヴハウスに電話とかしても、「サスカップですか?」とか必ず間違えられるんですよね。地方の認知度がなさすぎて、今、痛いほど現実を見てて、本当に行く前から打ちのめさせられ気味なんですけど、いいライヴをして少しでも知って貰えたらなって思ってます。
──でも、今回の“STUDIO VANQUISH TOUR”で少なからず名古屋、大阪での知名度は上がったと思うんですけどね。
押切:いや、まだまだですよ。この場を借りて一緒に回ってくれた大先輩方、並びに事務所の方々、関わってくれたスタッフの皆さん、来てくれたお客さん、どうもありがとうございました。
稲葉:結婚式の挨拶並みだ。
能重:WRONG SCALEの野田さんのパクリじゃね?
──ツアー・ファイナルはSHELTERってことですが。
押切:そこまでに修行で大きくなって帰って来たいですね、無事に(笑)。















