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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】Lucky13(2006年10月号)- 君がカラスの色を黄色って呼ぶなら 僕だって胸を張って黄色と呼ぼう

君がカラスの色を黄色って呼ぶなら 僕だって胸を張って黄色と呼ぼう

2006.10.01

全てを疑ってかかるのは悪くないと思います

──これまでの話を聞いていると、中瀬さんは人を100%は信じてないのかなって思います。

中瀬:信じないっていうとネガティブに聞こえますけど、基本疑いますね、人に対して。本当にこれがやりたいのかとか、自分に対しても疑ってますから。何か常に探している感じ。全てを疑ってかかるのは悪くないと思いますよ。疑問に思った上で導き出す方が僕は好きになれますね。そういう過程を経ながら生きてくべきだと思う。1個1個が解決するかはわからないけど、何も考えないよりは、プロセスを経ていくほうが豊かになれる。

──『正しい人』(M-6)も「大事な人をも疑うことで」というフレーズがありますが…。

中瀬:それがその人を一番好きになる方法だと思ってます。

──考え方がけっこうひねくれた感じ…。

中瀬:そうなのか。けっこう素直のつもりなんですけど(笑)。でもせっかく脳味噌持ってますから、いろいろ考えた方が豊かになるんですよ。

──では、タイトルにもなっている『カラスの色は』(M-7)。これって不思議な言葉ですけど、どんな時に浮かんだ言葉ですか?

中瀬:絶対的な価値観っていうのはあやふやであるっていうのを思うわけですよ。物事の基準があやふやであるならば、君と僕の間にそれをおけばいいんじゃないかっていうのを歌ったラブソングです。だからカラスの色がその子にとって黄色ならそれでいいんだ。

──この曲を聴いた時、君が言うからこうしようっていう言葉に聞こえて、恋愛に関してはひっぱられるタイプなのかなっていう感じがしました。

中瀬:さっきと矛盾するかもしれないけど、その曲に関しては君の全てを信じるみたいな感じですね。でも恋愛は臨機応変ですよ(笑)。

──中瀬さんの思うカラスの色は何色ですか?

中瀬:今のところ黒ですね…。一人でいるときは…残念ながら、ひねりようもなく黒ですよ!

全員:(笑)

井上:究極の例えですよね。カラスの色って言ったら誰もが黒っていうのは当たり前だけど、2人の間で共有しているっていう気持ちが素敵ですよね。僕はそこが好きなんです。

中瀬:Aメロからそういう感じなんですよ。月が丸いのは天文学的に言うと…とかあるけど、僕が磨くから丸なんだよって言うのも2人の間で正解ならそれでいいんですよ。

──あったかいですねぇ。となると、今回のアルバムは、Lucky13全員がカラスの色が同じ色に見えたということですね。

中瀬:あるかもしれないね。音楽というカラスが共有化された。バンドはそういうものなのでね。

──アルバムリリースして10月は渋谷ラママで昼、11月は下北沢Club Queでそれぞれワンマンがあるんですが、普段ライブに対してそれぞれどうお考えか聞かせて下さい。

熊坂:僕は自信を持てるタイプではないのですが、ライU^盾ブの時客席の笑顔を見ると「いいんだよ」って助けてもらえる場所ですね。楽しむことで自分も変われるし、日常の自分よりもステージに立ってる自分のほうが好きだし、変われる場所です。

井上:こういう人間なんだっていうのを表現する唯一の場所の気がしますね。一番熱く表現できる場所。日頃の音楽活動の全部があのステージの上のためだけにやってると言っても過言ではないと思ってます。

千葉:昔Lucky13のライブを見てたとき涙ぐむことがけっこうあって、見てる人に同じ様な気持ちになってもらえたらいいなと思ってステージに上がってます。そうするためには4人の意志がライブ中に重なり合わないといけないのでニコニコするようにしてます。自分が何をするかってよりはお客さんがどう思ってもらうっていうのが一番大切だと考えているので。

中瀬:最近ようやくレコーディングとライブが別物かなって思えるようになったんです。それぞれを楽しむようになってきましたね。自分を見せる場としてライブは大切かなと再確認しますね。

──お客さんも楽しみにしていると思いますよ。ラママではグランドピアノを弾くんですか?

中瀬:はい。練習します。10月のラママの昼はパーティーなので一緒に楽しめたらと思います。

熊坂:まずはCD聴いてライブに足を運んでもらいたいです。

全員:うんうん。

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