メロンらしいロックを見つけたい
ヒダカ:メロン記念日ロック化計画について、一通りメンバーの好みが判ったところで、次にバンドというものをどう考えているのかを訊いてみましょう。ライヴハウスの場合、やはり生バンドというのが多いですから。メロン記念日はすでに生バンドをバックにやってますよね。
大谷:やっとできたという感じで。でもこれからも是非やっていきたいです。
柴田:やっている曲は今までと同じなんだけど、なんか、いつもより表現しているという感じがしました。
斉藤:今まで決まっていた振り付けや動きが一気に崩されて、それぞれが動くことの難しさもあったんですけど、逆に、振り付けとかを気にせずに自然に出てきた動きが良かったかなと。
ヒダカ:村田さんあたりは、ほっとくとダイヴしそうですよね。
村田:はい、気持ちは客席のほうまで飛んでました! 私たちが頑張ると会場も一緒に盛り上がるんですが、バンドのみなさんの音も若干変わってくるみたいで、そういう意味でみんなでライヴを造ってるなという気持ちになりました。
ヒダカ:自分で楽器を演奏してみたいというのはありますか?
大谷:あるんですけど、自分はギターを持っているのにあんまりうまくならないのは、そこまで本気で楽器をやろうと思ってないんじゃないかなと最近思うんです。去年の秋頃から練習しているんですが、ほんとにやりたかったら、この人っていうのを目標にひたすら練習すると思うんですけど、自分が頑張るのってやっぱり歌なんですよ。
掟:でも、練習する時間もないんじゃ?
大谷:ありますよ。眠る時間とか削ればあるんですけど……。
掟:いやいやいや! 睡眠時間削って歌やダンスに影響が出たら良くないですよ。でも、楽器が弾けるようになると、今度は自分で曲も作るようになって、そのうちメンバー間の音楽性の違いが出てきて、そのせいでメロン記念日が解散なんてことになりかねないですしね。
ヒダカ:ああ、我々男子は何度も経験してきたことですねぇ…。他には楽器に興味のある人はいますか?
村田:気持ちはすごくあります。村田の家にはキーボードもありますし、あと、ある楽器を買ってこっそり練習を始めようとしています。
ヒダカ:何の楽器ですか?
村田:三線です。あんまりバンド的じゃないと思うんですが、趣味でやりたいなぁと。
ヒダカ:何を聴いてやろうと思ったんですか。
村田:特にこの人っていうのはないんですけど、やっぱり夏に弾いたらすごくいいかな〜って。エアコンとか扇風機に頼らず、自分で楽器を弾いて夏を楽しみたいなと。
掟:話が夏の楽しみ方にいっちゃいましたか(笑)。
村田:唄ったり踊ったりするのもいいんですが、楽器を使って音を楽しむことも学んでいったら、もっと奥が深くなるんだろうなぁと思います。
掟:アイドルの場合、自分で曲を作る機会はないですけど、これからどういう歌を唄いたいと思いますか?
大谷:メロンとしては、せっかく4人いるのでめっちゃハモれるような曲を唄いたいです。ゴスペラーズの女版みたいな。
柴田:柴田は聴いている人が楽しくなるような曲をやっていきたいですね。
掟:メロン記念日のファンはCDよりもライヴを楽しもうって人が多いですから、スカ・パンク風の『遠慮はなしよ!』みたいな、ライヴで盛り上がれる曲がたくさんあるといいですよね。
ヒダカ:さすが、ファンならではの意見ですね! 掟さんの作るバックトラックでそういう曲をやったらいいんじゃないですか?
掟:いやいやいや! 俺にそんなテクニックないから!
村田:断るの早い!(笑)
掟:それにこの間、家賃払えなくてシーケンサー売っちゃったし!
メロン一同:えー!
ヒダカ:まぁ、掟さんの心配はさておいて(笑)、次は斉藤さん。
斉藤:そうですね。私はやっぱりダンスありきの曲をやっていきたい。もともとユーロから入ったので、唄って踊れる曲が好きなんです。
掟:今でもユーロビートが好きなんですか?
斉藤:大好きです。
ヒダカ:最近は4つ打ちの曲をバンドでやるスタイルも多いから、今後そういう曲をやっていくのはアリですよね。じゃあ、最後に珍回答を村田さんに。
村田:まだ全然この方たちの曲を多くは知らないんですけど……“聖飢魔II”さんみたいな独特のロックを持っている人に憧れます。私たちもメロンらしいロックを見つけたいなぁと。
ヒダカ:またすごい名前が出ましたが、そもそも聖飢魔IIをどこで知ったんですか?
村田:ちょうど節分の時期にラジオで『鬼』という曲をかけたんですが、聴くだけでこんなに楽しくさせてくれるバンドがあるんだなぁって。この前の2月のライヴの時には、始まる前に楽屋で『地獄の皇太子』を4人で聴いてテンションを上げてました(笑)。
ヒダカ:じゃあ、村田さんには『デトロイト・メタル・シティ』という、カジヒデキ大好きな主人公がデスメタル・バンドを無理矢理やらされるという哀しい少年のマンガがあるので、それを是非読んでもらいたいですね。
村田:判りました!