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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】GEN(GELUGUGU)×アツシ(ニューロティカ)(2006年11月号)- 関西スカコア・シーンの雄、結成10周年!ロックバカな盟友的大先輩と共にお届けする爆笑放談!!

関西スカコア・シーンの雄、結成10周年!ロックバカな盟友的大先輩と共にお届けする爆笑放談!!

2006.11.01

関西パンク/スカコア・シーンに今なお絶大なる影響を与え続けているGELUGUGUが今年目出度く結成10周年! これを記念して、現在のメンバー編成でレコーディングし直した全30曲の激濃厚ベスト盤『SUPER BEST』と新旧織り交ぜた幅広い交流が窺えるパンク/スカコア系バンド全13組が一堂に会した豪華トリビュート・アルバム『GELUGUGU AMIGOS』が同時リリースと相成った。'90年代末期に勃発した怒濤のスカコア・ムーヴメントの先駆者的存在だった彼らの軌跡を、過去3枚ものスプリット盤を出している盟友・ニューロティカのアツシを迎えてGEN自身にたっぷりと語って頂こう!(interview:椎名宗之)

ロティカとチェッカーズが2大バンドだった(GEN)

──何はともあれ、GELUGUGU結成10周年おめでとうございます。月並みですが、どんな10年でしたか?

GEN:いやー、長かったですねぇ。ロティカと出会ってからはメチャクチャ早かったですけど(笑)。あっちゃんと知り合ったのは確か…'99年くらいとちゃいます?

アツシ:元POTSHOTのRYOJI君と仲良くなって、彼が「大阪に凄く面白いバンドがいるから」ってリキッドルームのライヴを観に行って紹介されたのが最初かな。当時あのスカコア・シーンのことはよく知らなかったんですけど、凄く盛り上がってお客さんも一杯入ってたし、GENちゃんはロティカの大ファンだって言ってくれるし、これはもうこいつらのシーンを僕が全部かっさらってやろうと思いましたよ(笑)。

GEN:まぁ、その時のロティカは大したことない時期でしたけどね(笑)。

──はははは。ライヴでの初共演は?

アツシ:「ツアーがあるからどこに入りますか?」ってGENちゃんに誘われて、ウチの空いてたスケジュールがF.A.D YOKOHAMAとBAYSIDE JENNYだったんですよ。

GEN:どっちもそれほどお客さんが入らなかったんですよ。BAYSIDE JENNYは入りましたけどね。僕の想像してたニューロティカとは違いましたけど(笑)、一瞬だったにせよスカのシーンを引きずり下ろした張本人はあっちゃんでしたからねぇ。

アツシ:やっぱり才能のある若い芽はどんどん潰していかないと!(笑)

GEN:こっちもメンバー4人辞めましたけどね(笑)。ロティカと出会った頃…スカ・ブームの頃はなんも考えてなかったですからね。何やっても客が入るし、ホンマええ時代でしたけどね。

──今思うと、当時のあの異常なまでのスカの盛り上がりは一体何だったんでしょうね?

アツシ:それは僕も聞いてみたいな。

GEN:何だったんでしょうねぇ…物珍しさと、キッズのフラストレーションが爆発したタイミングがぶつかったんとちゃいます? それまで何が流行ってたか思い返しても浮かばないし…メロコアも同時期でしたからね。バンド・ブームが終わって、みんなイライラしてたところにスカやメロコアがガツンと来たとちゃいます?

──当事者としてはかなり冷めた目で見ていたんですか?

GEN:僕らは冷静でしたね、大阪に住んでることもあって。

──ブームが一段落して以降、バンドとしてしっかり足固めをしていった感じですか?

GEN:そうですね。まぁ、僕らにはニューロティカという強い味方がいてくれましたからね。メンバーが抜けた時も新しいメンバーが入った時にも、GELUGUGUにとってロティカの力がメチャクチャでかかったですからね。唯一相談したのはあっちゃんだけですもん。何とかなるかな? とは思ってましたけど、あっちゃんが「大丈夫! できるよ!」って言ってくれたから続けられた部分はありますね。中高の時のヒーローから貰った言葉っていうのはやっぱりでかいですよ。

アツシ:ウチはそれで「RAT RACE」っていう歌を作っちゃったからね。「RAT RACE」っていうのはGENちゃんがやってた店の名前なんですけど。でも、ウチが復活できたのも、ロリータ18号とPOTSHOTとGELUGUGUという3バンドのお陰だと思ってるんですよ。彼らからライヴの運び方や物販のやり方を学んだし、今やれてることの基礎を固めることをできましたからね。

──若いバンドもたくさん読んでいると思うので、お2人にバンドを生き長らえさせる秘訣をお訊きしたいんですが。

GEN:僕らはまだ10年ですからねぇ…。10年はちょっと頑張ればできると思いますよ。

アツシ:10年って言うと、ウチは“10th ANNIVERSARY TOUR”をやってLOFTの10daysをやった頃。それで燃え尽きちゃって前のメンバーが辞めちゃったんですよ(笑)。まぁでも、何もバンドを続けることばかりが幸せとは限りませんからね。ウチの前のメンバーでもバンドを辞めて別にいい仕事を見つけたり、結婚して幸せになってるヤツがいて素直に良かったなぁと思えるし。僕自身はバンドを辞める時期をすっかり忘れちゃったクチですけどね(笑)。

──いやいや、お2人とももっともっと続けて頂かないと(笑)。今回、GELUGUGU結成10周年を祝してベスト盤と豪華な顔触れが集ったトリビュート盤が同時発売となりましたが、まずベスト盤のほうの選曲基準はどんなところですか?

GEN:事前にお客さんに投票してもらって、上位20位をまず選んだんです。それとメンバー6人の推薦曲1曲ずつと、どうしても入れたい曲を4曲足して全部で30曲という内容です。凄く短い曲なんですけどライヴではお馴染みの「WE ARE GELUGUGU」とか、6人になってから初めて作った「SIX SKA AMIGOS」といった曲は絶対に入れたいと思った?冗んですよ。理由はあるようでないような感じですけど、何とか全部で30曲にしたかったんですよね。

──現在のメンバー編成で録り直しているところに意味がありますよね。

GEN:そうですね。そこがポイントなんです。これ出したら、もうアルバムは当分イイですわ。CDも思うように売れないですからね(笑)。

アツシ:僕は音楽的なことはうまく言えないけど、GELUGUGUって僕達が中高生の時に聴いてた歌謡曲に近いテイストがあるよね。全部が全部ってわけじゃないけど。

──そういう独特なキャッチーさは、それこそロティカからの影響が大きいんじゃないですか?

GEN:それは間違いなく。ロティカとチェッカーズが僕の中で2大バンドでしたからね(笑)。

──はははは。フミヤかアツシか、っていう。

アツシ:それを言うなら、こっちは石橋 凌か松山千春だから!

GEN:そういう感じですわ(笑)。フミヤはアーティストっぽくなったけど、あっちゃんが凄いのは未だにお客さんから「カワイイ! カワイイ!」って言われ続けてるところですよね(笑)。

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