今後の展望──世界を見据えて
──今回のジャケットは中山美六堂ことナカヤマシンペイさん(ストレイテナー)が描かれていますが、以前から交流があったんですか?
井澤:ここ最近ですね、仲良くしてもらってるのは。前回のレコ発の時に遊びに来てくれて。元々はカメラマンの(橋本)塁さん繋がりで、そこからお世話になっている感じですね。
──このイラストは、ナカヤマ画伯が皆さんの音楽からインスパイアされて描いたものですか?
井澤:完全にそういう感じですね。LITE側からの要求は「ミニ・アルバムの頃よりも生々しく生きてる感じにしてほしい」ってことくらいで、あとは画伯にお任せしました。
──「自分達の音楽を具象化するとこうなるのか?」っていう感じですか?
井澤:そういう刺激もありつつ、自分達でも恰好いいなと自慢できるものだったので。
武田:これがみんなの手元に出回るものだと考えて、こういう観られ方も新しいなと。前回と今回のジャケはビルの部分で繋がってて、そういう流れでLITEらしさを完全に失わないような感じにしたかったんですよ。
楠本:そう、前のミニ・アルバムからの繋がりが欲しかったんですよね。
──現段階で歌を乗せたい気持ちはありますか?
武田:今のところ頭にはないですね。
井澤:ホントに今、現時点でそういうのじゃないLITEは楽しくやってますけど、どんな作品作りをしていきたいのかとか、今後音楽性をどういうふうに変えていきたいのかとか、ヴィジョンがないんですよね。でも、自分達が変化の節目を迎える時に、ヴォーカルを入れるのがイヤだとか拒否はしないですけどね。今はいないですけど。
──必要性を感じるなら歌を入れることもある?
井澤:ええ、それが良ければ。
武田:さっきも話した通り、一番大事な“絡み”がないとLITEじゃないと思jいっているので、その“絡み”を活かすための何かであれば何でもいいんですよね。それは今後色々と考えていくんじゃないんですかね。
──じゃあ例えば、ゲスト・ヴォーカルを実験的に入れたりとか?
楠本:この4人の中で誰かが唄うことはないと思いますよ。みんな声がイケてないんで(笑)。
井澤:俺、歌った覚えないんだけど。
武田:判るっちゅうに(笑)。
──日本語で唄うバンドが海外でも高い評価を得る昨今ですけど、LITEはヴォーカルがないぶんダイレクトに音だけで浸透しやすいと思うんです。向こうで認知されたい気持ちはありますか?
武田:むしろそのことを今目まぐるしく考えてますね。
井澤:今年中には海外でリリースの予定があるんですよ。
楠本:イギリスで前回のミニ・アルバムをまず出して、今回のアルバムも出してからツアーを回ろうかと思ってます。
──では、海外を拠点に活動する可能性も?
武田:そうですね。
井澤:イギリスに限らず、それ以外の国にももっとLITEの音楽を広めたいし、いろんな国へ行ってみて音楽の幅をどんどん広げたいですね。
──今回、レコ発ツアーは?
武田:ありますね。
──ワンマンはまだ経験されてないですか?
井澤:心当たりはあるんですけどね、微妙なのが。カメラマンの塁さんの写真展の時に、昼の部、夜の部をやって。
楠本:あれは、自分達も出展品みたいなものだったから(笑)。
井澤:そうかもしれないね。500円で観られる動く出展品みたいな。
──いざワンマンをやるとなると、それはそれで選曲に悩みそうですね。
井澤:まぁ、全曲やるのは間違いないでしょうけどね(笑)。
楠本:曲がないからしょうがないよね(笑)。
武田:今年は曲を早めに作って、次作に向けて早めに動き出したいですね。
──じゃあ、またスタジオに籠ってジャムらないと。
井澤:昨日も3時間ジャムり地獄だったんですよ(笑)。
武田:とにかく今はライヴを観に来てほしいですね。CDで感じるLITEとライヴで感じるLITEはまた違うと思うので、そのギャップを楽しんでくれればいいかなと。
山本:そうだね。ライヴは集中してやってるし、息の詰まるライヴ、酸欠状態でやってるくらい良いライヴをやろうと思ってますから。
楠本:プレイはもちろんですけど、武田のMCにも注目です(笑)。
井澤:あのMCは重要ですよ。あれでいつも癒されるんで(笑)。
山本:この間のロフトの時(3月17日、REDЯUMとDURGAのレコ発)なんて凄かったですよ。
武田:「どうも、変態です」って言った途端、客席がシーンとなって(笑)。
──来たるべき海外進出に向けて、今から英語でMCをするのはどうですか?
武田:それ新しいですね。やろうかな。「Hi! I'm fool」みたいに?
井澤:武田は顔の彫りが深いから、ホントに外人だと思われるんじゃない?(笑)
武田:片言の日本語でやろうかな? 「ドウモコンバンハ」とか。
楠本:……というくらい注目ですね(笑)。