Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】GRiP(2006年11月号)- お互いの"ロックンロール"が重なった"ポップ"の部分を共有したい

お互いの“ロックンロール”が重なった“ポップ”の部分を共有したい

2006.11.01

音でセックスしたい

ゴンダ:でもさ、改めて思うけど日本語っていいよね。

──日本語って言葉の意味が深いですからね。

ゴンダ:英語は響きで聴いてるからね。あと、英訳するときって意味がだいぶ変わっちゃうんだよね。

──私は伝える側が何を言っているかが知りたいから日本語の詞が好き。

ゴンダ:女の人は本とか好きでしょ。

──あと物語、、、情景が浮かぶ歌詞とか好きですね。だから『TODAY』(M-9)の「日焼け止めクリームを塗り忘れた彼女の鼻にキスをした」っていう歌詞、こういうのは大好きですね。

ゴンダ:『WINTER』(『ten』より)でもそういう歌詞に反応してたよね(笑)。

──あと『TODAY』はゴンダさんのヴォーカルがすごく綺麗に聞こえた曲ですね。

ゴンダ:そうだね。アコースティックギターを入れたり、ウタモノ的な仕上がりになってる。ウタモノの曲を作ろうっていうモードで向かっていたから。普段はだいたいギターのリフに乗って歌があるっていうのが多いんだけどね。リフに乗ってロックをやられるとかっこいなあって思った時期があって、そういうふうになりたいねって。かっこいいリフで決まればOKでしょ。

──まず聴いてる側と弾いてる側が気持ち良いっていうのが大前提であって、勢いがある曲のほうが好きですね。作り込まれていてもいいんですけどね。あとはライブですもん。

ゴンダ:そうなんだよ、ライブだからね。音が出なくても、その時に何ができるっていうところなんだよね。ステージに立って「ロックンロールやろうぜ」って交わったところのポップを共有して楽しみたいね。

──そういえばアルバムタイトルになっている『Hello』ってすごくいい言葉ですよね。

ゴンダ:バンドとしても“GRiP”に向けて時間や労力を費やしたり、夢を描いたりしてストーリーが必然的に出来ていく。それって総合的に見たら「Hello」だよね!って。

──アルバムラストには同タイトル『Hello』が入ってますが、この曲を最後に持ってくるというのは意外でした。

ゴンダ:生きてる以上しょうがないじゃんっていう。さよならもできないよっていう感じですかね。

──ゴンダさんって日頃から「Hello」って言ってるイメージありますね。

ゴンダ:言ってる(笑)!それも思った。ライブのときも酔っぱらってても「Hello」って言ってるから、ちょっと意味合いが出てくるね。社会もむちゃくちゃだし、中身はボロボロだけど、「Hello」を言えるのが一番ピースかなP?って。自分から不特定多数の人に聴いてもらいたいっていう気持ちが『Hello』って言葉になったわけです。

──全体的にはゴンダさんらしいポジティブ感が溢れた作品になりましたね。

ゴンダ:ポジティブという自覚がないんだよなぁ。楽しい人の周りには楽しい人が集まるでしょ。でもみんないろいろあるじゃない。時にはくさってみたりするのもいいし、答えが出なくてもいいし、でも生きてるわけだからその先に繋がるような瞬間を与えたいんだよね。ライブにしても楽しめばいいじゃん。パーティーなんだから。俺等的には肉欲的なライブをしたいな。音でセックスしたい(笑)。

このアーティストの関連記事
休刊のおしらせ
ロフトアーカイブス
復刻